夫の相手は、近場のしろうとがメインである。
車を廃車にしたと言う○○オートサービスも町内の修理工場だ。
ウソをつき慣れている人間は、信憑性にこだわるあまり
話の中にたいていわずかな事実を織り交ぜる。
翌日、この工場に電話してみることにした。
電話をしてナンバーを言い、その車に関わっていないか
それとなくたずねてみるつもりだったのだが
その前にすべてのことが判明した。
「○○オートサービスに、あの車があった!」
長男が、そこに勤める知り合いに聞いたのだった。
先月の末…つまり車検期日の直前
事故車として運び込まれたが
持ち主である隣町の中年女性は、現在わけあって動けないそうで
せかすのもナンだし…ということになり
まだそのまま置いてあるという。
「じゃあ、名義変更はしてたんだね?」
私はホッとする。
なんていい人なんだ!…とまで思ってしまう。
結果として、住所氏名も知ることになったが
そんなこたぁどうでもええわい。
どこで知り合った、なんでこうなった…
何べん言おうが考えようが、な~んもなりゃせん。
猿に「どうして木に登った」
ヘビに「どうしてタマゴを飲んだ」と責めるのと同じなんじゃ。
それが自然、それが習性なんじゃ。
登ったのがウルシの木であろうと、飲んだのが腐ったタマゴであろうと
わしゃ知らん。
長男に責任がないとわかりゃええんじゃ。
「一人相撲で川へ落ちたんだってさ」
「あら、あら」
「レッカーで引き上げて来て、そのままらしい。
廃車にするしかないってよ」
転落事故はたいしたことなかったのだが
水のない川から這い上がる時に、足をすべらせて落ち
腰を骨折したという。
昔から、夫と付き合う女性はよく事故に遭う。
それは決して天罰ではない。
ヒマと体力だけは豊富な夫の
積極的で過密なデートスケジュールに合わせていると
仕事や家事育児のついて回る女性は
どうしても疲労するし、睡眠不足になるからだと思われる。
気を付けていただきたい。
腰にダメージを受けたら、不倫どころではなかろう…
不器用な上、弱者には冷たい夫が
介護デートまでするとは到底思えない。
残念ながら、恋の花は早々に散るであろう。
車を調達してやる愛があるなら
廃車手続きも夫が代わりにしてやればいいようなもんだが
有形無形にかかわらず「後始末」が苦手な性分…いたしかたない。
私も家庭を警察にしたくないと言いながら
今回は我が子が関わっていたのについ興奮して
いつもより少々強めに出てしまったかもしれぬ。
悲しいウソをつかせないために、次回からは気を付けたい。
そもそも最初から夫を警戒し、要望を否定しておけば
こんな事態にはならなかったのだが
すべて無視、すべて却下…
ツンケン殺伐では、せっかく与えられた人生、あまりにも味気ないではないか。
夫の両親の食事作りに励んでいた間
あわただしさにかまけて
つまらぬことを知る暇がなかったのは、幸運であった。
急に決まるゴルフコンペ、時々消える外出着…
あら?と思ういくつかは確かにあったが、正直どうでもよかった。
こういうことは何回練習しても
「まあステキ!よかったわね!」
という気には、なかなかなれない。
知らなかったことは、無かったことだ。
今後も知りたいと願う予定はない。
どうせショボい内容に決まっている。
もうちょっと…華麗やら、優雅やら、出てこんかい。
お見舞い代わりに税金を支払い、私の中でこの件は終了した。
車を廃車にしたと言う○○オートサービスも町内の修理工場だ。
ウソをつき慣れている人間は、信憑性にこだわるあまり
話の中にたいていわずかな事実を織り交ぜる。
翌日、この工場に電話してみることにした。
電話をしてナンバーを言い、その車に関わっていないか
それとなくたずねてみるつもりだったのだが
その前にすべてのことが判明した。
「○○オートサービスに、あの車があった!」
長男が、そこに勤める知り合いに聞いたのだった。
先月の末…つまり車検期日の直前
事故車として運び込まれたが
持ち主である隣町の中年女性は、現在わけあって動けないそうで
せかすのもナンだし…ということになり
まだそのまま置いてあるという。
「じゃあ、名義変更はしてたんだね?」
私はホッとする。
なんていい人なんだ!…とまで思ってしまう。
結果として、住所氏名も知ることになったが
そんなこたぁどうでもええわい。
どこで知り合った、なんでこうなった…
何べん言おうが考えようが、な~んもなりゃせん。
猿に「どうして木に登った」
ヘビに「どうしてタマゴを飲んだ」と責めるのと同じなんじゃ。
それが自然、それが習性なんじゃ。
登ったのがウルシの木であろうと、飲んだのが腐ったタマゴであろうと
わしゃ知らん。
長男に責任がないとわかりゃええんじゃ。
「一人相撲で川へ落ちたんだってさ」
「あら、あら」
「レッカーで引き上げて来て、そのままらしい。
廃車にするしかないってよ」
転落事故はたいしたことなかったのだが
水のない川から這い上がる時に、足をすべらせて落ち
腰を骨折したという。
昔から、夫と付き合う女性はよく事故に遭う。
それは決して天罰ではない。
ヒマと体力だけは豊富な夫の
積極的で過密なデートスケジュールに合わせていると
仕事や家事育児のついて回る女性は
どうしても疲労するし、睡眠不足になるからだと思われる。
気を付けていただきたい。
腰にダメージを受けたら、不倫どころではなかろう…
不器用な上、弱者には冷たい夫が
介護デートまでするとは到底思えない。
残念ながら、恋の花は早々に散るであろう。
車を調達してやる愛があるなら
廃車手続きも夫が代わりにしてやればいいようなもんだが
有形無形にかかわらず「後始末」が苦手な性分…いたしかたない。
私も家庭を警察にしたくないと言いながら
今回は我が子が関わっていたのについ興奮して
いつもより少々強めに出てしまったかもしれぬ。
悲しいウソをつかせないために、次回からは気を付けたい。
そもそも最初から夫を警戒し、要望を否定しておけば
こんな事態にはならなかったのだが
すべて無視、すべて却下…
ツンケン殺伐では、せっかく与えられた人生、あまりにも味気ないではないか。
夫の両親の食事作りに励んでいた間
あわただしさにかまけて
つまらぬことを知る暇がなかったのは、幸運であった。
急に決まるゴルフコンペ、時々消える外出着…
あら?と思ういくつかは確かにあったが、正直どうでもよかった。
こういうことは何回練習しても
「まあステキ!よかったわね!」
という気には、なかなかなれない。
知らなかったことは、無かったことだ。
今後も知りたいと願う予定はない。
どうせショボい内容に決まっている。
もうちょっと…華麗やら、優雅やら、出てこんかい。
お見舞い代わりに税金を支払い、私の中でこの件は終了した。