若女将の修行日記

『写真館の若女将・成長記録』のはずが、いつのまにか『若女将のおとぼけな記録』になっていました。

指揮者

2008-12-23 00:10:08 | その他
一般的に『指揮者』というと、髪を振り乱して、陶酔した表情で、熱く感情を爆発させる……みたいなイメージがありますが(ありません?)、第九で色々な指揮者の方に出会うと、かなり普通な雰囲気の方が多いです。初レッスンでは「うん?このおじさまがマエストロ?」と思ってしまうことも(失礼な話)。

でも、指揮者レッスン→ゲネプロ→本番と進むにつれて、必ずその世界に引き込まれてしまう。そのカリスマ性というのは信じられない迫力があります。その理由は何かな?と自分なりに考えながら今回はレッスンを受けていましたが、やっぱりそれは溢れる自信なのかなー。自分の判断を信じ、伝え、大勢の同じ曲を奏でる人間を自分の味付け(解釈)へ引き連れていく。その責任を胸をはって成し遂げている人の強さみたいなモノに、我々は惹かれていくのかもしれません。だって、お客様に背を向けて、手を振っているだけならそんなに難しそうじゃないのに(これも失礼な話)、船長が居ないとグダグダになってしまう演奏が指揮者が現れた途端に、ビッシーーー!と締まるんですから(それは普段の練習でもよくあること)。

今回のマエストロは「厳しいらしいよ」との前評判どおり、しっかり指摘をされる方でした(すっごい勉強になった!)。途中で、「そこー、右から○番目の人!今、間違ったよ!」なんて指摘されちゃったりしたもんで、怖がりの私はちょっとビビってました。

そして思い出しました。遠い昔にこの経験あるぞ、と。高校生の頃、隣の男子校の合唱部と合同練習がありました。すると、その学校の先生が指揮台からソプラノを一瞥、「そこー、ほら君、君!そこの埋もれてる小っちゃい子!そこじゃ指揮見えないだろ。前に来なさい!」と叱られたことがありました。その日以来、私は絶対に指揮者が見える位置になるまで、並び位置にはこだわっています。