若女将の修行日記

『写真館の若女将・成長記録』のはずが、いつのまにか『若女将のおとぼけな記録』になっていました。

背伸びグセ

2008-09-05 15:01:34 | その他
カフェで一人でまったり……なんて、都会の女性っぽくてカッコイイけど、私は苦手。長居してるな、って店員さんに睨まれているような気がしてたまらなくなってしまい、超速攻飲みして出てきてしまうんです(そんなコトは決してないんですけどね。どこのカフェも皆さん親切な店員さんばかりで)。

というわけで、東京で生活していたとき、街中での『時間潰し』というのが苦手でした。例えば午前中に用事を一つ済ませて、友人との待ち合わせは夕方。一度帰るには短いが、ぼーっと待ち合わせ場所で待つには異様に長い。そんな時に私の避難場所は、メガ書店でした。最上階から1階の雑誌売り場までくまなく見て回れば、簡単に数時間過ごすことができます。万が一妙な衝動買いをしても、デパートに比べると被害が少なくて済むのも利点です。

そんなメガ書店で私が陥りがちだったクセが、「理想の女性ぶりっこ買い」でした。例えば、最上階の洋書売場で、ついベストセラーを買ってしまったり(翻訳で読んだ方が100倍速く、100倍意味もわかって楽しめるのに)、日経が出版元の政治学者の書いた本を手にとってしまったり(出来る女っぽくてカッコイイが、読んでもなかなか理解できない)、賢いOLの着まわし1ヶ月や彼氏との仲直りの仕方がテーマの雑誌を抱えてしまったり(着まわす材料や情熱、仲直りする彼氏もなかったのに)……。

先日、本屋さんで少し時間潰しをする機会がありました。すっかり大人になった(ハズな)のに、私はまだちょっとした背伸びクセが治っておらず、「このミステリーがすごい大賞」の本と、「全く新しい恋愛小説。きっと読んでみて!」と店員さんのお薦めコメントがついていた本に、めちゃめちゃ惹かれていたのに、つい隣にいた高校生と、この後「何買ったの?」と絶対聞く二代目に、いい格好をしようとして、夏目漱石の『こころ』を買ってしまいました。

毎晩布団の中で古きよき文学に親しんでおりますが、古きよき文学はあっという間に眠りの世界に誘います、ぐー。




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2 コメント

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こころ (よつば)
2008-09-05 21:36:07
「こころ」って、高校の教科書に載ってた?それとも、先生がお薦めしてたのかなぁ。すごーく暗く感じて、その上、結末にクラクラしたのを覚えています…。読書の秋だね!
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クラクラ? (若女将)
2008-09-06 15:51:47
最後クラクラなの?
なんか、わくわくしてきたよ!
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