き裂防止!の視点で、実際にロクロをヒいているところを
観察し、マンツーマンでその原因を探すことにしました。
まず、引き上げて直径が大きくなり過ぎると、両手で包むようにし
て内側に圧を加えます。その時、底の部分がトガる場合があります。
これは、外から圧を加える力が大きいので、粘土が上に上がって底の
部分が細くなるためだと思います。その後、コテなどを使って再度底を
平らにするわけですが、その部分は水がマワリ、周りの粘土と比べ密度
の少ない=粗の状態になるのでないかーと推測しました。そこでー 
改善策Ⅰ~❶水を使い過ぎない。❷水が回るので長い時間
かけない。❸中から外に押し広げるとき外からも押す。
❹高台内を締めるとき、外にも手を添え両方で締める。
★ 別な日の「削り」でー
き裂のできる原因を新たに発見しました。削りのデモンスト
レーションをしているとき、高台底中央付近に、小さな穴を
見つけました。7コ中2コにです。削ってもすぐ穴がなくなら
ないので、これは粘土に空気が入っていると判断しました。
そこでー
改善策Ⅱ~❶菊練り・土殺しをしっかりする
菊練り~菊練りは決して楽しい作業ではないですが、
手抜きすると粘土に空気が入ったまま、形成に入ります。

菊練りの基礎基本は、文章や写真では説明しきれませんがー
とにかく菊練りの目的は、しっかり空気を出すこと
土殺しが十分でない場合、空気の一部は常に粘土内に残ります。
土殺しは、粘土全体を更に均一にし、作陶しやすくすることと、
粘土の中の空気を抜く最後の手段です。この土殺しの過程を省略
すると、目的の形成ができず、しかも空気が残りき裂の原因にな
ることが考えられます。何事も、どの場面も基礎基本が大切です。
ロクロのヒキ方は、陶芸の教則本、雑誌、You tube等で詳し
く出ています。このような技に関することは、なかなか見たり聞
いたりでは、よく理解できませんが、参考になります。何度もト
ライし、体感!し、体と理論でクリアしなくてはなりません。