『20世紀の後半、日本は戦争の過ちを反省し、ひたすら平和の裡に生きてきた。21世紀に日本は国際社会に向けて、民主主義に基づいて人道を尊重し、人権を大事にし、法の支配を徹底し、言論、思想、信条などの自由を保障するといった、人類が目指すべき価値観を掲げていかねばならない。
慰安婦問題についても、後ろを振り向いて言い訳をするのではなく、未来の価値観につなげる形で語り続けていく必要があるだろう。不条理を許さず、事実は事実として、真っ向から恐れずに主張し続けることで初めて、日本は世界の良識ある1員として認められる。リーダーとなる資格もまた、こうした真っ当な主張を展開して初めて得られるのだ。 中略
日本の毅然とした主張によって、遠くない将来、中国は天に唾してきたことを後悔することになるだろう。そのとき、つまり、中国共産党が自らの在り方を省みて、欠陥を正そうとするとき、その動きを最も歓迎するのは、中国の一般大衆であるはずた。なぜなら、作られた悪意や憎悪から解放され、自分の頭と心で考え、感じ、物事を判断していくほどすばらしいことはないからだ。日本の未来のためにこそ、歴史力や歴史の解釈力を磨かなければならないが、その歴史力は、とどの詰まり、国際社会をより公正なものにすることで、人間の幸福を創造していく力でもあるのだ。』
『日本よ、「歴史力」を磨けー「現代史」の呪縛を解く』 櫻井よしこ編 文芸春秋
慰安婦問題についても、後ろを振り向いて言い訳をするのではなく、未来の価値観につなげる形で語り続けていく必要があるだろう。不条理を許さず、事実は事実として、真っ向から恐れずに主張し続けることで初めて、日本は世界の良識ある1員として認められる。リーダーとなる資格もまた、こうした真っ当な主張を展開して初めて得られるのだ。 中略
日本の毅然とした主張によって、遠くない将来、中国は天に唾してきたことを後悔することになるだろう。そのとき、つまり、中国共産党が自らの在り方を省みて、欠陥を正そうとするとき、その動きを最も歓迎するのは、中国の一般大衆であるはずた。なぜなら、作られた悪意や憎悪から解放され、自分の頭と心で考え、感じ、物事を判断していくほどすばらしいことはないからだ。日本の未来のためにこそ、歴史力や歴史の解釈力を磨かなければならないが、その歴史力は、とどの詰まり、国際社会をより公正なものにすることで、人間の幸福を創造していく力でもあるのだ。』
『日本よ、「歴史力」を磨けー「現代史」の呪縛を解く』 櫻井よしこ編 文芸春秋