日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(135)「以十五城(副詞句)」の位置について。

2019-01-15 16:31:00 | 訓読
(01)
①「十五城を以て」は、 「副詞(句)」であって、
「十五城「之に」は、「補足語(句)」であって、
①      「易ふ」は、    「動詞」である。
従って、
(01)により、
(02)
① 十五城を以て之に易ふ。
であれば、
①「副詞(句)」は、「1個」しか無く、
①「動詞」   も、「1個」しか無い。
然るに、
(03)
(ⅰ)「漢文」に於いて、 「副詞(句)」は、「動詞に」に置かれる。
(ⅱ)「漢文」に於いて、「補足語(句)」は、「動詞の」に置かれる。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
① 十五城を以て之に易ふ。
といふ「訓読」は、
以十五城之=副詞句動詞+補足語。
といふ「漢文」に、対応する。
cf.
① 以十五城易之=
① 以(十五城)易(之)⇒
① (十五城)以(之)易=
① (十五城を)以て(之に)易ふ。
然るに、
(05)
②「十五城を以て」は、 「副詞(句)」であって、
「十五城「之に」は、「補足語(句)」であって、
②     「易へん」は、    「動詞」であって、
「十五城「請ふ」も、    「動詞」である。
従って、
(05)により、
(06)
① 十五城を以て之に易ふ。
に対して、
② 十五城を以て之に易へむことを請ふ。
の場合は、
②「副詞(句)」は、「1個」であるが、
②「動詞」   は、「個」である。
従って、
(03)(05)(06)により、
(07)
(ⅰ)「副詞(句)」は、「動詞に前」に置かれる。
といふ「ルール」により、
② 十五城を以て之に易へむことを請ふ。
といふ「(つの動詞を持つ)訓読」に対しては、
② 請以十五城易之=動詞+副詞句動詞+補足語。
以十五城請易之=副詞句動詞+動詞+補足語。
といふ、「通りの、漢文」が対応する。
cf.
② 請以十五城易之=
② 請〔以(十五城)易(之)〕⇒
② 〔(十五城)以(之)易〕請=
② 〔(十五城を)以て(之に)易へんことを〕請ふ。
③ 以十五城請易之=
③ 以(十五城)請〔易(之)〕⇒
③ (十五城)以〔(之)易〕請=
③ (十五城を)以て〔(之に)易へんことを〕請ふ。
然るに、
(08)

従って、
(08)により、
(09)
和氏の壁)」=「寡人璧和氏の壁)」
であるため、
② 請以十五城易=請以十五城易寡人璧
③ 以十五城請易寡人璧=以十五城請易
である。
cf.
当時の中国で絶対的な力を持っていた秦の昭王が、趙国の恵文王が持っていた宝「和氏の壁」と十五の城塞都市とを交換しろと言ってきました(マナペディア)。
従って、
(09)により、
(10)
② 請以十五城易之。
以十五城請易之。
といふ「漢文」に於いて、
②=③ である。
従って、
(07)(10)により、
(11)
(ⅰ)「副詞(句)」は、「動詞に前」に置かれる。
といふ「ルール」により、
② 十五城を以て之に易へむことを請ふ
といふ「(2つ動詞を持つ)訓読」に対しては、
② 請以十五城易之。
③ 以十五城請易之。
といふ、「2通りの、漢文」が対応する。ものの、
② 請以十五城易之。
以十五城請易之。
といふ「漢文」に於いても、
②=③ である。
従って、
(12)
② 十五城を以て之に易へむことを請ふ。
といふ「訓読」は、
② 請以十五城易之。
といふ風に、「復文」しても、
③ 以十五城請易之。
といふ風に、「復文」しても、「両方とも、正しい」。


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