北欧好きやリフォームに関心のある方に、ぜひお薦めしたい宿である。
周辺は昔ながらのスキー客用の民宿や古民家が立ち並ぶエリア。
デンマークにも拠点を持つハルタが目を付けた一軒は、白を基調に改装され、
部屋にも共用スペースにも同社が取り扱うヴィンテージの家具などがふんだんに投入されている。
滞在中は特に照明に目が行った。
エントランスを入って右手のものは、まるで眼底検査で撮影されたかのようなデザイン。
コペンハーゲンの空港で実際に使用されていたものだという。
温浴エリアの壁を照らすのは、襞のあるベージュのシェードから漏れる灯り。
角笛のような支柱とともにシャーマニズム的な妖しさを醸し出す。
R. I. 一番のお気に入りは、ダイニングの窓際のものだった。
コードが滑車を伝って、その先に小さな裸電球が吊り下がっている。
いずれもブラケット(壁掛け)タイプなので、真似てすぐには取り付けられないのが難点である。
ところで、朝食のパンは自家製で、これもhalutaが力を入れている分野。
ナッツ類やドライフルーツが練り込まれた特大サイズは、ハイキングのお供にもなった。
白馬の夏は太陽との近さを感じさせる暑さでありながら、
石を溶かした断熱材とエコな冷房システムにより、館内はひんやりと心地いい。
馬毛を使用しているという寝具は、入眠までのひととき極上の幸せを与えてくれた。
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