およそ、国防関係とは無縁な妹が姪を抱えながら唐突に訊く。
戦艦の種類である。戦艦と言えば「宇宙戦艦ヤマト」であり、もう少しおっさんだと「海底軍艦」だったりもするが、巨大な大砲をどっかんどっかん撃つんである。確かに、昔はそういう戦艦も実際にあった。
日本海軍が作った「大和」「武蔵」なんかがそれ。とても大きくて、大砲も大きい。東京で大砲撃つと、弾は藤沢辺りまで飛んで来る。アメリカ海軍で言えば「ミズーリ」とかがこれに当たる。でも、現代の戦艦にはこう言う大きいのは使われていない。見栄えはいいんだけどねぇ。
現代では大きな大砲をどっかんどっかんする意義が無くなってしまったからだ。もちろん、そこそこの大きさの「砲」は付いている。ミサイルよりも弾代が安く済むからね。でも、あまり主役というべき兵器ではない。もちろんこの「砲」が主役になってる艦船もあるが、やはり主役級ではない。
では何が主役か? 「ミサイル」なんである。高性能爆薬を載せた、命中精度の高い、撃ち落されにくい「ミサイル」が主役なのだ。敵対する艦船や航空機に対して「砲」では歯が立たない時代になり「ミサイル」に全てを託す時代になっているのだな。
で、イージス。元々は空母とかで構成される「艦隊」を敵から守るのが主な役目である。強力なレーダーと高性能ミサイルと、それらをいつでも最適に制御するコンピューターからなる「システム」が主役なんである。まぁ、「空の見張り」って感じだろうか。だが、攻める方もローテクではない。水平線の向こうからミサイルを撃って来る。当然、目視なんかじゃ見つけられないし、普通のレーダーだって見つけるのは困難である。となると、黙っていれば「当たって」しまうし、やっと見つけた時には遅い場合も有り得る。
これを遥か彼方で見つけ出し、複数ならばどれから叩けば良いか? どのミサイルを使うか? 味方の艦船との連携は? とかいろいろを、半ば自動でやってのける高性能な戦艦なのよ。その気になれば全自動だって出来るのだ。
で、敵の飛行機やらミサイルやらをやっつけるのに優秀な成績を収めた「イージス艦」なわけだが、ここ数年、新しい役目を仰せつかっている。それは、すんげぇ高高度から落ちてくる「ミサイル」を撃ち落すと言う役目だ。
ここで言う「ミサイル」は普通のミサイルではない。弾頭に「核」とか「生物兵器」を積んだもので、遠いところからやってくる。じゃあ、飛行機みたいにやってくるのかと言うとそうでもない。打ち上げられたミサイルは、一旦、宇宙に出る。この方が圧倒的に速く、遠くに飛ぶからね。で、まさに流れ星の如く、猛スピード、超超すんげえ速く「マッハ」で落ちてくるのだ。
これを、イージスの優秀なレーダーで捉えて、途中で撃ち落そうってのが、最近の役目である。んが、しかし、まだまだ実験の域を超えておらず、100発100中では無い。近隣に危ないハバネロ国家が控えている日本では、100発100中でないと困るわけだが日本のイージスには、この「優秀なミサイル」はまだ積んでいない。アメリカでも実験段階なので、日本は購入希望中だが、ちょっと先になると思う。
100発100中でなくても、まぁ置いておくだけで結構な「妨げ」にはなるし、このレーダーで得られる「情報」もかなり貴重なものだから、出来れば沢山持っていたいのだが、値段がやたら高い。超高額商品なのであまり作れない。従って、イージスを持っている国は世界でも3カ国。アメリカ、日本、スペインだそうだ。近々、韓国とか中国とかが所有する予定だったりする。
まぁ、似た様な艦船は作れるだろうけれど、電子大国・日本やアメリカが持つ電子分野での最先端技術はおいそれと真似できない。そこがイージスの肝心な所でもある。優秀なミサイルだけではダメ。優れた目と耳と脳味噌が無ければ「イージス」とは成り得ないのである。またいかに高性能な「イージス」であっても、これだけでは万全ではない。やはり「艦隊」として機能しなければ、有事に備えるには何かと不都合でもある。餅は餅屋ってところだろう。他の役目を備えた艦船が必要になるのである。
さて「イージス」って言葉の意味は、ギリシャ神話に出て来る神様の親分「ゼウス」さんが娘の「アテナ」さんプレゼントしてやった「全ての邪悪を払いよける盾」の事。なかなか粋な名前を付けるもんだ。日本の艦船は他国への攻撃を目的としない。あくまでも、攻撃されたら、国益や財産を守るために存在する。刀や剣と捉えずに「盾」として守りを固めるに相応しい艦船であって欲しい。せっかく作ったんだし。
もちろん、攻めて来るヤツがいなければ「盾」もいらないんだけれどね。
戦艦の種類である。戦艦と言えば「宇宙戦艦ヤマト」であり、もう少しおっさんだと「海底軍艦」だったりもするが、巨大な大砲をどっかんどっかん撃つんである。確かに、昔はそういう戦艦も実際にあった。
日本海軍が作った「大和」「武蔵」なんかがそれ。とても大きくて、大砲も大きい。東京で大砲撃つと、弾は藤沢辺りまで飛んで来る。アメリカ海軍で言えば「ミズーリ」とかがこれに当たる。でも、現代の戦艦にはこう言う大きいのは使われていない。見栄えはいいんだけどねぇ。
現代では大きな大砲をどっかんどっかんする意義が無くなってしまったからだ。もちろん、そこそこの大きさの「砲」は付いている。ミサイルよりも弾代が安く済むからね。でも、あまり主役というべき兵器ではない。もちろんこの「砲」が主役になってる艦船もあるが、やはり主役級ではない。
では何が主役か? 「ミサイル」なんである。高性能爆薬を載せた、命中精度の高い、撃ち落されにくい「ミサイル」が主役なのだ。敵対する艦船や航空機に対して「砲」では歯が立たない時代になり「ミサイル」に全てを託す時代になっているのだな。
で、イージス。元々は空母とかで構成される「艦隊」を敵から守るのが主な役目である。強力なレーダーと高性能ミサイルと、それらをいつでも最適に制御するコンピューターからなる「システム」が主役なんである。まぁ、「空の見張り」って感じだろうか。だが、攻める方もローテクではない。水平線の向こうからミサイルを撃って来る。当然、目視なんかじゃ見つけられないし、普通のレーダーだって見つけるのは困難である。となると、黙っていれば「当たって」しまうし、やっと見つけた時には遅い場合も有り得る。
これを遥か彼方で見つけ出し、複数ならばどれから叩けば良いか? どのミサイルを使うか? 味方の艦船との連携は? とかいろいろを、半ば自動でやってのける高性能な戦艦なのよ。その気になれば全自動だって出来るのだ。
で、敵の飛行機やらミサイルやらをやっつけるのに優秀な成績を収めた「イージス艦」なわけだが、ここ数年、新しい役目を仰せつかっている。それは、すんげぇ高高度から落ちてくる「ミサイル」を撃ち落すと言う役目だ。
ここで言う「ミサイル」は普通のミサイルではない。弾頭に「核」とか「生物兵器」を積んだもので、遠いところからやってくる。じゃあ、飛行機みたいにやってくるのかと言うとそうでもない。打ち上げられたミサイルは、一旦、宇宙に出る。この方が圧倒的に速く、遠くに飛ぶからね。で、まさに流れ星の如く、猛スピード、超超すんげえ速く「マッハ」で落ちてくるのだ。
これを、イージスの優秀なレーダーで捉えて、途中で撃ち落そうってのが、最近の役目である。んが、しかし、まだまだ実験の域を超えておらず、100発100中では無い。近隣に危ないハバネロ国家が控えている日本では、100発100中でないと困るわけだが日本のイージスには、この「優秀なミサイル」はまだ積んでいない。アメリカでも実験段階なので、日本は購入希望中だが、ちょっと先になると思う。
100発100中でなくても、まぁ置いておくだけで結構な「妨げ」にはなるし、このレーダーで得られる「情報」もかなり貴重なものだから、出来れば沢山持っていたいのだが、値段がやたら高い。超高額商品なのであまり作れない。従って、イージスを持っている国は世界でも3カ国。アメリカ、日本、スペインだそうだ。近々、韓国とか中国とかが所有する予定だったりする。
まぁ、似た様な艦船は作れるだろうけれど、電子大国・日本やアメリカが持つ電子分野での最先端技術はおいそれと真似できない。そこがイージスの肝心な所でもある。優秀なミサイルだけではダメ。優れた目と耳と脳味噌が無ければ「イージス」とは成り得ないのである。またいかに高性能な「イージス」であっても、これだけでは万全ではない。やはり「艦隊」として機能しなければ、有事に備えるには何かと不都合でもある。餅は餅屋ってところだろう。他の役目を備えた艦船が必要になるのである。
さて「イージス」って言葉の意味は、ギリシャ神話に出て来る神様の親分「ゼウス」さんが娘の「アテナ」さんプレゼントしてやった「全ての邪悪を払いよける盾」の事。なかなか粋な名前を付けるもんだ。日本の艦船は他国への攻撃を目的としない。あくまでも、攻撃されたら、国益や財産を守るために存在する。刀や剣と捉えずに「盾」として守りを固めるに相応しい艦船であって欲しい。せっかく作ったんだし。
もちろん、攻めて来るヤツがいなければ「盾」もいらないんだけれどね。