「日記より」② 投稿者:K・F 投稿日:12月16日(木)01時21分32秒
・・・このハプニング的な事件のせいで新聞に名が出て、小学校時代の級友より電話が掛かってきた。 半世紀、まさしく50年ぶりでの会話である。
M君であった。 彼の名は、覚えていた。 運動会でのこと。 朝礼台上の教官が、大きな声で怒鳴った。「ま・・・、りき」、と。 びっくりしたから、それで覚えているのかも知れぬ。
他の級友は、1、2を除いて完全に忘却してしまった。 記憶がないということは、何とも遣る瀬無いことだ。 担任であった恩師・N先生からも、直ぐに電話がきた。 「行方不明で、ずっと探していたんだぞ」、と言われた。 去年からクラス会を始めたのだと言う。 N氏は、師範学校を出て、20歳で我々の3年から担任をした。 志願してなくなった級友もいる。 集会の時は、軍隊調であった。 「かしらーなかー・・・」、小学校、千人を超える生徒が一斉に、朝礼台のN先生を見る。 午前に学校へ行って、怒られたこともある。 「お前等は、今月は、午後から授業だ」、と。 校舎が足りなかったのだ。 午前いっぱい、グランドの隅でゴロベースをしていた。
N先生は、師範学校でドイツ語科にいた。 英語科が潰されたせいである。 ある時、工場の勤労動員で、休憩時にドイツ語の本を読んでいた。 密告され、特高にしょっ引かれた。 滅茶苦茶ぶん殴られたと言う。 特高にとっては、ドイツ語も英語と同じだ。 三国同盟下であるというのに。
N先生は、その後、校長になり退職、今は74歳。 「日の丸・君が代、どう思います」、と聞いてみた。 「戦後、我々が決着つけとくべきだった」、と重い口調で語られた。
--------------------------------------------------------------------------------
「日記より」 投稿者:K・F 投稿日:12月16日(木)00時25分31秒
・・・先日、寒い日の午後、埼玉のある公園に立ち寄った。 「十月桜」が咲いていた。 冬の初めに咲く桜もあるのだ。 初めての出会いであっただけに、感激した。 前に、2月に沖縄に行った時のこと。 激戦地、嘉数の高地に寒風が吹き荒れていた。 桜と雪がともに舞っていた。 実に不思議な光景であった。 桜は何故か、存在感が希薄である。 その花弁の、小ささのせいか。 風に吹き飛ばされる、その軽さのせいか。
戦前、鳩山一郎という妙な政治家がいた。 右翼の蓑田胸喜らに操られて、言論弾圧に乗り出した。 京都の滝川幸辰を弾圧した。 1933年のことである。 ヒトラーが焚書事件を起こした年である。 日本もドイツも、ともに暗黒の時代の扉を開けた年である。
議会で、文相・鳩山が議員から質問された。 「政府は、大和魂、大和魂というが、その大和魂とは如何なるものか」。 彼は、すまして答えた。 「大和魂とは、桜の花の散るごとく散ることである」、と。 命が、「鴻毛」よりも軽く扱われた時代の話である。
桜の花びらや、鴻毛のように人々の命を軽く扱った鳩山や岸は、戦後、日本の首相となった。
--------------------------------------------------------------------------------
「記事⑥」 投稿者:K・F 投稿日:12月15日(水)11時47分13秒
「特定の活動を選択的に捜査?」
「阪口正二郎・一橋大教授(憲法学)の話 戦前のように政治的表現活動を取り締まる法律は憲法上作れないから、住居侵入罪で特定の表現内容を規制しようとした疑いが強い。今年3月、社会保険庁の職員が共産党の機関紙を配って国家公務員法違反容疑で逮捕された事件など同様の動きがあり、公安主導で選択的に捜査しているようだ。
政治表現のビラは、すしやピザの宅配のビラよりも、人によっては不安や不快を感じる度合いが強いからこそ、民主主義社会に不可欠なものとして優先的に保護されねばならない。もちろん、検察側が言うように無理やり受け取らせる自由はない。
断るのは個々の住人の明確な意思表示によりべきで、管理人が代表したり、管理組合の多数決で決めたりできるものではない。。ここを裁判所がどう判断づるかに注目したい。怖いのは「ビラ入れは迷惑でやめてほしい」との市民意識が醸成され、それが表現の自由への規制につながる動きを支えてしまうことだ。」
--------------------------------------------------------------------------------
「記事⑤」 投稿者:K・F 投稿日:12月15日(水)11時27分42秒
「3被告が所属する「立川自衛隊監視テント村」は72年、自衛隊の立川進駐に反対する住民らが作った反戦平和団体。日頃から近隣の住宅にビラやニュースを配ってきた。国際人権擁護団体のアムネステイ・インターナショナルは3月、「非暴力の表現活動」で逮捕された3人を日本で初の「良心の囚人」に認定した。」
--------------------------------------------------------------------------------
「記事④」 投稿者:K・F 投稿日:12月15日(水)11時19分52秒
「証拠調べが終わる11月4日の第7回公判。検察側は、被告が新左翼活動家と「共闘している」と主張して公安担当の警察官を証人申請した。しかし、公判の過程で「思想を裁くのではない」と述べていた裁判長は申請を退け、こう締めくくった。
「この裁判は表現の自由の解釈にかかわる重大な論点がある。同じようなビラ入れへの影響も大きい」」
--------------------------------------------------------------------------------
「記事③」 投稿者:K・F 投稿日:12月15日(水)11時12分1秒
「弁護側は、憲法学者らを証人に呼んだ。9月9日の第五回公判で、奥平康弘・東大名誉教授はこう証言した。
「居住者全員がビラ入れを拒否しているかどうかわからないのに、住居侵入罪で一括して取り締まるようでは表現の自由は確保できない」。自衛隊イラク派遣違憲訴訟の原告、箕輪登・元防衛政務次官も出廷し、「自衛隊員にはいい情報も悪い情報も入った方がいい」と述べた。
--------------------------------------------------------------------------------
「反戦ビラ配り・・・」、記事② 投稿者:K・F 投稿日:12月15日(水)11時01分58秒
「公判で検察側は、住民の不安や不快感を強調して「違法性」を際だたせようとした。が、今年6月3日の第二回公判で思わぬ証言が出た。
弁護人「被害届はできていて署名するだけになっていたのでは?」
証人「はい。中身は読みました」
検察側証人の自衛隊官舎管理担当の1人は弁護側尋問に、警察から頼まれて既に準備されていた被害届を出したことを認めた。同月17日の第三回公判では、別の1人が自発的に被害届を出したと述べたものの、やはり「届は警察が持ってきた。それに印鑑を押した」と説明した。
捜査官の多くは刑事部ではなく、公安部の所属だった。」
--------------------------------------------------------------------------------
「反戦ビラ配り逮捕・長期勾留」 投稿者:K・F 投稿日:12月15日(水)10時46分12秒
「表現の自由どう判断」 「憲法めぐる評価焦点」 「16日に判決」
「東京都立川市の防衛庁官舎の新聞受けに今年1月と2月、自衛隊のイラク派遣反対を訴えるビラを入れた市民団体の3人が住居侵入の罪に問われた裁判の判決が16日、東京地裁八王子支部(長谷川憲一裁判長)で言い渡される。今回の逮捕・起訴が、表現の自由を保障した憲法とのかねあいでどう評価されるのか。逮捕後、75日の長期勾留という異例の捜査だっただけに、判決が注目される。(豊秀一、吉武祐、本田雅和)
ーーー「朝日。12、14、朝刊」ーーー
・・・このハプニング的な事件のせいで新聞に名が出て、小学校時代の級友より電話が掛かってきた。 半世紀、まさしく50年ぶりでの会話である。
M君であった。 彼の名は、覚えていた。 運動会でのこと。 朝礼台上の教官が、大きな声で怒鳴った。「ま・・・、りき」、と。 びっくりしたから、それで覚えているのかも知れぬ。
他の級友は、1、2を除いて完全に忘却してしまった。 記憶がないということは、何とも遣る瀬無いことだ。 担任であった恩師・N先生からも、直ぐに電話がきた。 「行方不明で、ずっと探していたんだぞ」、と言われた。 去年からクラス会を始めたのだと言う。 N氏は、師範学校を出て、20歳で我々の3年から担任をした。 志願してなくなった級友もいる。 集会の時は、軍隊調であった。 「かしらーなかー・・・」、小学校、千人を超える生徒が一斉に、朝礼台のN先生を見る。 午前に学校へ行って、怒られたこともある。 「お前等は、今月は、午後から授業だ」、と。 校舎が足りなかったのだ。 午前いっぱい、グランドの隅でゴロベースをしていた。
N先生は、師範学校でドイツ語科にいた。 英語科が潰されたせいである。 ある時、工場の勤労動員で、休憩時にドイツ語の本を読んでいた。 密告され、特高にしょっ引かれた。 滅茶苦茶ぶん殴られたと言う。 特高にとっては、ドイツ語も英語と同じだ。 三国同盟下であるというのに。
N先生は、その後、校長になり退職、今は74歳。 「日の丸・君が代、どう思います」、と聞いてみた。 「戦後、我々が決着つけとくべきだった」、と重い口調で語られた。
--------------------------------------------------------------------------------
「日記より」 投稿者:K・F 投稿日:12月16日(木)00時25分31秒
・・・先日、寒い日の午後、埼玉のある公園に立ち寄った。 「十月桜」が咲いていた。 冬の初めに咲く桜もあるのだ。 初めての出会いであっただけに、感激した。 前に、2月に沖縄に行った時のこと。 激戦地、嘉数の高地に寒風が吹き荒れていた。 桜と雪がともに舞っていた。 実に不思議な光景であった。 桜は何故か、存在感が希薄である。 その花弁の、小ささのせいか。 風に吹き飛ばされる、その軽さのせいか。
戦前、鳩山一郎という妙な政治家がいた。 右翼の蓑田胸喜らに操られて、言論弾圧に乗り出した。 京都の滝川幸辰を弾圧した。 1933年のことである。 ヒトラーが焚書事件を起こした年である。 日本もドイツも、ともに暗黒の時代の扉を開けた年である。
議会で、文相・鳩山が議員から質問された。 「政府は、大和魂、大和魂というが、その大和魂とは如何なるものか」。 彼は、すまして答えた。 「大和魂とは、桜の花の散るごとく散ることである」、と。 命が、「鴻毛」よりも軽く扱われた時代の話である。
桜の花びらや、鴻毛のように人々の命を軽く扱った鳩山や岸は、戦後、日本の首相となった。
--------------------------------------------------------------------------------
「記事⑥」 投稿者:K・F 投稿日:12月15日(水)11時47分13秒
「特定の活動を選択的に捜査?」
「阪口正二郎・一橋大教授(憲法学)の話 戦前のように政治的表現活動を取り締まる法律は憲法上作れないから、住居侵入罪で特定の表現内容を規制しようとした疑いが強い。今年3月、社会保険庁の職員が共産党の機関紙を配って国家公務員法違反容疑で逮捕された事件など同様の動きがあり、公安主導で選択的に捜査しているようだ。
政治表現のビラは、すしやピザの宅配のビラよりも、人によっては不安や不快を感じる度合いが強いからこそ、民主主義社会に不可欠なものとして優先的に保護されねばならない。もちろん、検察側が言うように無理やり受け取らせる自由はない。
断るのは個々の住人の明確な意思表示によりべきで、管理人が代表したり、管理組合の多数決で決めたりできるものではない。。ここを裁判所がどう判断づるかに注目したい。怖いのは「ビラ入れは迷惑でやめてほしい」との市民意識が醸成され、それが表現の自由への規制につながる動きを支えてしまうことだ。」
--------------------------------------------------------------------------------
「記事⑤」 投稿者:K・F 投稿日:12月15日(水)11時27分42秒
「3被告が所属する「立川自衛隊監視テント村」は72年、自衛隊の立川進駐に反対する住民らが作った反戦平和団体。日頃から近隣の住宅にビラやニュースを配ってきた。国際人権擁護団体のアムネステイ・インターナショナルは3月、「非暴力の表現活動」で逮捕された3人を日本で初の「良心の囚人」に認定した。」
--------------------------------------------------------------------------------
「記事④」 投稿者:K・F 投稿日:12月15日(水)11時19分52秒
「証拠調べが終わる11月4日の第7回公判。検察側は、被告が新左翼活動家と「共闘している」と主張して公安担当の警察官を証人申請した。しかし、公判の過程で「思想を裁くのではない」と述べていた裁判長は申請を退け、こう締めくくった。
「この裁判は表現の自由の解釈にかかわる重大な論点がある。同じようなビラ入れへの影響も大きい」」
--------------------------------------------------------------------------------
「記事③」 投稿者:K・F 投稿日:12月15日(水)11時12分1秒
「弁護側は、憲法学者らを証人に呼んだ。9月9日の第五回公判で、奥平康弘・東大名誉教授はこう証言した。
「居住者全員がビラ入れを拒否しているかどうかわからないのに、住居侵入罪で一括して取り締まるようでは表現の自由は確保できない」。自衛隊イラク派遣違憲訴訟の原告、箕輪登・元防衛政務次官も出廷し、「自衛隊員にはいい情報も悪い情報も入った方がいい」と述べた。
--------------------------------------------------------------------------------
「反戦ビラ配り・・・」、記事② 投稿者:K・F 投稿日:12月15日(水)11時01分58秒
「公判で検察側は、住民の不安や不快感を強調して「違法性」を際だたせようとした。が、今年6月3日の第二回公判で思わぬ証言が出た。
弁護人「被害届はできていて署名するだけになっていたのでは?」
証人「はい。中身は読みました」
検察側証人の自衛隊官舎管理担当の1人は弁護側尋問に、警察から頼まれて既に準備されていた被害届を出したことを認めた。同月17日の第三回公判では、別の1人が自発的に被害届を出したと述べたものの、やはり「届は警察が持ってきた。それに印鑑を押した」と説明した。
捜査官の多くは刑事部ではなく、公安部の所属だった。」
--------------------------------------------------------------------------------
「反戦ビラ配り逮捕・長期勾留」 投稿者:K・F 投稿日:12月15日(水)10時46分12秒
「表現の自由どう判断」 「憲法めぐる評価焦点」 「16日に判決」
「東京都立川市の防衛庁官舎の新聞受けに今年1月と2月、自衛隊のイラク派遣反対を訴えるビラを入れた市民団体の3人が住居侵入の罪に問われた裁判の判決が16日、東京地裁八王子支部(長谷川憲一裁判長)で言い渡される。今回の逮捕・起訴が、表現の自由を保障した憲法とのかねあいでどう評価されるのか。逮捕後、75日の長期勾留という異例の捜査だっただけに、判決が注目される。(豊秀一、吉武祐、本田雅和)
ーーー「朝日。12、14、朝刊」ーーー
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます