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パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

7/29、東京「君が代」裁判・第五次訴訟がキックオフ

2021年08月26日 | 日の丸・君が代関連ニュース
 ☆次回は、11月8日(月)13:50~14:20 (大法廷要求中)
  《被処分者の会通信から》
 ◆ 五次訴訟・第一回口頭弁論報告
審理担当/原告・鈴木毅

 ◆ 4年ぶりの法廷に50名余りが結集!

 7月29日に東京「君が代」裁判・第五次訴訟第一回口頭弁論が開かれました。東京「君が代」裁判の法廷が開かれたのは、2017年9月の四次訴訟高裁判決言い渡し以来4年ぶりで、コロナ禍による緊急事態宣言発令下という、難しい状況にありましたが、真夏日の午後、50名を超す人々が裁判所に集まってくださいました。しかし、法廷の原告席と傍聴席は通常の定員の半数に制限されたため、多くが入廷できなかったことをお詫び申し上げます。
 ◆ 「はじめてなので…」と思わずロにした三木裁判長

 このような中、法廷では定刻に弁論が始まりました。冒頭は提出書面の確認を行いましたが、原告・被告双方が提出した書証(それぞれ200くらいの数を提出)の点検が終わっていないとのことで、書証の提出確認は次回弁論に先送りとなりました。
 この時、裁判官の姿勢に真摯さを少し感じましたが、その後行われた原告側の口頭意見陳述でも、陳述人の言葉に、終始真剣に耳を傾ける姿勢が見えました。
 陳述は、原告の川村佐和さん、田中聡史さん、弁護団の平松真二郎弁護士の3名が行いました(※その内容は別紙でこのニュースに同封いたしますので、お読みください)。
 今回の陳述の内容構成は、
 原告が、
   ①不起立に至った理由、
   ②処分に伴うさまざまな不利益と差別の実態、
   ③戒告処分は重大な不利益を及ぼしていること、
   ④不起立を理由とした再任用拒否予告の不当性
 などを語り、
 弁護士が、
   ①現在の状況を直視し、従来の最高裁判例の焼き直しにとどまらない判断をしてほしい、
   ②最高裁で出された多くの意見を留意してほしい、
   ③最近の世論調査結果(65%が最高裁の判断に批判的)から、最高裁の人権感覚の欠如を認識してほしい、
 などについて陳述しました。

 これらの内容は、提訴時の訴状にも記述されていますが、弁護士意見陳述の①②については、新たに最高裁で出された反対意見、補足意見を記載して主張を構成した準備書面(1)を弁論に先立って提出しました。
 このあと、今後の日程調整をすすめるやりとりの中で、三木裁判長「私たちも初めてなので、時間がかかると思う…」というようなことをロにしました。これは、「書面を一から読み込んで審理にあたる」という気持ちのあらわれで、まあ、基本といえば基本なのですが、これはもしかして、川村さんの陳述の「曇りのない目で10・23通達の不当性を見極め、戒告処分を取り消すという判断を下していただきたい」という結語に対する裁判長の答えなのかも…と思ってしまった私は、甘すぎますかね?
 ◆ 報告集会

 次回期日の調整に時間がかかり、閉廷予定時間を10分近く過ぎて弁論が終了したのち、弁護士会館にて報告集会が開かれました。こちらにも50名近くの方たちに参加していただき、法廷報告や弁護団からの話などを経て、質疑応答などが行われました。
 参加されたみなさんの感想やご意見の一部を要約して紹介いたします。
・訴状の「意義及び概要」をぜひ読みたいと思った。⇒被処分者の会HPに掲載されています。
・すばらしい弁論でした。人として、この意見陳述を否定することなどありえないと思うのですが、都教委側は、いったいどんな屁理屈を言ってくるのでしょうか。
・再処分取消しの論理をどう構築するのか。一事不再理の原則の適用を主張して欲しい。
・都教委は教科書調査研究資料で愛国心や公共心を明記する一方、個人の尊厳は一切書かない。個人の人権より国家の方を優先する思想は間違っている。
・皆様の厳しい課題の闘いに、ただただ敬意のみです。共にがんばっていきたいと思います。

 ◆ 五次訴訟原告団より

 今回の弁論には15名の原告のうち9名が参加しました。弁論の前には提訴時にできなかった裁判所前での記念撮影も行い、コロナ禍での裁判に挑みました。第一回の期日を終えての感想や決意などをここで紹介させていただきます。
【川村】 久しぶりの裁判、緊張しました。気持ちが引き締まりました。戒告処分を取り消させるまで頑張ります!
【大能】 裁判長の「初めての事件なので…」と慎重な進行をしようとしている姿勢に期待したい。
【山口】 定年を迎える年齢になりました。5月から遠距離介護が始まり、土日を中心に帰省しています。ギリギリで仕事に穴をあけないように教壇に立っていますが、とても「楽しい」のです。私が自分を取り戻せる場は、教室だったのだとわかりました。その場を不当にも奪われかけている川村さんの陳述が胸に迫りました。
【塚本】 四次からリレーされて、ようやく走り出しました。果たして400mで勝利か?それとも42㎞を走り続けるのか?いやいやトライアスロンにチャレンジなのか?自分を鼓舞する7・29。
【秋田】 「10・23」から、はや18年。一周回って原点に戻った感じです。今度こそ、違憲判決を!
【井上佳子】 オリンピックで明らかになった日本社会の人権意識の低さが、ほんとうに悲しい。学校も全く同じ。この裁判で裁判所の人権軽視、そして都教委の人権軽視を訴えられることが嬉しいです。
【田中】 口頭陳述を無事終えることができました。四次訴訟では、裁判を通じて、いろいろな人に出会えました。五次訴訟でも、多くの人に出会いたい、と願っています。
【鈴木】 五度目の正直で、違憲判決を勝ち取ろうね!

 ◆ 今後の進行について

 次回の期日は、11月8日(月)に決まりました。ただし、法廷で進行協議をおこなったのち、引き続き口頭弁論を行うという形式になります。進行協議は当事者(原告、代理人)のみの参加で行い、口頭弁論は一般傍聴ができます。
 口頭弁論は第一回同様に意見陳述を行うことを希望しています。
 なお法廷は、大規模の103法廷の使用を希望しましたが、未定です。詳細は後日お知らせいたしますが、当面は以下のような時程としてご予定ください。
 ※ 【五次訴訟・第二回口頭弁論ほか期日と時程】
   2021年11月8日(月)
   13:10~13:50進行協議/13:50~14:20口頭弁論

『被処分者の会通信 第134号』(2021年8月5日)


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