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パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

異論の共存を認めない「日の丸損壊罪」提案は、「自由民主」党の自己矛盾

2021年02月08日 | 日の丸・君が代関連ニュース
  《ここがおかしい 小林節が斬る!(日刊ゲンダイ)》
 ◆ 自民党が新設を申し入れた「日の丸損壊罪」という勘違い


 前もって断っておくが私は「日の丸」の旗が好きである。白地に赤で太陽を表したデザインが日本らしくて良いと思う。
 しかし「日の丸損壊罪」の新設には反対である。

 ◆ 「自由」と「民主主義」をわきまえない自民党

 最近、自民党の「保守団結の会」が「(日本国)国旗損壊罪」の新設(刑法改正)を政調会長に申し入れたとのことである。いわく、「『外国国旗損壊罪』(刑法92条)があるのに、わが国の国旗を損壊して罪にならないのはおかしい」。実に単純明快である。しかし、それは前提に誤解がある。
 外国の国旗を損壊した場合には、相手は他の独立主権国家であり、日本国内で完結的に解決できない利害がかかわっており、時に戦争を誘発しかねないという経験則がある。
 他方、日の丸の取り扱いは、自己所有の旗である限り、それは、日本国の在り方(つまり政治の現状)に対する、主権者としての意見(賛成or反対)を(振るor踏みつけるで)端的に示せる。誰にでもできる簡単で自然な表現手段である。
 だから、公権力が国民各人の「日の丸」に対する態度を規制しようとすることは、憲法が保障する表現の自由(21条)とその前提にある思想・良心の自由(19条)に対する侵害だと言われるのである。
 日の丸の損壊を刑罰で禁じると、それは、与党支持者の表現を自粛させることはないが、野党支持者の表現だけを萎縮させる効果はある。
 これこそ、「異論の存在は許さない」最近の自民党の独善的で専制的な姿勢そのものを具体化した政策である。
 私たちが「正しい」と信じている「自由」で「民主」的な社会は、人間が先天的に個性的で多様な存在である以上、「異論の共存」を楽しみながら討論を経て進歩していくことを前提条件としている。
 だから、「自由民主」党が日の丸の損壊を刑罰で禁じる法案を提出することは、同党の自己矛盾以外の何ものでもない。
 最近の自民党は、余裕をなくしたのか? それとも長期政権で傲慢になったのか? はたまた知性をなくしてしまったのか? 何かがおかしい。
『日刊ゲンダイ』(2021/02/06)
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/284866
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