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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

☆ 「昭和の日」と、太平洋戦争をめぐる教科書検定の怪

2023年04月29日 | 平和憲法

4月29日13:30~ かながわ労働プラザ第3会議室(JR石川町北口)

 ☆ <情報とお願い>明日の「いま、なぜ?『昭和の日』」集会の教科書情勢報告に関連して
   皆さま     高嶋伸欣です

 <情報>

 添付のチラシにある明日29日の集会での「最近の教科書情勢報告」の内容に向けた話題提起です。
 4月も末になり、教育委員会や私立校・国公立大学付属校などには3月28日に検定合格が公表された2024年度用の小学校教科書の採択用見本本が届き始めています。それらを通じて、新しい内容が報道された以外にも次々と分かるようになりました。

 そうした内容の中に驚愕の一例がありました。
 小学6年生社会科(歴史)の「太平洋戦争」の説明として

「日本は、ヨーロッパとの戦争を機に、アメリカとの戦争準備のためにこれら地域(東南アジアのこと―高嶋注)に軍を進め、資源の獲得をめざしました。そのため、アメリカやヨーロッパとの対立が深まり、戦争がアジア・太平洋地域に拡大していきました」(下線は髙嶋の加筆)

 というものです。

 東南アジアへの日本軍侵攻は、泥沼化した中国戦線の維持のために軍需資源産地の占領を目的として踏み切ったもので、米国には黙認を期待しての交渉と対決態勢作りを並行して進めてはいましたが、東南アジア侵攻が”アメリカとの戦争準備のため”でなかったことは、軍事史の定説です。

 それなのに、このような突飛な説明がこともあろうに教科書検定を経て教科書に登場したのです。いわゆる際物の無責任な出版ではなく、日本の知的学術的レベルを示している出版物の一つなのですから、あまりに無様で恥ずかしいことに思えます。

 上記のように、外国人教員も在席している学校現場にこの見本本が届きはじめていますし、この醜態を海外のジャーナリストや軍事史研究者が知るところとなるのは時間の問題ではないかと思われます。

 そうした時、海外から指摘されるまで日本国内では全くこのことに気付かず、問題化して是正の取り組みがされていなかったとしたらこれまた醜態です。

 けれども、今日現在、国内のマスコミがこの件について報道している事例が見当たりません。3月28日以後の一斉報道だけでなく最近の「児童の写真はマスク付きかどうかで悩んだ」などという枝葉末節の話題などばかりです。

 こうした状況にとりあえず対応する取り組みが海外から指摘される前にあったという事実を残す意味を込めて、明日(今日?)29日午後1時半からのチラシにある横浜集会で、この件について報告する資料の用意が先刻できました。

 急なことではありますが、関心のある方は会場においで下さい。

 また,参加の難しい方には30日以後にレジメと資料を添付での送信の案内をKL等にアップしますので、お待ち下さい。

 以上が、取り急ぎの<情報>です。次は<お願い>です

 <お願い>

 上記の「日本は、アメリカとの戦争準備のためにこれら地域(東南アジア)に軍を進め、資源の獲得をめざしました」という記述については、思い当たるものがありません。

 最近の検定では、文科省がこと細かに裏付けとなる出典の明示を義務化しているので、出典があるはずなのです。
  *マンガやどこやらの資料館のパネルやHPなどという可能性もあります。

 どなたか、「このような説を見た」という情報がありましたら教えて頂けないでしょうか。

  以上 瀬戸際になってしまった<情報>と<お願い>です。

  *上記の趣旨から、お知り合いの報道関係者にこの件について転送・拡散をして頂けると心強いです。海外からの指摘に遅れをとったのでは、アジアの人々に顔向けができないという思いです。

 


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