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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

神奈川県教委教科書採択の観点変更

2010年05月09日 | こども危機
 ◆ 伝統や文化教育充実の一方「正確性」削除に反発も、
   教科書採択に新指針/神奈川県


 県教育委員会は20日、臨時会を開き、今夏採択する小学校教科書の採択方針と教科書調査研究の新指針を全会一致で可決した。伝統や文化についての教育や道徳教育の充実を教科書調査研究の観点として新たに盛り込んだ。一方で教科書の正確性を重視する項目が削除されたことに、市民団体は反発している。
 大幅な変更があったのは、県教科書用図書選定審議会が各出版社の教科書を調査研究する際の指針。教育基本法、学校教育法、学習指導要領の内容を踏まえているかが新たな観点となった。また、県教委が定める「かながわ教育ビジョン」と関連付け、「思いやる力」「たくましく生きる力」「社会とかかわる力」を育成できるかを重点項目とした。
 削除された項目が、これまで観点の一つとされてきた「教科書の正確性」。市民団体「教科書問題を考える横浜市民の会」は、「誤記や不正確な記述がある教科書が選ばれかねない」と反発している。
 同審議会は今月末から新指針のもとで各出版社の教科書を評価し、県教委に結果を答申。7月上旬以降の県教委で、県教育委員らが答申を参考に教科書を採択する。
 『カナコロ』(2010年4月21日)
 http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1004200037/

 教科書採択に関する情報です。
 神奈川県教育委員会が、4月20日の臨時会で今年度の採択方針、調査の観点等を選定審議会答申通りに決定、調査の観点を全面改訂しました。
 つくる会教科書採択に向けて、右派勢力からの陳情に対応したものです。
 特に、観点の冒頭の部分に新たに以下を挿入しました。
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 「教科・種目に共通な観点」
 (ア)教育基本法、学校教育法及び学習指導要領との関連
  ○教育基本法において、新たに規定された〔教育の目標〕(第2条)及び〔学校教育〕(第6条第2項)の内容を踏まえているか。
  ○学校教育法において、新たに規定された〔小学校教育の目標〕(30条)の内容を踏まえているか。
  ○学習指導要領の各教科の目標を踏まえているか。また、教育内容の主な改善事項のうち、次の内容を踏まえているか。
   ・言語活動の充実
   ・伝統や文化に関する教育の充実
   ・道徳教育の充実
   ・体験活動の充実
 (イ)かながわ教育ビジョンとの関連
  ○教育目標(めざすべき人間力像)に掲げた内容を踏まえているか。
(以下略)
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 いっぽう、他の部分では大筋では従来の観点を踏襲しましたが、全面的に部分修正を加え、いっぽう「正確性 誤りや不正確なところはないか」の観点は、削除しました。
 これは、検定合格後も誤りの多い「つくる会」教科書について、当否を判断しないということにつながります

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