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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

700シーベルトの溶融燃料を取り出すなんて危険で無茶な妄想

2017年02月16日 | フクシマ原発震災
  《大槻義彦の叫び、カラ騒ぎから》
 ▼ 原発廃炉作業に絶望、もはやお手上げ、死の墓場への道


 これで万事休す、です。
 もはや東電と政府が行っている、これから40年もかかるとされた廃炉作業はほとんど不可能となりました。まず、地元河北新報の記事を引用しましょう。
     (以下引用)
 2日、福島第1原発2号機の原子炉格納容器の内部調査で撮影した映像を解析した結果、推定で毎時530シーベルト(Sv)と極めて高い空間放射線量を格納容器内で測定したと発表した。福島第1原発で測定した値としては過去最大という。実際の放射線量を測定できるロボットなどを投入してさらに詳しく調べる。
 内部調査は1月26、30の両日、先端にカメラが付いたパイプを挿入して実施。30日の調査で、圧力容器真下の作業台で溶融燃料(燃料デブリ)の可能性がある堆積物を初めて確認した。映像を分析した結果、圧力容器から下に延びる筒状の構造物に堆積物が付着していることを新たに確認。
 半径約5メートルの作業台のうち、約1平方メートルが脱落しかかっている状況も分かった。高線量は格納容器の貫通部と圧力容器を支える筒状の台座(ペデスタル)の間で観測された。映像のノイズから解析して評価した。線量計による測定との誤差の範囲は30%程度という。
 2012年3月に線量計を使って別の場所で測定した際は最大毎時73シーベルトだった。東電は「ロボットの投入の可否も含め、引き続き調査方法を検討する」と説明した。
      (引用終わり)
 この530シーベルトという放射線量は絶句するほどとんでもなく高いレベルだ。最近の朝日新聞などの報道では530シーベルトどころか700シーベルトだったということだからなおさらである。
 人間は国際放射能防護委員会の基準によれば『人は4シーベルトで死に至る。7シーベルトで全員即死となる。』それの100倍の放射線量である。とても人知が考えうるレベルではない。
 これからこの燃料をロボットでと出すというがこれは全く危険な、無茶な妄想である。
 仮にロボットで外部にうまく取り出してもそれをどう処理するのか?とりだした燃料は周辺の機器、装置と合体しておりこれをロボットがはがして持ち出すなど不可能であるが、もしそれが成功しても外部に持ち出された燃料は半径50キロ以内に近づくことも出来ない
 したがってロボットの操作を東京の東電本社からでも行うつもりか?
 福島県の避難民がせっかく帰還できたのに再び避難させるのか?

 したがってこの溶け落ちた核燃料は元々『とりだしてはいけないもの』だったのだ。つまり『廃炉作業はナンセンスだった』わけだ。
 したがって危険きわまりない燃料取り出しなどお手上げなのだからこのまま何百年も『放置』する以外にないのだ。
 すでにこのような放置はチェルノブイリで原発事故でとられた方法だ。『方法』というより『野放し』『垂れ流し』である。
 分厚いコンクリート壁で何重にも遮断する。
 しかしこの遮断の恐ろしさは地面下部の処理だ。メルトダウンした燃料はやがて容器下部を突き抜け、建屋下部の割れ目から地面の中に浸透する。もちろん地下水の汚染だ。
 周辺の地下水は氷土壁によってある深さまで遮断できてもその氷土壁の高さ以下に侵入するとこれもお手上げなのだ。
 何百年もの間、日本人は東日本にとんでもない『死の墓場』のお荷物をかかえることになる。
 人間の科学文明の末路の墓場を見てそのころの人類は何を想うか、何を笑うか。

『大槻義彦の叫び、カラ騒ぎ』(2017/2/11)
http://blogs.yahoo.co.jp/otsuki1936/33012463.html
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