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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

「学問の自由」を踏みにじる安倍政権を支える狂信的言論人

2018年05月03日 | 平和憲法
 ◆ 学問の自由 (東京新聞【本音のコラム】)
山口二郎(やまぐちじろう・法政大教授)

 公のメディアで発言する以上、私の主張に対して批判があるのは当然である。しかし、根拠のない言いがかりには反論しなければならない。
 このところ、政府が研究者に交付する科学研究費について、杉田水脈(みお)、櫻井よしこ両氏など、安倍政権を支える政治家や言論人が、「反日学者に科研費を与えるな」というキャンペーンを張っている。
 私は反日の頭目とされ、過去十数年、継続して科研費を受けて研究をしてきたので、批判の標的になっている。
 櫻井氏は科研費の闇という言葉を使っているが、闇などない。研究費の採択は、同じ分野の経験豊富な学者が申請書を審査して決定される。
 交付された補助金は大学の事務局が管理して、各種会計規則に従って、国際会議の開催、世論調査、ボスドクといわれる若手研究者雇用などに使われる。
 十年ほど前には、COEと呼ばれる大型研究費が主要な大学に交付されたので、文系でも億単位の研究費を使う共同研究は珍しくなかった。研究成果はすべて公開されているので、批判があれば書いたものを読んで具体的にしてほしい。
 政権に批判的な学者の言論を威圧、抑圧することは学問の自由の否定である。
 天皇機関説を国体の冒涜(ぼうとく)と排撃した蓑田胸喜(むねき)が今に生き返ったようである。
 こうした動きとは戦わなければならない。

『東京新聞』(2018年4月29日【本音のコラム】)

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