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加計学園の韓国人受験生差別が事実なら、「国際拠点」は嘘。私学助成は全額打ち切るべきだ

2020年03月10日 | こども危機
 ◆ 加計学園は国際拠点か? (東京新聞【本音のコラム】)
前川喜平(まえかわきへい・現代教育行政研究会代表)

 加計学園の獣医学部が、推薦入試で韓国人受験生の面接点を一律零点とし全員不合格にしたと、週刊文春が報じた。
 そのような差別が事実なら、私学助成は全額打ち切るべきだ。
 獣医学部新設の適法性も、改めて問われなければならない。

 二〇一八年五月に愛媛県が国会に提出した文書には、一五年二月二十五日に加計孝太郎理事長が安倍晋三首相に「国際水準の獣医学教育をめざす」と説明したと記録されている。
 一六年九月、国家戦略特区の分科会で今治市は,「世界に冠たる…国際教育拠点」を作ると説明した。
 なぜこういう説明をしたのか。それは国家戦略特別区域法上、規制特例の対象事業は「産業の国際競争力の強化及び国際的な経済活動の拠点の形成に資する」ものでなければならないからだ。
 その証しとして、加計学園は入学定員百四十人中二十人は留学生枠だと説明してきたのだ。
 これは、一七年に国家戦略特区で医学部を新設した国際医療福祉大学が、留学生枠を設けて「国際拠点」と説明した前例を踏襲したもの。
 しかし、留学生を差別する「国際拠点」などありえない

 獣医学部の新設については、一五年六月の閣議決定で「既存の大学・学部では対応が困難」などの「四条件」も設けられていた。
 加計学園はこの「四条件」を満たしているか。それも改めて問われるべきである。

『東京新聞』(2020年3月8日【本音のコラム】)

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