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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

☆ 靖国神社の石柱に書かれた「軍国主義くたばれ」の文字を隠蔽したNHK報道

2024年09月27日 | 平和憲法

 ☆ 日本を震撼させた22秒の裏に何が起こったのか?
   ーNHK元職員独占インタビュー

 日本放送協会(NHK)の中国籍スタッフがニュースを報じる際、中国語で「釣魚島は中国の領土である」と即興で発言した件に関して、9月11日、日本の総務省はNHKに行政指導を行い、NHK内部において上層部に対する処分結果が公表された。
 NHK国際放送を担当していた理事、傍田賢治は同日辞職した。また、NHK会長稲葉延雄、副会長井上樹彦を含む4名の役員が1ヶ月分給与の50%を自主返納することとなった。

 最近、NHKで22年間勤務していた中国国籍の元スタッフ胡越「長安街知事」のインタビューを受け、事件当時の状況を初めて詳細に再現し、日本のメディアにおける歴史修正主義が蔓延している現象とその背後にある深層原因について深く分析した。
 彼は、日本のメディア、特にNHKが日本政府の影響を受け、歴史を美化し、真実を覆い隠す道具になったことを明らかにした。
 さらに、歴史修正主義的なメディアのプロパガンダが現代日本の右翼勢力に加勢し、日本社会を極端化に向かわせ、靖国神社が宣伝する戦前のイデオロギーを利用して、日本が再び戦前の軍国主義体制を歩む危険性があることに対して警鐘を鳴らしている。

 

 【NHKが言及できない4文字】

知事:日本のメディア報道によると、靖国神社での落書きニュースを報じている際に、「軍国主義は死すべし」などの言  葉が靖国神社の入り口の石柱に書かれていることを言及されたとのことですが、NHKはこれを認めつつも、原稿には記載されていませんでした。あなたの発言には「NHKの歴史修正主義プロパガンダとプロフェッショナルでない行為に抗議する」「南京大虐殺を忘れるな、慰安婦を忘れるな、731部隊を忘れるな」といった内容も含まれていたとのことですが、当時何が起こったのか、当時の状況を再現していただけますか?

胡:その日のニュースでは、靖国神社の石柱に「軍国主義くたばれ」「トイレ」などの言葉が書かれているというのがありました。その中で、「軍国主義くたばれ」という言葉が中央に書かれていました。しかし、NHKは国内向けのニュース原稿でこの事実を隠し、石柱の落書きを「トイレを意味する中国語に似た字のほかアルファベットなどが書かれている」として描写しました。NHKワールドの中国語放送でも、日本国内のニュース原稿に従って翻訳し放送する準備していたが、私はその場で反対しました。

 NHKが「トイレ」を残し、「軍国主義くたばれ」を隠したのは、この事件を「不品行な行為」として扱おうとしているためだと考えましたが、落書きした者の主張は明らかにそれが主ではありません。これは、NHK国際放送局の行為が日本の民衆を欺き、報道の客観性を欠き、さらに悪意をもった世論操作であると考え、私は中国人としてこのような内容を放送することに強く反対しました。

 そのため、私は番組の開始前に、編責に対して「軍国主義くたばれ」と石柱に明確に書かれている内容を原稿に追加するよう要求しました。しかし、編責は私の反対に対応するため、「トイレ」という言葉さえも削除することを選び、依然として「軍国主義くたばれ」という内容を追加することを拒否しました。

 【その瞬間、真実を語る強い衝動】

知事:その瞬間、何があなたに歴史の真実を語る決断を促したのですか?

胡越:即興で放送を行った直接のきっかけは、事態がすでに収拾不可能となり、私にその場での決断をせざる得ないためです。しかし、根本的な理由は、日本政府とメディアが侵略の歴史を否定し、靖国神社参拝と奉納を通じて軍国主義を美化していることであり、これは容認できない行為でした。

 NHKでは、外国籍と日本籍のスタッフが歴史修正主義に反抗する事件が何度も発生しています。私の「22秒事件」は、そのような反抗の延長に過ぎません。

 早くも2014年、英国の「タイムズ」紙は、内部告発者が「ニューヨーク・タイムズ」にNHKの秘密内部文書を提供したと報じました。この文書は、NHK英語チャンネルの職員が南京大虐殺従軍慰安婦について言及することを禁じられ、従軍慰安婦は「性奴隷(sex slaves)」ではなく、強制性を弱めるために「慰安婦(comfort women)」と翻訳しなければならないと示しています。同様に、強制徴用労働者に関しても「強制徴用」という言葉を使ってはいけないという規定がありました。これは、NHKが英語チャンネルのニュース用語において、いかに歴史修正主義的な操作を行っているかを露骨に示しています。

 また、NHK英語チャンネルで「標準」に従わない言葉を意図的に使ったために解雇された外国籍の職員もおり、その結果、NHKは比較的に英語能力の低い日本籍または日系のアナウンサーしか使えなくなっていると聞いています。

 NHKがこのように歴史の真実を無視する荒唐無稽な行為に対して、私は前から抵抗感を抱いていましたが、この日ついに、NHKがジャーリズム倫理を著しく逸脱し、露骨な歴史修正主義のプロパガンダを行っている状況がまさに私自身に降りかかったのです。

 NHKのこの事件に関する事後調査報告書でも、私が当時激しく抗議したことが記されています。現場のディレクターは私の契約会社に電話をかけ、アナウンサーを急遽交代することを相談したとのことです。ディレクターは私の目の前で電話をかけなかったものの、その瞬間、私はこれが唯一の反抗のチャンスであると強く認識しました。その日行動しなければ、次はもう二度とチャンスがないかもしれないと。

 まさにその瞬間、日本の侵略戦争により数え切れない被害者と辱めを受けた人々のために声を上げなければならないという強い衝動、民族の正義のために立ち上がらなければならないという内なる力が、私を後押ししてこの決断をさせたのです――原稿を離れ、自らの声で発言する決意を。私はこの機会を利用して、NHKの歴史修正主義プロパガンダとプロフェッショナルではないなニュース操作に抗議し、日本国民や世界の人々にもっと多くの真実を知らせ、普通の中国人の考えを理解してもらい、歴史的な共通認識に基づいた友好交流を促進する必要があるからです。

 

 【NHKはすでに日本政府よりも先を突き進んでいる】

知事:日本のメディアと政府の関係はどのようなものですか?

胡越:NHKは公共放送機関でありながら、国際ニュース報道では基本的な事実調査を欠くことが多く、すでに日本政府の喉舌と化し、日本政府と足並みを揃えて歴史修正主義の狭い道を進んでいます。

 NHKやその他の日本のメディアによる今回の事件の報道を見ると、すべて一方的な主張ばかりで、事実を無視しています。中国側に有利な情報がある場合、彼らはそれを隠し、ニュース倫理を無視して歴史を隠蔽することに固執しています。NHKは事件後の幾つの声明や調査報告においても、私が「軍国主義」という言葉を隠蔽したニュース原稿に対して抗議した核心的な事実に言及していません。

 かつて、NHKは中国との友好関係を重視し、日中両国の交流を促進する姿勢を持っていました。しかし、安倍晋三元首相が再度就任して以来、NHKの重要な人事はさまざまな形で政府によって操作されてきたと聞いています。安倍氏が支持するNHK会長の籾井勝人氏は「どの国にも従軍慰安婦が存在していた」と発言し、日本だけを批判すべきではないと主張し、世間の反発を招きました。安倍氏と関係の深いNHK経営委員の百田尚樹氏も、街頭演説で南京大虐殺の存在を公然と否定しています。近年、NHKの中国に対する報道姿勢は急激に変化しています。たとえば、今回の靖国神社の落書きに関する報道では、具体的な記事の扱いにおいて、時には日本政府の立場より先を進み、ほとんど制御不能な状態になっています。

 NHKには歴史的事実を尊重する多くの職員もいますが、彼らは本心ではそのような報道を制作することを望んでいません。NHK内部では、こうした行為が歴史的事実や報道原則に反していることを認識しており、そのためにこれらの厄介な問題を私たち外部委託スタッフに押し付けています。私たち外部委託会社の外国籍スタッフは、これほど重大な責任を負うことはできません。ましてや、その報道内容は完全に私たちの立場に反するものです。

 今回の「軍国主義くたばれ」という文字を報道するかどうかに関する問題では、私は隠蔽された「軍国主義くたばれ」という事実を報道することにこだわりました。それは単なる報道の事実であり、日本政府でさえ靖国神社が軍国主義を宣伝しているという事実を否定していないと思いますが、NHKは「軍国主義」という言葉を執拗に回避しました。さらに滑稽なのは、NHKが事件後に出した調査報告でも、この「軍国主義」をめぐる論争に一切触れていないことです。

 これを見ても、NHKは日本政府の立場を「忖度」することに慣れており、時には日本政府よりも先を突き進んでいるように見えます

知事:日本社会における歴史修正主義の現象をどのようにお考えですか?

胡:私が外部委託機関と結んだ契約書には、日本の立場を伝えるという簡単なガイドラインは記載されていましたが、具体的なことについては明記されていませんでした。
 例えば、従軍慰安婦の報道では「従軍」という言葉を使用することが禁じられており、南京大虐殺に言及する際には、日本のメディアが多用している「南京事件」という表現が使われます。
 このような不透明な方針は契約書には書かれておらず、ニュースの編集と翻訳の過程で口頭で伝えられる形になっています。

 「22秒事件」発生後、NHKは国際放送生放送から事前収録およびAIアナウンスに変更すると発表しました。
 これは、NHKが歴史修正主義的なプロパガンダを行っているにもかかわらず、それに自信がなく、放送内容を直視できないことや、第一線の現場スタッフを信用していないことを露呈しています。
 また、事後の対応を見る限り、NHKは全く教訓を汲み取っておらず、このまま間違った方向に向かって進んでいくようです。

 さらにNHKは、日本の組織内に根付く集団的な服従心理を利用して、反対意見を抹殺しています。このような組織的な抑圧は、日本社会において時に法律をも超える力を持ち、「同調圧力」として知られています。
 この圧力は、集団の力で個人の権利を侵害し、個人が声を上げられないようにします。そのため、多くの人が日本が「戦前回帰」の状況にあると考えており、社会は徐々に第二次世界大戦前の状態へと滑り始めていると見られています。

(WeChat公式アカウント「長安街知事」より)

NHK華語主持人?稿稱「釣魚島屬中國」惹議 當事人受訪還原事件 (hk01.com)
NHKラジオ国際放送などで「尖閣は中国の領土」発言の中国人、騒動について語る (msn.com)

 


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