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パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

停職処分確実に招く職務命令

2011年11月02日 | 日の丸・君が代関連ニュース
 ◆ 停職処分確実に招く職務命令
   ~異動翌日に発出するも、都教委「政府答弁に反しない」
永野厚男(教育ライター)

 2011年11月28日に弁論を開く最高裁で、「”君が代”強制に反し不起立を繰り返した根津公子さんと河原井純子さんから、授業を奪った停職処分は違法…」という判決が出る可能性が高まる中、「次にピアノ伴奏を拒んだら停職1ヶ月の処分」となることが確実な小学校教諭に、「校長が政府答弁に反し、信頼関係なきまま伴奏強制の職務命令を発した」と、東京都教育委員会幹部が実質認める見解を10月5日示した。
 Kさんは就職2年目から34年間、毎授業後、児童一人一人のコメントを書き担任と意思疎通を図る等、子ども思いの音楽専科教諭。
 卒業式等の“君が代”ピアノ伴奏を強制する都教委の10・23通達(2003年)通りの校長の職務命令を拒んだことなどで、05年3月までに4回(研修不受講の関連処分を含む)の懲戒処分(戒告・減給)を受け、「次は1か月授業ができない停職」が確実なため、同年4月以降、式当日は時間休等を取り式場にいないことで処分を回避し続けた。
 だが、定年退職前の2010年3月、豊島区立豊成小学校卒業式での不伴奏で、停職1か月の処分を受けた(3月30日発令のため、実際の停職は1日間)。
 この停職処分取消しを求める都人事委員会審理で10月5日、豊成小の小久保進校長と、その上司の豊島区教委教育指導課長だった朝日滋也(しげや)都教委特別支援教育担当課長への証人尋問があった。
 Kさん側の田口真衣弁護士は、1999年8月6日の国旗国歌特別委員会での「教育は根本的に先生と児童、先生方同士の信頼関係だ。職務命令は最後のこと」との有馬朗人文相(当時)答弁を紹介。
 「4回の処分後、2年おきに異動させられ08年4月1日、豊成小に着任したKさんに対し、小久保氏が『次は停職』と知りながら、翌4月2日に職務命令を発したのは、『信頼関係』ありなのか」と追及した。
 小久保氏は「私は学習指導要領に基づいてやった」とはぐらかし、朝日氏は「着任翌日の職務命令発出でも、自分の認識は政府答弁の通り(信頼関係はあるの)だ」と回答。
 傍聴者からは一日で信頼関係を築き説得などできない」という声が出た。
 Kさんは「時間休で『1か月間も子どもたちと引き離される処分』を回避し続けてきたが、『式当日、子どもたちを”君が代”の中に置き去りにしたこと』に心の葛藤があった」と告白。
 「定年直前、式場内で伴奏しないことで自分の気持ちに合った式になった」と語ると、大きな拍手が湧き起こった。

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