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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

杉並師範館 今年度末で解散へ

2010年10月22日 | こども危機
 ★ 杉並師範館 今年度末で解散へ 独自教員の採用も停止

 杉並区は、区独自採用の教員を養成するために設置した任意団体「杉並師範館」を10年度末に解敵する方向で調整していることが分かった。
 5日、6日の区議会決算特別委員会での区側の説明によると、11年度の教員採用は行わず、団体も解散する方向で協議している。早ければ、10月末に合意の上、公表する。
 山田宏氏から田中良氏にトップが交代し、同区では前政権の政治色の一掃が進む。
 減税基金の新規積み立て中止に続き、前区長の自慢の目玉施策が終わりを告げる
 ◆ 決算委の答弁で明らかに
 区教育委員会と杉並師範館は、今後の運営のあり方を検討するための委員会を設置し、教員の11年度新規募集停止と杉並師範館の今年度来の解散に向けて協議している。10月末か11月上旬をめどに方針を発表する予定という。
 杉並区は05年、区立小学校で実践的指導力を身に着けた独自の教員採用を決め、その養成と研修のための機関として杉並師範館を06年度に開設した。
 区教委と協定を締結し、教員採用希望者を対象に1年間の養成・指導を実施。運営費のほとんどを区の補助金で賄い、施設には区立施設の建物などを無償で提供。1期生から4期生まで計94人の採用実績があり、今年度末に最後の5期生30人ほどの修了が見込まれている。
 山田前区長が5月25日に辞職を表明した直後、11年度入学予定だった6期生の募集を停止。師範館事業が前区長の目玉施策の一つであったことから、辞任との関運を指摘されたが、師範館側は「在塾中の5期生までの養成で、区立小全校で特色ある教育活動が実施できる体制が整ったため」と説明。
 これに先立ち、区教委も、11年度は独自教員の採用を行わない方針を明らかにしていた。
 決算特別委員会における区教委の答弁でも、5期で十分な人数の教員を採用できたことを理由に挙げ、区教委としての教員採用を取り止めるのにあわせて、師範館と結んだ協定を終了する方針だと説明した。
 ◆ 前区政の目玉施策
 杉並区採用の教員は、給与や研修などの待遇面で都費負担教職員に準じている。人事権は区教委が持ち、費用は区が全額負担する。06年に認められた市町村費教職員制度の先進的な事例として、全国自治体の注目度は高く、毎年、多くの視察者が訪れていた。
 その一方、師範館は民間の任意団体として、区独自教員の志望者に対し、前段階の養成を行うとされてきたが、修了した塾生のみ区教委の行う教員採用試験を受けることができる仕組みのため、事実上、師範館が採用人事で大きな権限を持つことになり、問題が指摘されていた。任意団体の師範館の事務に、区職員が「協力」「応援」で加わったとされるケースもあり、区議会で批判を受けたこともある。
 また「師範館」という名称、教育理念、講師陣の人選などに山田氏の個人的な思想などを強く反映しているという批判もあった。8日現在、師範館のウェフサイトには、理事・講師陣に副区長、教育長などと共に、山田氏が「前区長」として紹介されているのに、田中区長の記載がないのも象徴的だ。
 師範館の理事長を務める民間企業の社長は、山田氏の私的な政治塾などで講師を務めるほか、経営する会社が政治塾の運営を手がけるなど、両者の個人的な関係の深さも指摘されている。
 『都政新報』(2010/10/12)

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