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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

★ 沖縄修学旅行で、平和教育ならぬまさかの軍事教育

2023年03月10日 | 平和憲法

 ★ <情報>京都市立高校が沖縄修学旅行で米軍基地内高校の軍人養成課程を体験!
   皆さま     高嶋伸欣です

 昨日の『沖縄タイムス』が、京都府立高校が沖縄修学旅行を実施し、生徒の選んだコースを分散して回る日程で、米軍基地内の高校の将校養成課程の体験コース(エアーライフル射撃体験を含む)を数人の生徒が履修したことを伝えています。

 詳しくは、下記の記事を参照して下さい。

 驚かされるのは、京都市教育委員会(それに多分、当該の高校の教員たちも)が、「意義があった」としていることです。
 米軍基地内の高校の軍人養成課程と知りながらその内容については基地側に丸投げの「修学旅行」の生徒企画を認めた教員・校長も教委もあまりに不用意過ぎるように思えます。

 行政機関の一つである教委が、法律論として米軍基地は治外法権の「区域及び施設」であって、基地内の事故等については日本国民としての人権保障が及ばないことを認識していたのか、極めて疑わしいです。

 仮に、基地内で交通事故や食中毒などの事態があった場合、日本の法規は適用されないし、保険類も適用されないのではないかと思われます。そのような無権利の場へ学校行事として生徒を送り込んだ関係者はどこまで危機管理体制を構築していたのでしょうか。

 それに、基地問題で悩んでいる沖縄に修学旅行に来て、わざわざ基地内住民との交流を望む京都の若者に対して、「それでいいのか?」と問わない高校教員の姿勢も、私には極めて安易に思えます。
 記事によれば、基地問題について沖縄の人びとの声を聴くなどした様子もありません

 思い起こされるのは、かつて北海道小樽港に米軍空母が寄港した際、艦内が公開された数日間に、国鉄(現・JR)が札幌・小樽間に臨時列車を増発し、駅と埠頭間をバスでピストン輸送したことで、当時の小樽市民数を上回る見物客が殺到したというできごとです。
 沖縄県民を悩ましている米軍の「区域及び施設」(基地)を、「本土」の人びとはレジャーランド同然と認識していることを如実に示した”事件”でした。

 今回の京都市立高校の事案もそれと同様の認識が、教育関係者に及んでいることを示しているように私には思えます。

 法的には軍隊ではない自衛隊の基地と治外法権の米軍基地とは全く別の存在であることことを教員は認識すべきだということは、私が沖縄在勤中に学んだことの一つです。

 以上 髙嶋の私見です。ご参考までに。    転送・拡散は自由です

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修学旅行生が米軍基地内でエアガン使い射撃訓練 京都の高校 市教委「意義あった」
  (沖縄タイムス) 配信 2023年3月8日 09:09

 京都の市立高校の2年生が沖縄戦や基地問題を学ぶフィールドワークで沖縄県内を訪れた昨年10月、米軍キャンプ瑞慶覧内にあるクバサキハイスクールとの交流でエアガンを使った射撃訓練を体験していたことが7日、分かった。京都市教育委員会は沖縄タイムスの取材に対し、同世代との交流で多角的な考え方を学ぶためだったとし、「射撃訓練を含め生徒の体験には意義があった」との見解を示した。識者は「米軍側のPRに利用されかねない」と懸念している。(社会部・銘苅一哲)

 市教委によると、同校はフィールドワークを修学旅行と位置付け、生徒がテーマや訪れる場所を考える取り組みを続けている。沖縄で平和や基地問題を学ぶことも生徒が考案し、訪問先の一つとして米軍基地内を希望した。担当教員が米軍側に相談し、同年代で交流できるクバサキハイスクールが選ばれた。

 訪問したのは2年生約30人。米軍将校を育成する予備役将校訓練課程(JROTC)、芸術、体育、音楽の四つのコースに分かれて交流し、JROTCを選択した6人がエアガンによる射撃訓練を体験した。生徒は訪問前にコース選択したが、JROTCで射撃訓練があることは事前に知らされていなかった

 米海兵隊太平洋基地はツイッターで交流の様子を投稿し、迷彩服を着た市立高校の生徒がライフル型のエアガンを構える写真を掲載した。現在は削除されている。

 京都市教委は、生徒がさまざまな問題意識を持つために取り組まれているフィールドワークであり、糸満市のひめゆり平和祈念資料館や県平和祈念公園も訪れていたと説明。「過去の戦争や基地の問題で多角的な考え方を身に付けるため、同世代が何を学び考えているか感じることは、射撃訓練を含めて意義があった」と話した。

 今月5日からは同校1年生が沖縄を訪れ、10日までの日程の中でクバサキハイスクールと交流する。JROTCの体験もあるが射撃訓練はなく、爆発物処理の隊員から話を聞くという。市教委は「交流の内容は米軍側が決めるため、射撃訓練を行わない理由は把握していない」としている。

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※ 「琉球新報」も本日9日に報道しました
 修学旅行の京都市の高校生、沖縄の米軍基地内で射撃体験 市教委「多角的視野を身に付ける」、識者「教育的意義が不明瞭」 - 琉球新報デジタル|沖縄のニュース速報・情報サイト (ryukyushimpo.jp)

 


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