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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

新語・流行語大賞「トリクルダウン」はまったくのデタラメ経済理論

2014年11月28日 | 格差社会
 ◆ トリクルダウンなどなく、貧困深刻化させ、内部留保を増やす大企業
   富める者が富めば、貧しい者は益々貧しくなる
 (井上伸 - 個人 - Yahoo!ニュース)


 昨日、「新語・流行語大賞」の候補が発表されました。ノミネートされた50の「新語・流行語」の中に「トリクルダウン」がありました。
 直近で誰がこの「トリクルダウン」という「流行語」を使っているかなと思いググってみると、内閣府のサイトにアップされている甘利内閣府特命担当大臣の記者会見が出て来ました。
 アベノミクスが失敗、アベノミクスの基調が頓挫したということではありません。現実に企業収益は史上最高になっています。(中略)実質賃金がついてきていない。つまり、企業収益が完全に好循環を回し切っていないというところです。トリクルダウンがまだ弱いということです。
 だから、トリクルダウンを強くする。(中略)デフレに戻らないようにトリクルダウンをしっかりスピードを速める、実質賃金が上がっていくようにする。
《出典:甘利内閣府特命担当大臣記者会見要旨》

 甘利大臣が言っているように、アベノミクスで企業収益は史上最高になっています。ところが国民の暮らしはかつてなく悪化していることは、昨日のエントリー「アベノミクスに審判を-賃金15カ月減・ワーキングプア30万人増・富裕層過去最大・内部留保13兆円増」でさまざまな客観データを紹介しているところです。
 「トリクルダウン」というのは、「富める者が富めば、貧しい者にも自然に富が滴り落ちる」とする経済理論ですが、アベノミクスの「トリクルダウン」で「富める者」である大企業が「富めば」、「貧しい者にも自然に富みが滴り落ちている」のでしょうか?
 上のグラフは、資本金10億円以上の大企業の内部留保額の推移と、阿部彩さん(国立社会保障・人口問題研究所 社会保障応用分析研究部長)が作成されている「相対的貧困率の推移」を合体して私が作ったグラフです。
 上のグラフを見ると一目瞭然ですが、大企業の内部留保は、リーマンショックだろうが不況だろうが一切関係なく一貫して増え続けています。とりわけ、2013年の内部留保は285兆円と前年から13兆円も増やしており、これはまさにアベノミクスの成果でしょう。
 相対的貧困率は、3年ごとになっていますので直近は2012年の数字になっていますが、過去の推移を見ると、大企業の内部留保に比例して増えています。このグラフが示すのは、「富める者が富めば、貧しい者にも自然に富が滴り落ちる」という「トリクルダウン」はまったくのデタラメだということです。
 もっと言えば、「トリクルダウン」の本当の意味は、じつはまったく逆で、「富める者が富めば、それに比例して、貧しい者はますます貧しくなる」ということです。
 「トリクルダウン」については、「新語・流行語大賞」の候補にノミネートされたということもあり、みなさんもいろいろな場面で話題にすることもあるでしょう。
 そうしたとき、「トリクルダウン」の本当の意味(あるいは「トリクルダウン」がもたらしている現実)は、「富める者が富めば、それに比例して、貧しい者はますます貧しくなる」ということなのだ、という理解を広げていただければ幸いです。
 そして、今回の解散総選挙では、アベノミクスの「トリクルダウン」のウソも争点にしていく必要があると思います。
『官製ワーキングプアなくし、誰もが幸せになる行財政へ 井上伸 - 個人 - Yahoo!ニュース』(2014年11月20日)
http://bylines.news.yahoo.co.jp/inoueshin/20141120-00040863/
(国家公務員一般労働組合執行委員、国公労連書記、雑誌編集者)

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