=立川テント村通信=
★ 朝雲レポート(2/1~3/22号)
★朝雲新聞の「森友騒動」論評に注目。一言でいえば「下手な火消し論」だ。3/22号『寸言』は、「初期消火が大事だったのにひそかに消そうとして、火はカーテンから天井に燃え移ってしまった」、『時の焦点』は、大事な憲法改正案を決める自民党大会を前に最悪の事態と指摘し、森友問題に決着をつけ、政権を立て直し、憲法論議を進めるべきだという主張だ。汚職も国会を空転させた責任もどうでもよい。「日本の頭越しに米朝が急接近する事態は避けねばならない」と歯噛みする。安倍のウソや官僚の文書改ざん批判もほとんどナシ。数年前までは「寸言子」に戦中派からの苦言が散見されたが、その気配もなくなった。
★「北朝鮮問題の当事者はまず韓国である以上、日本としては対話に反対する必要はありません・・・。それが韓国のおかれた地政学的な位置なのです。」と『春夏秋冬』で、三浦瑠麗(女性?東大講師)が正論(3/15号)。
日本のおかれた立場は異なり、「独自に抑止力を強化しつつ、北朝鮮問題の着地点を議論すべき時がきている」と書いている。三浦は2/15号で米の新核戦略指針を批判し、安倍の同調を戒めている。注目したい。
★事故が続く米軍・自衛隊。だがその記事は小さい。2月5日に起こった佐賀でのAH64Dヘリ墜落事故はさすが一面だが三段記事(2/8号)。2月24日に起こった三沢基地所属米軍機の燃料タンク投棄事故は、2カ所に記事があり、米軍機事故の方が大きな扱いだ(3/1号)。3月6日に沖永良部島で起こった空自CH47のカーゴドア落下事故は二面2段だけの目立たない記事だ。ドアの重さは31㎏だという。上空から落ちてきたドア。市街地だったら大惨事だろう(3/15号)。
★巨大な一面のカラー記事は3月18日の防衛大学校卒業式。安倍のそらぞらしい「訓示」全文が6面の5段を埋めて掲載されている。白々しい訓示内容である(3/15号)。
同じ号の8面下5段分を使った「第39回特攻隊全戦没者慰霊祭ご案内」もやはり白白しいばかりの広告だ。公益財団法人特攻隊戦没者慰霊顕彰会の主催で、事務局は靖国神社遊就館内。39回というと第一回は1970年代の終わり。立川で、昭和天皇記念公園誘致運動などの展開された頃のことである。軍隊と戦争の思想は、兵士の死を十二分に利用して肥大化していく。
★C2輸送機の同乗記事が2/22号の三面全部を使って掲載されている。2001年川崎重工で開発スタート。C1と比較すると、4倍の航続距離3倍の搭載重量、将来的には兵器輸出の日玉になる。3輸空(美保)で運用試験が進められてきた。天井まで4mある貨物室は26屯の機動戦闘車も空輸可能。デジタル化された操縦室、民間航空並みの乗り心地・・・。1月31日午前7時半、鳥取県美保基地を飛び立ち一時間後には埼玉県入間基地に到着、その後初の任務飛行で硫黄島へ。
C2ジエツトは3月12~19日、15名でアメリカに飛んだ。ハワイ、イリノイ、カリフォルニア、グァムの各基地を巡った。初の国外航空訓練、売り込みの旅?だ(3/22号) C1の後継機C2の立川基地飛来反対の声をあげよう。
★この冬は雪が多かった。根性が伝統の自衛隊。雪の行軍体験は厳しかったにちがいない。恒例の八甲田演習。「遺訓を学ぶ」演習参加者の記念写真は10数名(3/1号〉。雪、雪、雪の中を進む訓練写真が各号を飾っている。
機動隊や警察との共同訓練もある。2月に行われた北海道滝川での訓練の想定は「デモ隊の出現、武装工作員の侵入」。機動隊と訓練して「部隊の気風が似ている」と実感したそうだ(3/22号)。
長崎での地元警察との任務分担訓練の想定は「治安出動下、長崎県内に武装工作員が上陸」(3/1号)。
★新式武器開発の種は尽きない。「戦場に革命を起こす軍用ドローンの群れ」。小さなボートに襲いかかる複数の武装ドローン、輸送機が上空からばらまく無数のドゴーン、人口密集市街地を襲う武装ドローンの群れ・・・。「多様な群れのメリット」、「交戦コストで有利」などの文字が踊る写真の数々。正気の沙汰とは思えなくなる(2/8号)。
2月8日号一面を飾る米本土でのオスプレイからの降下訓練写真。西普連の迷彩服姿の2隊員の面持ちには、着地した瞬間の恐怖と安堵が凍りついている。
『立川テント村通信』(2018/4/1)
★ 朝雲レポート(2/1~3/22号)
★朝雲新聞の「森友騒動」論評に注目。一言でいえば「下手な火消し論」だ。3/22号『寸言』は、「初期消火が大事だったのにひそかに消そうとして、火はカーテンから天井に燃え移ってしまった」、『時の焦点』は、大事な憲法改正案を決める自民党大会を前に最悪の事態と指摘し、森友問題に決着をつけ、政権を立て直し、憲法論議を進めるべきだという主張だ。汚職も国会を空転させた責任もどうでもよい。「日本の頭越しに米朝が急接近する事態は避けねばならない」と歯噛みする。安倍のウソや官僚の文書改ざん批判もほとんどナシ。数年前までは「寸言子」に戦中派からの苦言が散見されたが、その気配もなくなった。
★「北朝鮮問題の当事者はまず韓国である以上、日本としては対話に反対する必要はありません・・・。それが韓国のおかれた地政学的な位置なのです。」と『春夏秋冬』で、三浦瑠麗(女性?東大講師)が正論(3/15号)。
日本のおかれた立場は異なり、「独自に抑止力を強化しつつ、北朝鮮問題の着地点を議論すべき時がきている」と書いている。三浦は2/15号で米の新核戦略指針を批判し、安倍の同調を戒めている。注目したい。
★事故が続く米軍・自衛隊。だがその記事は小さい。2月5日に起こった佐賀でのAH64Dヘリ墜落事故はさすが一面だが三段記事(2/8号)。2月24日に起こった三沢基地所属米軍機の燃料タンク投棄事故は、2カ所に記事があり、米軍機事故の方が大きな扱いだ(3/1号)。3月6日に沖永良部島で起こった空自CH47のカーゴドア落下事故は二面2段だけの目立たない記事だ。ドアの重さは31㎏だという。上空から落ちてきたドア。市街地だったら大惨事だろう(3/15号)。
★巨大な一面のカラー記事は3月18日の防衛大学校卒業式。安倍のそらぞらしい「訓示」全文が6面の5段を埋めて掲載されている。白々しい訓示内容である(3/15号)。
同じ号の8面下5段分を使った「第39回特攻隊全戦没者慰霊祭ご案内」もやはり白白しいばかりの広告だ。公益財団法人特攻隊戦没者慰霊顕彰会の主催で、事務局は靖国神社遊就館内。39回というと第一回は1970年代の終わり。立川で、昭和天皇記念公園誘致運動などの展開された頃のことである。軍隊と戦争の思想は、兵士の死を十二分に利用して肥大化していく。
★C2輸送機の同乗記事が2/22号の三面全部を使って掲載されている。2001年川崎重工で開発スタート。C1と比較すると、4倍の航続距離3倍の搭載重量、将来的には兵器輸出の日玉になる。3輸空(美保)で運用試験が進められてきた。天井まで4mある貨物室は26屯の機動戦闘車も空輸可能。デジタル化された操縦室、民間航空並みの乗り心地・・・。1月31日午前7時半、鳥取県美保基地を飛び立ち一時間後には埼玉県入間基地に到着、その後初の任務飛行で硫黄島へ。
C2ジエツトは3月12~19日、15名でアメリカに飛んだ。ハワイ、イリノイ、カリフォルニア、グァムの各基地を巡った。初の国外航空訓練、売り込みの旅?だ(3/22号) C1の後継機C2の立川基地飛来反対の声をあげよう。
★この冬は雪が多かった。根性が伝統の自衛隊。雪の行軍体験は厳しかったにちがいない。恒例の八甲田演習。「遺訓を学ぶ」演習参加者の記念写真は10数名(3/1号〉。雪、雪、雪の中を進む訓練写真が各号を飾っている。
機動隊や警察との共同訓練もある。2月に行われた北海道滝川での訓練の想定は「デモ隊の出現、武装工作員の侵入」。機動隊と訓練して「部隊の気風が似ている」と実感したそうだ(3/22号)。
長崎での地元警察との任務分担訓練の想定は「治安出動下、長崎県内に武装工作員が上陸」(3/1号)。
★新式武器開発の種は尽きない。「戦場に革命を起こす軍用ドローンの群れ」。小さなボートに襲いかかる複数の武装ドローン、輸送機が上空からばらまく無数のドゴーン、人口密集市街地を襲う武装ドローンの群れ・・・。「多様な群れのメリット」、「交戦コストで有利」などの文字が踊る写真の数々。正気の沙汰とは思えなくなる(2/8号)。
2月8日号一面を飾る米本土でのオスプレイからの降下訓練写真。西普連の迷彩服姿の2隊員の面持ちには、着地した瞬間の恐怖と安堵が凍りついている。
『立川テント村通信』(2018/4/1)
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