《月刊救援から》
◆ 大阪府警(大阪府)に対する国家賠償訴訟で完全勝利!
「白バス事件」は、二〇一四年九月、京丹後市へのXバンドレーダー(ミサイル早期警戒システム)配備反対全国集会に、関西地域の市民運動団体がある活動家の所有する大型バスを借りて分乗して出かけた際、参加者に諸経費を平等に負担してもらったことが道路運送法違反の有償事業行為だとして、翌年の二〇一五年六月、大阪府警が市民運動家三人を逮捕、弁護士裏務所を含めて十数箇所を家宅捜索し、翌日に関生支部の組合事務所も家宅捜索した事件。
この弾圧事件はまさに反戦平和運動の広がりを萎縮させるための悪質な大阪府警公安による事件作りであった。
関生支部は、集会の当日、組合の定期大会が開催されていたことから組合所有のマイクロバスを貸しておらず、全国集会にはだれも参加していなかった。
(一三年一二月と一四年四月の集会では関生支部のマイクロバスが使われたが、問題の一四年九月には使われていなかった)
そこで、関生支部は、大阪府(大阪府警)を相手取って、犯罪の嫌疑がないのに捜索令状を請求して違法な家宅捜索を強行したことに対する損害賠償を請求する裁判を提訴した。
同時に、このときの家宅捜索で執拗に組合員の顔写真を撮影するプライバシー侵害、家宅捜索での警察責任者の暴言による名誉毀損、また、仲間を取り戻す抗議行動に合わせて請願権を行使したが受理しなかったことの違法も争われた。
◆ 違法な捜索が暴露された
一審大阪地裁判決は、警察官がバス運行を有償事業だと判断したことは「不合理であるとはいえない」などとして請求を退けたが、大阪高裁は以下のように判断して一一万円の賠償支払いを命じた。
しかし、この判決に対し大阪府(大阪府警)は不服とし、最高裁ヘ上告。今回一二月二四日に最高裁は不受理し、大阪高裁判決が確定された。
不当な捜索を行う大阪府警は関生支部に謝罪するべきである。
◆ 「検察官の公訴権濫用」明らかに
一月一七日、大津地方裁判所にて関生弾圧滋賀コンプライアンス事件の公判が行われた。
そこで弁護団が請求した検察の取調べ動画が法廷で再生された。
不当逮捕された組合員Yさんに対し、担当の横麻由子検事が組合脱退をくりかえし働きかける場面が法廷の画面に映し出されると、裁判長らは食い入るように画面に見入っていた。
検察による労働組合脱退強要が明らかになった。
この衝撃的なニュースは、同日夜の京都新聞デジタル版で、「組合つぶしの意図が明らかで、検察官による公訴権の濫用だ」との弁護団コメント入りで一報が流された。そして、一九日の朝刊で大きく報じられた。
流れは変わりつつある!
『月刊救援 634号』(2022年2月10日)
◆ 大阪府警(大阪府)に対する国家賠償訴訟で完全勝利!
関西生コン支部執行委員 西山直洋
「白バス事件」は、二〇一四年九月、京丹後市へのXバンドレーダー(ミサイル早期警戒システム)配備反対全国集会に、関西地域の市民運動団体がある活動家の所有する大型バスを借りて分乗して出かけた際、参加者に諸経費を平等に負担してもらったことが道路運送法違反の有償事業行為だとして、翌年の二〇一五年六月、大阪府警が市民運動家三人を逮捕、弁護士裏務所を含めて十数箇所を家宅捜索し、翌日に関生支部の組合事務所も家宅捜索した事件。
この弾圧事件はまさに反戦平和運動の広がりを萎縮させるための悪質な大阪府警公安による事件作りであった。
関生支部は、集会の当日、組合の定期大会が開催されていたことから組合所有のマイクロバスを貸しておらず、全国集会にはだれも参加していなかった。
(一三年一二月と一四年四月の集会では関生支部のマイクロバスが使われたが、問題の一四年九月には使われていなかった)
そこで、関生支部は、大阪府(大阪府警)を相手取って、犯罪の嫌疑がないのに捜索令状を請求して違法な家宅捜索を強行したことに対する損害賠償を請求する裁判を提訴した。
同時に、このときの家宅捜索で執拗に組合員の顔写真を撮影するプライバシー侵害、家宅捜索での警察責任者の暴言による名誉毀損、また、仲間を取り戻す抗議行動に合わせて請願権を行使したが受理しなかったことの違法も争われた。
◆ 違法な捜索が暴露された
一審大阪地裁判決は、警察官がバス運行を有償事業だと判断したことは「不合理であるとはいえない」などとして請求を退けたが、大阪高裁は以下のように判断して一一万円の賠償支払いを命じた。
「市民団体の本件バスによる運送行為は、一時的運送にすぎず、常時他人の需要に応じて反復継続し、又は反復継続する目的をもって運送行為をなすものとはいえないことが明らかである。・・・大阪府警の警察官の判断は、捜査機関が現に収集した証拠資料及び通常要求される捜査を遂行すれば収集し得た証拠資料を総合勘案して合理的な判断過程により導き出されたものとはいえないから、本件捜索差押令状の請求はその余の点について検討するまでもなく、違法であり、かつ、上記判断については解釈が分かれ得るものでもないから、上記請求をした大阪府警の警察官には、過失がある」としたうえで、関生支部の業務を三時間三〇分妨害したことによる損害を認めた。画期的な逆転勝利判決である。
しかし、この判決に対し大阪府(大阪府警)は不服とし、最高裁ヘ上告。今回一二月二四日に最高裁は不受理し、大阪高裁判決が確定された。
不当な捜索を行う大阪府警は関生支部に謝罪するべきである。
◆ 「検察官の公訴権濫用」明らかに
一月一七日、大津地方裁判所にて関生弾圧滋賀コンプライアンス事件の公判が行われた。
そこで弁護団が請求した検察の取調べ動画が法廷で再生された。
不当逮捕された組合員Yさんに対し、担当の横麻由子検事が組合脱退をくりかえし働きかける場面が法廷の画面に映し出されると、裁判長らは食い入るように画面に見入っていた。
検察による労働組合脱退強要が明らかになった。
この衝撃的なニュースは、同日夜の京都新聞デジタル版で、「組合つぶしの意図が明らかで、検察官による公訴権の濫用だ」との弁護団コメント入りで一報が流された。そして、一九日の朝刊で大きく報じられた。
流れは変わりつつある!
『月刊救援 634号』(2022年2月10日)
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