箆柄暦『箆柄日記(ぴらつかにっき)』

沖縄へ流れ着いた箆柄暦のぴらつかさんの
沖縄的日常とか、イベントの感想とかを綴る。
戻れぬ 旅だよ 人生は…。

長唄三味線・伝の会

2006-11-15 01:17:35 | 箆柄日記
長唄三味線・伝の会、初の沖縄単独ライブを開催した。お運び頂いた皆様に大感謝。お運び頂いた方の中には、前日公演を行った前進座の皆さんや、藤木勇人さん、よなは徹さんもいらっしゃった。東京から見に来た方もいた。


よなは徹さんは研究熱心で、ずっと食い入るように手元を見つめていた。じっと見つめる藤木さんの頭の中には歌舞伎の舞台が映っていたのではないだろうか。タイムスの記者さんも、たいそうおもしろがっていた。

会場はChu Pan Jah。いつも美味しい料理を作ってくれる、そらさんも聞き惚れていた。ジミヘンとマイルスと長唄三味線、ふだんこの店にはない取り合わせがおもしろい。

惜しむらくは我が知識の浅さ。三味線がこんなに湿気に弱い楽器とは知らなんだ。いつもよりも頻繁に調弦を気にしていると思ったら、当日の雨と厨房の湯気のせいだったようだ。ネコの皮も絹の糸も、三線に比べてずっとデリケートらしい。

そらさんの料理が美味しいというのも、場所をChu Pan Jahにした理由のひとつだったけれど、もうしわけないけど料理は作り置きできるモノにしてもらうとか、お願いしておけばよかったか…。(一所懸命に料理を供してくれたそらさん、ごめんなさいねこんなこと書いて)

それでも勘所を微妙に調整しながら素晴らしい演奏を披露して頂いた、伝の会杵屋邦寿、松永鉄九郎のご両人に感服と感謝。さすが鍛え方、場数の踏み方が違う。

ライブが終わった後の打ち上げも楽しかった。鉄九郎さんになぜ長唄の世界に入ったのかと聞いた。「若い頃バンドやってる頃に、渋谷のエピキュラスで練習してたら、青学のお兄さんたちのバンドや、黒人音楽の浮サうな連中と一緒になってね。かなわねーなって思ったんだよ」

で、伝の会を始めたきっかけも聞いてみると、「自分の場所を探しているうちに伝統音楽の世界に入ったんだけど、これがまた入ってわかった、この世界の人たちって殆どお芝居や舞踊の伴奏で食べてるわけで、音楽家として鍛えた技をピンで披露する機会ってほとんど無いのね。それじゃ死ぬまで自分が目立てる機会なんて無い。一生勉強ですって人たちの世界だからね。自分が主役になれる場所が欲しくて伝の会を始めたんだよね」(注:この下り、少々私の意訳が入ってます)

そんなことを考える若手は他にはいなかったらしく、随分たたかれたりもしたらしいけど、伝の会みたいな形がなければ、私も長唄三味線なんて縁が無かったと思う。お二人の活動に尊敬の念を禁じ得ません。そして、伝の会を知るきっかけを作ってくれた新良幸人さんにも感謝。
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長唄三味線・伝の会

2006-11-14 00:35:39 | 箆柄日記
長唄三味線・伝の会の沖縄公演が急遽決まりました。

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長唄三味線・伝の会は、2004年6月17日の新良幸人さんとの共演ライブと、翌々日の一合瓶ライブで見たのがはじめてだった。

長唄といわれても、歌舞伎のバックミュージックから単独でも楽しむようになった音楽、というくらいしか知識もなく、「通(つう)」な人にしかわからないのかと思っていたが、伝の会は長唄の楽しさを、手をかえ品をかえ、楽しいトークとともに紹介してくれた。

しかもこのお二人、ホントの歌舞伎公演の地謡もつとめるプロ。確かな技術あっての楽しいアレンジは実に心地よし。今回、小さな箱で間近に見ることができるので、是非是非オススメです。


■長唄三味線・伝の会
 沖縄初の単独公演
 ~弾きます、シャベリます、楽しいっす~

 日時:2006年11月14日(火)
    開場19:00 開演20:00
 場所:Chu-Pan-Jah(チューパンジャー)
    那覇市安里1-6-1-2F(ホテルロイヤルオリオン裏)
    TEL:090-7393-3379(マサダ)
 料金:前売1,500円 当日2,000円(ドリンク代別)

 予約・問合せ
 古典空間 TEL:03-5478-8265(平日10:30~17:30)
      FAX:03-5478-8267
      e-mail:info@koten.co.jp

 協力:エフエム那覇・箆柄暦編集室
    古典空間・伝の会事務局

伝の会・鉄九郎さんのお話はコチラで聞けます。
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冬の東京へ行く(その1)

2006-11-10 02:53:13 | 箆柄日記
東京にいた頃に三線を教えて頂いた、大山泰則先生が亡くなられてちょうど1年ということで、追悼の演奏会が開かれることとなり、冬の東京へ。

演奏会の前日東京入り。この日は内幸町ホールで藤木勇人さんの公演があり、足を運んだ。久しぶりの東京で、浜松町から京浜東北線に乗ってしまい、新橋で降りそこなったり、内幸町ホールが地図に載っていなくて迷ったりして、開演からちょっと遅れて席に着いた。

席に着くと、ちょっと毒気の効いた海人のネタ。藤木さんはこういうネタの方が凄みがでて良いと思う。藤木さんの中にある、様々な葛藤が、こういう役に陰影を与えているような気がする。

後半は、うちなー噺家として、関西落語っぽいスタイルでのお話。ウルトラシリーズの脚本を多く手がけた、金城哲夫さんをモチーフにした話。


ウルトラセブン最終回の、あの有名なダンとアンヌの別れのシーンを沖縄芝居と交錯させる演出は秀逸。「アンヌ、僕は人間じゃないんだ、M78星雲から来たウルトラセブンなんだ、チャチャン、チャチャンチャチャンチャチャンチャチャン(ピアノ)♪」のあのシーンがウチナーグチで語られ、しびれた。

ウルトラシリーズは1966年から放映が始まり、今年40周年を迎えた。金城哲夫のウルトラシリーズを夢中で見て育った世代が大人になり、沖縄は日本人のあこがれの移住地、ひかりの国となった。今日の沖縄ブームは、金城哲夫によって仕込まれたものだったのかもしれない。などと考えながら公演を見終えた。

夜は、三鷹のバイユーゲイトという店で、ローリー・クック・ライブを見に行く。

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このお店のマスターには箆柄暦も随分と贔屓にして頂いている。偶然にも大学時代の先輩が常連とか。その先輩はバンバンバザールとかカセットコンロスとも関わりが有ることを知った。そのほか、吾妻&SBの牧さんもこの店の常連とか。

この日はこの先輩と再会を約束していたが、登場せず。ま、いつものことなので、相変わらずこんなもんかなと(笑)。その代わりと行っては何だが、チェアーズのえーちゃんとは再会。この人も相変わらずだけど、最近月二回くらいあっちこっちで弾き語りのライブをしているとか。がんばってますな。

そんなことより、ローリーさんのライブは最高だった。特に終盤のぶっ飛ばしぶりには驚いた。たたみかけるようにのりの良いナンバーが続き、ローリーさんの胸元から顔が、みるみる紅潮していった。アンコールもたっぷりだった。店の雰囲気がコザにあった頃のMOD'Sとちょっと似ていて、興奮した私はいったい今どこにいるのかわからなくなった。

東京に着いたその日に、何故か沖縄もののダブルヘッターだったが、共通して感じたのは藤木さんもローリーさんも、沖縄でみたことの無いような表情でのびのびと舞台に立っていたことだった。お客さんの数もさることながら、真剣に自分の撃ノ聞き入ってくれている感じが、何より表現する者にとってうれしいのだと思う。

ここに来てくれているのは全部自分のパフォーマンスを楽しみにしてきてくれているお客さんで、自分の一番やりたいことをすればそれでいい。そんな安心感が演じる側の力を120%にもして、Someting Wonderを生み出しているような気がすると同時に、心配になった。

最近、県外での活躍の方にやりがいを感じる沖縄のアーティストが増えているように感じている。もちろん地元ならではの雰囲気もあるけれど、それは仲間内の気易さのようなことが中心であって、アーティスティックな意味での満足とは違うだろう。

アーティストがアーティスティックな満足(あるいは挫折)を感じられる空間こそが、今沖縄に欠けているのではないだろうか。興行的にとか地域のつながりでの成功とは別に、そういう場所がないと、ちょっと不味いのではないかと思ったりした。
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ヒーローつながり

2006-11-07 09:32:15 | 箆柄日記
突然、明日、甲斐よしひろさんが出演することになった。社内では、私が一番リアルタイムに近いということで、番組ナビゲーターと一緒にスタジオにはいることとなる。

で、ちょっと調べると、「HERO/ヒーローになる時、それは今」が1978年のヒット。中学校くらいのヒットなので、少しお兄さんたちの音楽だ。那覇的に説明するなら、BarSTEREOより、エロスがしっくりくる年齢層のヒーロー。

早速、高良レコードへ行って、シングルコレクションを購入する。「きんぽうげ」「翼あるもの」「地下室のメロディ」「安奈」、懐かし曲が並ぶ。そんなに入れ込んで聴いていたわけでもないけれど、結構歌詞も覚えている。今聴き直しても当時の中学生にはちょっと大人向けかなと言う内容な気がする。

最後の方に、「破れたハートを売り物にして」が収録されていた。「サウンドストリート水曜日」だ。何もかもなつかしい。けれど、アーティストは今に生きるわけで、懐かしいだけでは失礼になりそう。どんな話をしようか…。

ハーベストファームの野田さんに、「あした甲斐さん来ますよ」と連絡すると、「ライブがすごいバンドで、数多くのライブ盤が全部ハズレ無し」と言うお返事。ついでに、グランドオリオン通りの工事現場で事故があり、大騒ぎと教えてくれたので、早速行ってみる。

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現場は以前のコントラバスハウゼがあった場所に建設中のビル。通りは封鎖され、報道も来ていた。足場が崩れてけが人が出た模様だ。裏へ回ったら、足場が鳥の巣のようにぐしゃぐしゃに折り重なっていた。桜坂劇場の中浜さんの姿もあった。劇場の事務所まで、ものすごい音が聞こえたという話から、崩落の激しさが伝わってくる。

怪我をした方が、無事でありますように。

追記:
あ、麻倉未稀さんとヒーローつながりか。

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藤木勇人さんの一人ゆんたく芝居

2006-11-06 09:48:55 | 箆柄日記
藤木勇人さんの一人ゆんたく芝居が迫ってきた。

夜の部は残り僅少なのですぐにでも予約した方が良さそう。昼の部はまだ若干余裕があるそうだ。「ウルマックス」「箆柄暦」「うるまぐ」を見たと言って頂ければ当日でも前売り料金でOKとのこと。

今年最後の東京公演をお見逃し無く!

 ■藤木勇人一人ゆんたく芝居 南島世果報(ゆがふ)便りvol.3
  日時:2006年11月10日(金)昼の部14:00 夜の部19:00
  場所:内幸町ホール TEL:03-3500-5578
  料金:前売り3200円 当日3700円(全席指定)
  チケット取り扱い:チケットぴあ TEL:0570-02-9999(Pコード)
  問合:アニマ・エージェンシー TEL:045-562-4907   

  脚本・出演:藤木勇人
    ゲスト:大沢悠里
        シークレットゲストもお楽しみ!    
   舞台監督:小松主税
     制作:アニマ・エージェンシー下島三重子
     協力:リスペクトレコード
        クリエイティブアルファ 
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