箆柄暦『箆柄日記(ぴらつかにっき)』

沖縄へ流れ着いた箆柄暦のぴらつかさんの
沖縄的日常とか、イベントの感想とかを綴る。
戻れぬ 旅だよ 人生は…。

新良幸人×サトウユウ子『浄夜』発売記念ライブ@那覇

2011-11-28 20:00:00 | 箆柄日記
新良幸人×サトウユウ子のアルバム『浄夜』発売記念ライブに行く。昨年の8月に二人のライブを見て以来、箆柄暦としても様々な形で関わってきただけに、私達にとっても記念的なライブとなった。

場所はもちろん、始まりの場所「Music Cafe Kumoji」。事前に聞いてはいたけれど、この日定員に設定した50席は予約打ち止め。少し早めに着いたつもりだったが、すでに客入れも始まっており、ご招待や関係者は立ち見という入りだった。

店に入ると、いつもと少し雰囲気が違っていた。よく見ると、普段壁に飾られているレコードジャケットが取り外され、『浄夜』のジャケットやライナーノーツに使われていた藤本英明さんの大小の絵が飾られている。

ステージの上からはドラムやアンプが片付けられ、ピアノと三線だけが置かれていた。アンチークなシェードランプがふたつ配置されていて、ステージの後ろのガラス窓にもカーテンが引かれ、外の様子は見えない。『浄夜』の世界観に併せて、店の雰囲気が整えられていた。


時間を少し過ぎて、幸人さんが登場。前座の「しんりょうこうじんです」とかいいながら、ソロで20分位演奏しただろうか。部屋の雰囲気を仕上げるかのように、丁寧な演奏だった。

休憩に入ると、八重山民謡が流れだした。先日他界された幸人さんのお父さん、新良幸栄さんの演奏だった。亡くなられたあと、お弟子さんの練習用に録音されたテープから起こしたものだそうだ。(新良幸栄さんの演奏については後日)

「赤馬節」、「鷲の鳥」など八重山古典民謡が流れたあと、新良幸人×サトウユウ子が登場し、後半の幕が上がった。東京でのライブを控えているので、あまり詳しく書くのは伏せておこう、『浄夜』に収められた曲が次々と演奏されていった。アレンジはアルバムに近い形だったが、同じ演奏にはならないところが『浄夜』のライブらしい。

最後に近い所で、三線なしで『明空(AKISURA)』が歌われた時、幸人さんの顔が紅潮していた。涙を浮かべているようにも見えたけれど、そうではなかったのかもしれない。ただ、気がつくと私自身が泣いていた。


アンコールが終わり、お客さんの満足そうな笑顔が印象に残った。新良幸人×サトウユウ子が表紙の箆柄暦バックナンバーを配らせていただいたが、いいお土産になっていたらうれしい。

さて、2011年12月5日には、東京でも『浄夜』発売記念ライブが行われる。今年これを聴かないでどうするというくらいのライブだと思う。万象繰り合わせの上、足をお運びください。ご予約をお勧めします。

 ■新良幸人×サトウユウ子『浄夜』CD発売記念ライブ
  出演:新良幸人(唄三線)/サトウユウ子(p)
  場所:ラドンナ(渋谷区神宮前)
  日時:2011年12月5日(月)開場18:30 開演19:30
  料金:前売4500円 当日5000円
  問合:ラドンナ TEL:03-5775-6775



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あちらが『民謡紅白』なら『東西民謡合戦』か? 『普久原恒勇 作曲活動50周年記念特別公演』

2011-11-26 16:33:00 | 箆柄日記
先日、まるで『新春 民謡紅白歌合戦』かと思わせる豪華な出演陣が揃った、「徳原清文・歌の道45周年記念コンサート」について書いたが、あちらがRBCの『民謡紅白』なら、こっちはOTVの『東西民謡合戦』かと思わせる、同じく豪華な出演陣が勢ぞろいの公演が行われる。

その公演は2011年12月25日(日)に、沖縄市民会館大ホールで行われる、『普久原恒勇 作曲活動50周年記念特別公演』だ。沖縄音楽の大作曲家にして名レコーディング・プロデューサーである普久原恒勇さんの、作曲活動50周年を記念した企画で、普久原メロディを歌ってヒットを飛ばした、数々のミュージシャンが登場する。


箆柄暦『十一月の沖縄』は普久原恒勇さん特集

 ■普久原恒勇 作曲活動50周年記念特別公演
  出演:唐真達子/ホップトーンズ/フォーシスターズ/山里ユキ
     でいご娘/金城実/饒辺愛子/田場盛信/我如古より子
     浦崎ヤス子/仲本晶盛/ひがけい子 他
  場所:沖縄市民会館大ホール (沖縄県沖縄市八重島1-1-1)
  日時:2011年12月25日(日)昼の部13:00 夜の部18:00
  料金:前売 3000円 (自由席) 当日 3500円 (自由席)
  問合:琉球新報社事業局 TEL: 098-865-5200

ちなみに、普久原恒勇さんの作曲活動50周年を記念して、トリビュートCD『普久原メロディー』も発売されている。普久原メロディの名曲、芭蕉布、ヘイ!二才達、泡盛の島、ゆうなの花、島々清しゃ、肝がなさ節、豊年音頭などを、HY、下地勇 and 内田勘太郎、マルチーズロック、比屋定篤子、jimama、MONGOL800等、沖縄の若手ミュージシャンがカバーした内容。

この中で私には、マルチーズロックがカバーした「泡盛の島」がいい。アレンジや演奏の技術ならもっとうまい曲もたくさんあるが、トリビュートする気持ちの強さを感じる。モリトのしゃがれ声で歌われる「骨埋めるに持って来いの島だよ」という部分が良い。私にもそんなふうに言える日が来るのかなと思うと、泣けてくる。
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まるで『新春 民謡紅白歌合戦』~徳原清文・歌の道45周年記念コンサート

2011-11-21 20:59:00 | 箆柄日記
沖縄の年末の風物詩といえば、新春に放送される『新春 民謡紅白歌合戦』の公開収録があった。毎年、沖縄の民謡界から豪華な出演者が勢ぞろいし、唄三線を披露していた。

しかし、2009年は収録が行われず、2010年の新春には、過去の放送の名場面集とスタジオトークで構成された番組が放送された。2011年の新春は、ついに番組自体が無くなってしまった。

2011年12月11日に行われる、徳原清文・歌の道45周年記念コンサートの情報を入力していてふと思った。この豪華すぎる出演者、まるで『新春 民謡紅白歌合戦』ではないですか。


 ■徳原清文の世界
  ~歌の道45周年記念コンサート 饒辺やからうた会4

  出演:徳原清文/登川誠仁/知名定男
     ザ・フェーレー/山内たけし/前川守賢/大島保克/よなは徹
     大城美佐子/山里ユキ/饒辺勝子/金城恵子/古謝美佐子
     琉球音楽 清風會 他
     司会:上原直彦/島袋千恵美
  場所:沖縄市民会館大ホール(沖縄市)
  時間:昼の部14:00 夜の部18:30
  料金:前売2500円 当日3000円
  問合:キャンパスレコード TEL: 098-932-3801

テレビ局による『新春 民謡紅白歌合戦』は無くなってしまったけれど、今年はこれを見て、民謡の聴き納めにしようと思っている人も、居るのではないだろうか。

ちなみに、徳原清文さんは、1949年8月・旧与那城町饒辺出身。67年に民謡界の重鎮・登川誠仁氏に師事し、沖縄民謡界のベテラン中のベテランにして実力派。知名定男氏プロデュースの男性4人組「ザ・フェーレー」のメンバーでもある。

そして、県内ではこのCMでお年寄りから子供まで、誰でも知っているスタアなのである。



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ミュージシャンという仕事

2011-11-19 16:09:00 | 箆柄日記
ミュージシャンというのは、旅をする仕事だと思っています。

時にはなにか大事な事があっても、何処かの街の旅の空の下
演奏を見に来た人を楽しませなければならないこともあるでしょう。

大変な仕事です。

彼は今日もステージに立ち、最高の演奏で聴衆を魅了することでしょう。
どうかその演奏が、大切な人に届きますように。

合掌


新良幸栄さんの訃報に寄せて。

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大城美佐子&堀内加奈子『歌ぬ縁』発売記念唄会

2011-11-19 12:29:00 | 箆柄日記
大城美佐子&堀内加奈子さんの師弟共作アルバム『歌ぬ縁』発売記念唄会@桜坂劇場に行く。ゲストに歌三線と琉箏で、よなは徹も登場した。

年を重ねてなおキュートな大城美佐子。その大城に入門して11年、今やその一番弟子として共作盤をだすまでになった堀内加奈子。二人は師弟とか親子と言うより、姉妹のように唄会を楽しんでいたようだった。随所で登場するよなは徹の演奏が、要所を締めていた。

あっという間と言うか、「島思い」で飲んでいる時のように、気がつけば2時間半が経っていた。楽しい時間は経つのが早い。


サイン会では長蛇の列ができていた。

堀内加奈子の歌は、世界ほろほろの旅に出る前のライブを聞いた時と印象がずいぶん変わっていた。あの時は、お客さんを楽しませるものとして演奏をしている感じがして、自らの内側からの歌へ向かうパッションが見えにくいように思えた。お客さんはカーナーの歌を聞きに来ているんだから、そこはお客さんに気を使わずに、もっと唄に向っていいのにと感じたこともあった。

今回は、美佐子先生との縁、二人の間を結んだ歌の縁、そしてその歌を引き継いでいかなければいけないという思いなのか、唄へと向かう唄者としての堀内加奈子をはっきりと感じた。ウチナーンチュを完璧に唸らせる唄者になるまでは、まだまだ先は長いと思うが、年輪を重ねることで、確実に近づいていけるだろうと感じた。

それにしても、師匠が元気ってのはいいなあ。



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