箆柄暦『箆柄日記(ぴらつかにっき)』

沖縄へ流れ着いた箆柄暦のぴらつかさんの
沖縄的日常とか、イベントの感想とかを綴る。
戻れぬ 旅だよ 人生は…。

『沖縄ナビ-移住編-』届く

2005-07-27 13:19:48 | 箆柄日記
童顔の主婦ライター、いのうえちずさんから『沖縄ナビ-移住編-』が届く。前の本の時は取材にも協力したけど、今回は電話でちょっと対応しただけなのに、こうして義理堅く献本して頂いて感謝。


今回もまず物量で圧刀B

前回の本もそうだったけど、今回の本も「まったくよくやるよおつかれさん」というのが第一印象。まず、圧涛I物量に驚く。しかもこんな短期間にという短さ。この分量で取材期間はだいたい一年くらいじゃなかろうか。

まさに睦稔さんのいう「圧涛Iな量でしか質は望めない(『沖スタvol8対談』参照)」という言葉通り、まず量ありき。今度は移住本の系譜にトドメを刺した感じだ。

いのうえさんには他の人にはない不思議な沖縄愛を感じる。帯に「住んでみてわかった本当の沖縄生活」ってあるけど、ちずさんは住んだことなわけで、それでも取材を通じてそこまでいいきれるって事はかなりの偏愛ぶりというか桃ヤりというか、取材対象に対してフェチだ。

こちとら三年半那覇に住んでいるけれど、こんなにじっくりたくさんの移住者の話は聞いてないと思う。というか、当初は移住者にはあんまり会いたくもなかった。そう思っていてもたくさん会うし。だからそこでじっくり話すこともない。最近はfmnahaに入ってもうちょっと話を聞くことの増えたけど。

まあ、およその移住者(ライター、編集者も含む)は自分のことで一杯一杯なので、移住者ではない人が第三の視点から取材するというのもひとつの手だなと思った。それに住んでいるとかけない事っていっぱいあるのだ。

今までもライターさんがやってきていろんな人に取材してという移住本はあった。ただ、今回は取材する人の気合いというか、根性(そう、ちずさんには根性という言葉が似合う)が違った。沖縄取材を口実に遊び半分の本とは違う。

しかしある意味、移住の熱も冷めるかも。それは現実の厳しさに打ちひしがれるのではなくて、沖縄移住はもう冒険じゃない、ここはフロンティアじゃない、と思い知ることで見えてくることがあるはず。

ありがとうちず(呼捨御免)、
ざっと見てだけど、自分なりの確信みたいなこともつかめたよ。
またいつか民謡スナックで落ち合いましょう。
必ず、ひとまず、さらば…。
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『恐風?iきょうふこよみ)』

2005-07-26 04:40:49 | 箆柄日記
やっとこさっとこ箆柄データ完成。今回は箆柄史上最大の危機だった。初稿が完成して一息ついてデータを開くと、全フォントがアウトライン化されてしまっていた。ガビ~ン。これは『恐風?xか、見たら百日寿命が縮まるのか…。


開いた瞬間これ、直しが出来ません。「こ~よ~み~」と古印体で表記したいところ。

こんな時に限ってバックアップも無い。何とかここから校了まで持っていこうと思ったけれど、諸般の事情を鑑みてやり直しを決意。箆柄暦を二回やり直す、悪夢だ…。

暦を作っている最中は、いろんな事が頭をよぎる。

――こんな事をしているうちにも、
  世の中には楽しいイベントがたくさんあって、
  おいらはこんなにイベントを伝えているけど、
  自分でいけるのは数えるほどしかなくて、
  ああ花火の音が聞こえるな、今日もお祭りがあったよな、
  クソっ、楽しそうな画像がパシャに上がってるぜ、
  オレも行きたかったなぁ、
  てかそれはオレの方が行くべきだ…。
  腹減ったなぁ…。今喰ったら眠くなるしなぁ。
  あぁ、ビール飲みてえなぁ…。

なんて感じでわじわじしながら作っている。そんな時間が今月は二回も続いたのだ。

しかも、ひと晩かけて作り直したデータを開くと、またもや同じ現象が…。今度はバックアップを取ってあったからヨカッタものの、また「こ~よ~み~」と冷たい声が聞こえた気がした。

おそらく貼り付けた画像ファイルのフォーマットがよろしくなかったのだろう。手堅い形式に整え直したら問題は去った。恐浮フ夜は去り、朝日とともにデータは完成した。チュン、チュン(鳥の声)。

そんな中で、今回ちょっといくつかのイベントがひとつの糸でつながっていることに気が付いた。気になって調べてみると、点が線にかわり、網のように全体を覆っていることに気が付いた。ストレスで電波入ってしまったのかも知れないが、たぶん間違いないだろう。

それが分かったところでどうということもないし、結局その網の中には入れそうもない。というか、何でみんなでそんなチンケな網にかすめ取られて、かりそめの豊かさに身をやつし、墜ちてゆくのか、それも幸せなのか…。

やっぱりオレ達は、オレ達の船を漕ぐしかない。
君が気に入ったなら、この船に乗れ。

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『沖縄スタイルvol.8』

2005-07-24 02:55:04 | 箆柄日記
『沖縄スタイルvol.8』が届いた。今回はレギュラーの内容に加えて、「照屋林賢×名嘉睦稔 スペシャル対談」も担当した。濃かった…。


今回は沖スタさんの取材なので、バックショットだけにしときます。

対談をしたのは6月の中頃、場所はカラハーイにて。先に現れた睦稔さん、のっけから「りんけんと対談してもいつも盛り上がらないんだよな~」だもの、参りました。遅れてきた林賢さんは、いきなりデジカメで動画撮ってるし(笑)、こちとら編集部とカメラマンも同行してるのに、盛り上がらなかったらどうしようちゅう感じ。

結局、2時間くらいみっちり話が聞けて、「今日は珍しく盛り上がった、自信付いたよ」という結論に至ってホットした。記事も面白くまとまったんではないかと思うけど、読者のみなさまの判断に任せますので、読んで頂けたら幸いです。(いつになく低姿勢)

今回は、私が起こして『沖縄スタイル』の記事になったのとはべつに、編集部が起こして『沖縄居酒屋“上等店”143』の記事にもなっている。同じインタビューを素材にしているのに、こんなに違うモノになるとは正直驚いている。

もちろん本の性格に合わせて角度を変えてャCントを拾っているので違って当たり前だけど、こうも印象が違うモノだろうか。今までそこそこインタビューはやって来たけど、今回のようにあまり知らない人が別に記事を起こすという経験はなかったので実に興味深い。第三者が聞くと、あの話の内容はこんな風に聞こえたのか。

よかったら読み比べてみて頂ければと思う。いや、どっちも買わせようとしているわけじゃなくて、真面目に。


取材陣は絶対スローに巡ってませんよ…。

ところで、『沖縄スタイルvol.8』を読んでいると、こんな貧乏くさい移住者は自分だけかと思えてくる。みんないきいきと沖縄を満喫している感じ。だけどよ~く見ると、それだけじゃないいろんなものもにじみ出ていると思う。

表向き綺麗な写真と口当たりの良い言葉が並んでるけど、いろんなものが見えてくる。取材に行くとあからさまに「綺麗な沖縄だけ伝えるな!」と不機嫌な人もいるようだけど、ことはそんなに単純じゃないんじゃなかろうか。

こういう雑誌が今売れていて、似たようなものがたくさん出ていて、それを快く思う人や思わない人がいて、それでも編集部は死ぬ思いで本を生み出している。なぜ、何のために? そういう全体から見えてくるものがあると思うんだけど。

これを沖縄でしてることのストレスって相当だと思います。気楽な稼業じゃないです、編集部は並の人の数倍働いてまっせ。何を見るかはその人次第だからね。深読みしすぎるといろいろ考えすぎちゃうけどね。


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手腕が問われる

2005-07-20 06:10:15 | 箆柄日記
箆柄暦『八月の沖縄』のデータ集めも終盤。細かい確認作業が続く。それにしても、なんでこう沖縄はイベントの中味が決まるのが遅いんだろう。八月も中盤のイベントに誰が出るのか調整中といわれても、有名処は夏場は内地に稼ぎに行ってしまうんだけど…。


横断幕で告知、カッコイイ!

いかに旬のゲストを安く呼ぶか、良いゲストを早く押さえて早く広報するかは、そのイベントの集客の差につながるはず。ゲストへのギャラは大事な行政予算から捻出されるわけで、担当者の手腕が問われるところだと思う。

また、何処の媒体にどう告知するかも大事だと思う。観光客を一人でも多く誘客するためにも、外へのメディアを重視して欲しい。「予定はイベントの前の日の新聞を見てください」では、県内在住で、たまたま明日暇な人しか誘客出来ないではないか。

箆柄暦はいわれなくても情報を取りに行く。誰もやらないなら、私たちがやる。
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よなは徹さんの三線教則本

2005-07-18 06:24:13 | 箆柄日記
沖縄スタイルから、よなは徹さんの三線教則本が出た。DVD付きで1800円。これはなかなか良くできていると思う。



まず古典と民謡から選んだ選曲から、ちゃんと基本を学びたい人を意識している感じがして好感が持てる。よなはさんが自分の名前を冠して出しているのだから下手なものは作れないぞという意識も感じられる。

DVDも丁寧に作られている。三線の構え方、調弦、弦の替え方といった弾き始める以前の障害を取り除いてくれる。よなはさん自身による各曲のお手本演奏も見やすい。よなはさんファンだったら、三線をやらなくても映像として楽しめる。

まあ、こういうものに対してはいろんな意見もあると思うけれど、数年前まで洋楽器の教則本に比べて実用のレベルに耐えうる教則本があるかどうか…、という状況からするとものすごい進化であることは間違いない。今、三線を始める人は幸せだ。

ちなみに、「よなはさん一人に絞ったほうがいいよ」と提案して紹介もしたのはfmnaha。馬鹿売れしたらご馳走してください。馬鹿売れすると思うので、ご馳走確実と思いますけど。

この本を卒業したらインターネット三線教室というのがあるので、どうぞ。

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