昨日の夜
僕は 小さな僕を殺した
こころの中に住んでいた
いじらしく カワイイ
そして
甘えんぼな僕だった
切ろうとしたとき
その 小さな僕は悲しそうな目をして
「 僕を斬り殺すと 寂しい人生が待っているよ 」
と 哀願するように言った
僕は黙ってうなづき
僕を切った
いつか 殺すときがくることは
解っていた
ただ
やはり いろんな未練があった
その中で
焦げていく自分が嫌になり
焦げていく自分を殺してしまったんだ
切った小さな僕の死体は
いつしか 汚れた桃色の固まりとなって
しだいに 消えていった
この歳になっても
欲望や煩悩はつきないけど
まだ 自分との闘いは続いていく
限りなくとうめいでやさしい愛を持つためには
とても やっかいな自分を捨てないと
持てるものではない
と 改めて想った
have you ever seen the rain ?