問題の本質をとらえるのだ
自分の利益や生活が犯されたり
自分が苦しんだり
そのようなことに 惑わされることなく
その問題を解決することにより
より 多くの人々が幸せになる
と いう道を選ぶのだ
そして
決定(けつじょう)して
不退転の気持ちで進んでいけ
ゆうべ枕べにたれかがやってきて
しきりに何やら云ったけれど
何をいっているのかちっともわからないので黙っていたら
それはたいそう嘆いて帰って行ったが
いま思い出してみると
どうやら昨夜の月夜にミルク色にかすんでいた空から降りてきたお月様らしかった
「嘆いて帰った者」 稲垣足穂
昨夜 自分は夢に赤いホーキ星が煙突や屋根を掠めて通ってきて
物干し場の竿にひっかかって落ちたのを見た
ところでけさ起きてしらべてみると
この赤いコッピーエンピツが落ちていたのである
「赤鉛筆の由来」 稲垣足穂
ある晩 黒猫をつかまえて鋏でしっぽを切ると
パチン!と黄色い煙になってしまった
頭の上でキャッ!という声がした
窓をあけると、尾のないホーキ星が逃げて行くのが見えた
「黒猫のしっぽを切った話」 稲垣足穂
かなしみの底にいても
やさしい眼差しでいられるのかな ・・・・
悲しみに侵されずに
とうめいなこころ を持っていられるかな ・・・・
この身には
避けきれない人生の苦しみや
欲望 とか さみしさ が襲ってくるけど
それでも ・・・・
それでも
そこはかとなく やさしい雰囲気で
あなたを 包み込むことが
できるかな ・・・・
こころの中に ピュアな自分がいる
この自分は
この世の常識 とか
躾 とか
他人に迎合しようとする気持ち とか
宗教的信条 とか
自分が学ぶ知識 とか
思索・思想を受け入れる とか
人生の中で起こる いろんな事件を通して学ぶ経験 とか
そのようなもので
だんだん この世の中にいる時間とともに
上塗りされて
いつのまにか ちがった自分に変わっていく
それを 成長と言えばいうのだが・・・・
この歳になって ピュアな自分を
もう一度 確かめたくなった
なんか 自分のいのちの根源からの衝動
という感じがする
それで 今まで積み上げてきた
こころの中の財産が崩れ去ってもいい
と 思う
むしろ ウキウキして
やってみたい~
と すら思う
怖いものはなくなった
あるとすれば
ピュアな自分を偽って
この人生を終えることだけかな・・・・