世にある日々

現世(うつしよ)は 愛おしくもあり 疎ましくもあり・・・・

王権

2015-09-27 | ふぉと









ある美しい朝、如何にも優しげな人々の間にたち交って、
見事な男女が、広場で叫んでいた、
「皆さん、私は彼女(これ)を女王にしたいのだ」
「妾(わたし)は女王様になりたい」。
女は笑い、身を振る顫(ふる)わした。
男は黙示に就いて、既に了(おわ)った試煉に就いて、
人々に語った。
二人は抱き合って気が遠くなった。
ほんとうだった、家々には、紅色の布が張りわたされ、
二人は午前も王様だった。
棕櫚の園を進む時、午後も二人は王様だった。


    
                                                     「 王権 」   アルチュル・ランボオ 作  小林秀雄 訳




駁螺 madara

2015-09-26 | ふぃぎあ









地上に巨大な悪の組織 国家が現れたとき

神は時として
人間にあらざる破壊神を紹命し
人間の姿にして 
この地上に送りこみ
悪を滅ぼすことがある



駁螺 madara

彼女の本体は 人間ではなく

八岐大蛇のような破壊神の魂

本来 人間に生まれてくることのない魂









































百尺竿頭進一歩

2015-09-23 | ふぉと



























うちの菩提寺は 曹洞宗妙心寺派

そのお寺の裏にあるお墓を掃除しながら
無門和尚の説かれた
「無門関」の第四十六則
「百尺竿頭進一歩」の公案のことを考えていた


今まで50年ほど人生を生きてきた
そして いろんなことを学んだし悟りもした
ちょうど 百尺ある竹を
とことこの歩いて登っていたようなものだ

そして 今
自分の心の中にある闇と対峙して
それと格闘して その正体が見えてきた

百尺ある竹を登りきって
竹の先っぽにたどり着いたようなものだ
この先はない

自分で自分に問うてみる


「 自分の人生の大きな問題は見えてきた
でも この先
君は 何処に行くんだい
君は どう変わっていくのかい

今までの人生に執着して
ブラブラと
百尺竿頭にぶらさがっているのを
よしとするのかい

それとも 竿頭から飛び出して
新しい自分になってみるかい

まぁ 下に落ちても
 死ぬことはあるまい ・・・・ 」


なんて

そんなことを自問自答してみた ・・・・




溜息

2015-09-22 | ふぉと





















今日 ふと思い出したこと ・・・・


奥さんを亡くされた老人が
奥さんを忘れられず
いつも 悲しみを握りしめていた

僕は その姿を見て
なんで 新しい人生を切り開こうと
思わないのかなぁ
と 慰めながらも思っていた


時は経ち
今度は 僕が同じ悲しみを 
握りしめるようになった

悲しい
苦しい
辛い

僕は 人様の悲しみが
全然解っていなかった

あの老人が苦しんでいた
身を切るような
悲しみと寂しさ

        我が身で 体験しようとは・・・・


人は これほどまでに
幸せを求める存在だとは
思わなかった

今日は
人様の心を分かっていたようで
解っていなかった
自分の愚かさに 泣いた


                     2007.3.6 記



                               by  まあ





祈り

2015-09-21 | ふぉと



























『 大洪水 』 の記憶も漸く落ち著いた頃、

一匹の兎が、

岩おうぎ と ゆらめくつりがね草 との中に足を停め、

蜘蛛の糸を透かして、

虹の橋にお祈りをあげた。



                                         「 大洪水後 」 より  アルチュル・ランボオ 作  小林秀雄 訳




自分の名前

2015-09-20 | ふぉと













































僕は風

どこからともなく
  懐かしいメロディーをのせてくる ・・・・


僕は森

  静寂の中で
優しく生命を育んでいる ・・・・


僕は雲

  いろんな形に変わりながら
   流れていく ・・・・


僕は島

  大洋の中で独り
    孤独に浮かんでいる ・・・・


嗚呼

あなたを探して
どのくらい時がたったのだろう


そして 

それと同じくらい
自分がみえてきただろうか?


僕は まだ
旅の途中で
自分の名前を決めかねている



                          by  まあ




そう思うときもある ・・・・

2015-09-19 | ふぉと








今日から シルバーウィークですね~

あたしは 東山植物園に行ってまいりました

植物園 行ったことはあるけど
ふぉと を撮るのを目的に行くのは初めて ・・・・

現地偵察 という感じで撮ってまいりました







ピンぼけのクモの糸も 画像処理でおもしろくなる







曼珠沙華と小紫







バラ園で ・・・・









あいかわらず クドイ接写









「それでも 地球は回っている」 といった
あの ガリレオのように

「悪法も法」 といって
従容として 毒杯をあおった
あの ソクラテスのように

信じたことに命をかけて
情熱的に生きたいと思う


でも 今は
ガリレオやソクラテスのような
真実に命をかける情熱的な生き方ではなく
ただの生活の中で 家族を守り愛して
静かに 生き抜いていくこと

これが 僕の前にある道


まあ 目の前にある道を歩いていくことに
あまり ちがいはあるまい

かえって 生き抜いていく方が
難しいときだってあるかもしれない

そう思うときもある ・・・・


人生 思うがままにならないものらしい



                           by  まあ




そう 最後まで ・・・・

2015-09-17 | ふぉと















情熱をもって 最後まで生ききれるかな?


人生の谷底でも
きれぎれの熱き想いをもって
わずかでも前に出ることが
出来るかな?

今は深い淵に沈んで
微かに息をして佇んでいる龍のようだけど
こころの奥底には熱いものがあるのかな?


でも
熱苦しいのは  やだな

  乾いた心地よい 熱い風がいいな ・・・・


最後まで

そう
最後まで

情熱を持って生きることが出来るかな?



                                by  まあ




独りの日々

2015-09-16 | ふぉと



























深い青色の天蓋が こころを覆う

僕は 苦しみから自由になることさえ考えもできず
ただ 流れに身を任す

乾ききった こころの中に
瀕死の欲望がうごめいている

僕は 今を うまくやりすごすことが出来るのだろうか?

そして

この流れていく時間が 僕をどのように変えるのだろうか?


それでも 僕は
天から降り注ぐ やさしい眼差しを感じながら
明日という日を迎える

そんなことを考えていたら

むかし
天使に憧れていた悪魔がいたことを思い出した



                                     by  まあ






いちにちがおわる ・・・・

2015-09-15 | ふぉと























昨日書いた独り言の中で 海の色の表現を直そうと
今日いちにち いろいろ考えた

ひまを装って つぎつぎと襲いかかる おまえの思い出

月曜の朝が持っている独特の淋しさ

潮風に晒された ぼくのひとり言

何度も真実を言い表そうとして 言葉よりも 心なんだと思う
でも それは逃げなんだなと ちょっぴり反省する


雨あがりのきれいな空気と 水のにおい

瞬間にこめられた力と 快い汗

たまに香る 海のにおいと いつも聞こえる星のささやき

形式としての悪  自由  人生観  そして現代人の心情

白いズボンについた みどりの草の色

うとうととすごす 詩を書く時間

 今日も もうすぐ いちにちがおわる・・・・


                                                             S50.5.19  記



                                                          by  まあ






光の海

2015-09-14 | ふぉと


























光の海


この世の苦しみや悲しみは
ただの砥石のようなもの

でも  生きていくのが苦しくて仕方がない

それはそのことを 信じていないから ・・・・


人は幸福になる義務があると知った時
この人生は必ず実り多きものになる


しかし それを解るのには時間がいる
苦しい時間を耐えなければならない


やがて ・・・・

光をさえぎっていた雲が流れて
急に光がさしこんでくるように


苦しみの向こうに光がみえる時が来る

自分がここにいる意味が解る時が来る

光あふれる人生が拓かれる時が来る


すべてのものが自分を祝福していることに
気付く時が来る


人生が光の海になるときがやってくる



                            by  まあ







天国への階段

2015-09-13 | ふぉと








クモの糸を撮ってみた

逆光で光っているクモの巣を見つけるのがタイヘン

それで また

糸が光っている角度を見つけてね
けっこう あられもない格好で撮っているのです

今回の ふぉと は少し大きめね








































空の上から 誰かが 自分を優しく見ている


夜空の星が 独りで苦しんでいる
自分の気持ちを わかっていてくれる


それを信じると 少し楽になれるよ



                             by  まあ





2015-09-12 | ふぉと








ここのところ 花の ふぉと ばかり載せているよね

ふぃぎあの ふぉと もあるのだけれど ・・・・

そのうち 載せますね~






と いうことで ・・・・

今日は 鶴舞公園に行ってまいりました

散歩がてら いい被写体はないかなぁ~
なんて思いつつ
とことこと歩いて 撮ってまいりました

また ちんたらと載せていきますね
































愛なしでは生きられない

人は互いに愛を求めあう
    幼子が母の乳房を求めるように・・・・・

互いに愛を求めるということは
互い愛を与えあうこと

それは 心を深く堀り
清らかな心の地下水を
泉のように湧きたたせ
愛する人の心を潤すこと


愛をあたえるとき 愛は戦いとなることがある

自分との戦い
愛と欲望の戦い

その戦いの結果が
その人の人格になる
そして その深みがその人の包容力となる


嗚呼 放浪する魂よ
お前は 年を重ねても
真実の愛を求めて さまよい歩くのか

約束の地を求め
永遠の旅人として放浪し続けるのか・・・・


                              by  まあ




くものいと

2015-09-08 | ふぉと
































例えば、諸君が野原を歩いていて一輪の美しい花の咲いているのを見たとする。
見ると、それは菫(すみれ)の花だと解る。
何だ、菫の花か、と思った瞬間に、諸君はもう花の形も色も見るのを止めるでしょう。
諸君は心の中でお喋りをしたのです。
菫の花という言葉が、諸君の心のうちに這入って来れば、諸君は、もう眼を閉じるのです。
それほど、黙って物を見るという事は難しいことです。
菫の花だと解るという事は、花の姿や色の美しい感じを言葉で置き換えてしまうことです。
言葉の邪魔の這入らぬ花の美しい感じを、そのまま、持ち続け、花を黙って見続けていれば、
花は諸君に、かって見た事もなかった様な美しさ、それこそ限りなく明かすでしょう。


                                                     「美を求める心」  小林秀雄  より



バラのはなし

2015-09-07 | ふぉと


























花が なぜ さんざ苦労して
なんの役にもたたないトゲをつくるのか
そのわけを知ろうというのが
だいじなことじゃない っていうのかい?


                              サン=テグジュペリ作    星の王子さま  より