物事を良くするには
順序が正しくなければならない。
仕事の順序がととのわねばならぬと云(い)うことを
「 仕事にはシステムがなければならぬ 」 と云う。
システムと云うのは
「 すじ 」 の通った一つの順序のことである。
勉強するのでも、参考書をチャンと手の届くところに
定めて置いておくことが必要である。
大ていの人は、どこにどの本があったか
探しまわるのに大変な時間をかけている。
坐(すわ)って勉強していたのに、
又 立って書棚へ行くだけでも度々すると、
勉強に落着きがなくなり、精神が統一しないで、
勉強の能率があがらない。
又 ものを探すと云うことは、
それが見つからないとイライラして来るから
一冊の本がみつからないだけで、
半日、何もせずにすごさなければならないこともあるものである。
こうして、或る日は半日が失われ、
無駄に費やしてしまう人が多い。
だからすべての物は 正しい置き場に置くことだ。
使ったものを蔵(しま)うときには、
少し遠くとも、面倒でも 元あった場所に
それを返して置くが好(よ)い。
『 生長の家 』 誌 昭和二十四年七月号
「 困難の受け方に就いて 」 三十一日の法語 谷口雅春先生