20年前。
早朝。
車で2時間かけて目的の釣り場に向かっていた。
魚の活性が高まる朝まずめに間に合うよう5分でも早く釣り場に着きたかった。
釣り場までの距離あと3Km。
なにもない、なにが植えられているかもわからない広大な赤茶けた大地の畑を横切っていた。
道路の前方にポツンと女が立っていた。
手を上げてなにかを訴えている。
私は車のスピードを落とした。
動転した若い女、事故車らしき車。
瞬時に状況が呑みこめた。
車は真新しいスポーツカーだ。
道路脇の盛り上がった土手の藪の中に頭から突っ込んでいた。
おそらくは前面が損傷しているだろう。
スポーツカーの横の草むらにはうずくまる若い男がいた。
女の連れだ。
体育座りで両膝に頭を丸めこむようにしてふさぎ込んでいた。
別段、痛がってもいないし、怪我をしている様子もなかった。
茫然自失というやつだろう。
女は半べそになって狂らんぎみに叫ぶようなものいいで話しかけてきた。
「車を動かしてください」
すみませんとか、お願いしますとかは一切なく、いきなり頼みごとをいってきた。
無関係な私にいう態度ではない。
これは躊躇せざるを得ない。
私ひとりでは動かせない。
大切な釣りの時間が無くなってしまう。
こんな礼儀知らずの女を助けるいわれはない。
と、車の中で葛藤していたら後から車が二台が近づいてきた。
私の車の後ろで二台とも止まった。
彼らが応援するなら仕方がない。
私は車を降りた。
二台の車から二人の頑強そうなおじさんが駆け寄ってきた。
女はなおも、お願いしますも、すみませんもいわない。
半べそをかいたまま棒立ちになっている。
私とおじさん二人は経緯も聞かぬまま藪に突っ込んだ車を動かした。
女は手伝いもしない。
業者に依頼したような他人事のような態度で見つめている。
うずくまった男は顔を上げることもしない。
うずくまったままピクリとも動かない。
車はなんとか道路まで押し上げるとこができた。
ピカピカの新車だった。
若者が好むスポーツカータイプの高級車だった。
正面が無残な状態になっていた。
破損はバンパーからボンネットにまで達しっていた。
それを見た女が悲鳴のような声を上げた。
うずくまる男をキッと睨みつけてこう言った。
「私の車をこの子がぶつけた!」
知るか!
私とおじさん二人は白けた顔でその場を去った。
20年前のお話、偶々通りがかったが為にクレソンさんに降りかかった災難!
全くもってお気の毒なお話です。・゜・(ノД`;)・゜・
・・・にしても、狂乱女と蹲る男のカップル、お願いしますもありがとうございましたの
一言も無いなんて・・・幾ら事故で動転したとはいえ、なんとも無礼千万な!
ヾ(*`Д´*)ノ"彡☆ コノ、コノー バカ・カップルガー!! ケシカラン!! バンバン!!
>「私の車をこの子がぶつけた!」
>知るか!
同情して欲しいのか、慰めて欲しいのかは分からないけど・・・
ホント、知るかそんなこと!
困っている人を助ける・・・決して損得勘定で行う訳では無いけれど・・・
本ケースの場合は助け損!!!
(∪.∪) ケッカ、タスケゾンデチタ オキノドクナ クレソンサン・・・
「私の車をこの子がぶつけた!」
年下の男の子と遊ぶからそうなるのよ~
カッコつけでブッ飛ばしてたんでしょうね~
でも、見通しのいい一本道でどうしたらああなるのかは謎です。
スピンでもしたのでしょうか?
彼らもいまは40代の大人になっていることでしょう~
男の方はきっとトラウマが残ってると思います。
女の方は今も傲慢のままかもしれません~
「あのとき、ありがとうを言い忘れてた」
なんて反省は一度もしてないとは思うのですが(笑)
明日はニコニコで棋聖戦です。
私はおそらく忘れると思いますが兵庫さんは覚えといてくざい(笑)