今回の尖閣諸島問題はなりゆきを見守っていたのですが、日中痛み分けの結果で米国だけ漁夫の利を得ることになりそうな雲行きです。そもそも万博期間中に外交問題になりそうな尖閣諸島の漁船をコントロールできていなかったことは中国の失点、問題が起きて中国が予想通り強硬姿勢に出て日本が土俵際まで押し切られた点で民主党内閣も失点ですが、「前世紀型帝国主義」中国の正体を世界と日本人に知らしめた点では日本の得点にもなったでしょう。アメリカは尖閣諸島も安保の枠内と明言したり、1969年の中国当局作成の地図に尖閣諸島が中国の領海外である(釣魚島の名前さえない)ことを明記した地図をメディアに出すなど日本を援護射撃して点数をかせぎました。結果思いやり予算の増額や基地問題の進展が見られれば費用対効果の面で実に効果的であったと言えるでしょう。
中国のさらなる失点は「フジタ」の社員を言いがかりを付けて逮捕したことです。これは中国にビジネスで駐在する外国人がいつでも政府の都合で人質になることを漁船の船長(政治スパイなどの重要人物なのか?)ごときのために全世界に示してしまったことです。外資頼みの中国ビジネスにとってチャイナリスクを証明してしまったことはかなりの失点と言ってよいでしょう。そして日本にとってさらに有益なのはこの建設会社「フジタ」の社員達が村山政権時の負の遺産である「遺棄化学兵器事業」のために化学兵器処理施設建設予定地の視察に訪れていて逮捕されたということです。
日本軍の化学兵器は終戦後他の兵器同様戦勝国に譲渡されたものであり、遺棄したものではありません。中国政府から処理を命ぜられた化学砲弾などの多くは日本軍のものでなくソ連や中国軍が戦後使用していたものであることも判明しています。つまり一部不十分に土中に埋めた(遺棄した)化学兵器も確かにあったでしょうが、日本軍が駐屯していた場所は明らかなのでそこを摂取して後に使用した戦勝国軍は承知の上で自国の化学兵器を同様に使用していたに過ぎません。今や世界第二位の軍事費を使い、帝国主義によるアジアの覇権獲得を進める中国に対して、我々戦後の日本人の血税を数千億円も使って中国軍の化学兵器の処理をするなどあり得ない事態と言えます。
「やる」と言ってしまった以上信用をかけて「やる」のが日本人ですから今まで金をかけて進めてきたことは仕方なかったとしても、今回中国の無理強いにつきあって遺棄化学兵器処理の準備をしていた人間を「軍の機密に関する写真を撮った」と言いがかりをつけて逮捕した訳ですから、「化学兵器という性質上、今後も中国軍に関することに近づく可能性もあり、日本人の安全が担保されないことが解ったので事業から撤退する」と宣言して良いのです。もともと因縁つけられて無理矢理数千億もの金をむしり取られる事業なのですからこちらももっともらしい因縁つけて止めればよいだけのことです。そしてそれを強行に主張できるのは野党である自民党です。無駄な事業の仕分けと村山内閣の負の遺産の処理を同時にできる絶好の機会であり、民主党としても「自民がうるさいので」と理由をつけて中国政府にも言い訳する顔がたつというものです。
戦後の自民党政権時代には社会党に強行に反対させることで、日本はアメリカの戦争につきあわされることをうまく逃れてきました。今度は野党となった自民党が国益のために働く番です。遺棄化学兵器事業のために中国入りしていた日本人を逮捕するという「中国政府の大ちょんぼ」を大きく利用しないでどうする、テレビでは「尖閣諸島問題を国会で攻める」などとピント外れのことを石原さんは述べてましたが、今回の件は自民党政権であっても結末は似たり寄ったりなのだから「結果が国益につながる知的な攻め」をして初めて自民党を見直すことができることを自民党のブレインたる人は指導してほしいものです。
中国のさらなる失点は「フジタ」の社員を言いがかりを付けて逮捕したことです。これは中国にビジネスで駐在する外国人がいつでも政府の都合で人質になることを漁船の船長(政治スパイなどの重要人物なのか?)ごときのために全世界に示してしまったことです。外資頼みの中国ビジネスにとってチャイナリスクを証明してしまったことはかなりの失点と言ってよいでしょう。そして日本にとってさらに有益なのはこの建設会社「フジタ」の社員達が村山政権時の負の遺産である「遺棄化学兵器事業」のために化学兵器処理施設建設予定地の視察に訪れていて逮捕されたということです。
日本軍の化学兵器は終戦後他の兵器同様戦勝国に譲渡されたものであり、遺棄したものではありません。中国政府から処理を命ぜられた化学砲弾などの多くは日本軍のものでなくソ連や中国軍が戦後使用していたものであることも判明しています。つまり一部不十分に土中に埋めた(遺棄した)化学兵器も確かにあったでしょうが、日本軍が駐屯していた場所は明らかなのでそこを摂取して後に使用した戦勝国軍は承知の上で自国の化学兵器を同様に使用していたに過ぎません。今や世界第二位の軍事費を使い、帝国主義によるアジアの覇権獲得を進める中国に対して、我々戦後の日本人の血税を数千億円も使って中国軍の化学兵器の処理をするなどあり得ない事態と言えます。
「やる」と言ってしまった以上信用をかけて「やる」のが日本人ですから今まで金をかけて進めてきたことは仕方なかったとしても、今回中国の無理強いにつきあって遺棄化学兵器処理の準備をしていた人間を「軍の機密に関する写真を撮った」と言いがかりをつけて逮捕した訳ですから、「化学兵器という性質上、今後も中国軍に関することに近づく可能性もあり、日本人の安全が担保されないことが解ったので事業から撤退する」と宣言して良いのです。もともと因縁つけられて無理矢理数千億もの金をむしり取られる事業なのですからこちらももっともらしい因縁つけて止めればよいだけのことです。そしてそれを強行に主張できるのは野党である自民党です。無駄な事業の仕分けと村山内閣の負の遺産の処理を同時にできる絶好の機会であり、民主党としても「自民がうるさいので」と理由をつけて中国政府にも言い訳する顔がたつというものです。
戦後の自民党政権時代には社会党に強行に反対させることで、日本はアメリカの戦争につきあわされることをうまく逃れてきました。今度は野党となった自民党が国益のために働く番です。遺棄化学兵器事業のために中国入りしていた日本人を逮捕するという「中国政府の大ちょんぼ」を大きく利用しないでどうする、テレビでは「尖閣諸島問題を国会で攻める」などとピント外れのことを石原さんは述べてましたが、今回の件は自民党政権であっても結末は似たり寄ったりなのだから「結果が国益につながる知的な攻め」をして初めて自民党を見直すことができることを自民党のブレインたる人は指導してほしいものです。