対立する意見は示さず、唯一の選択肢を既定路線として世の中に強いる政治はファッショ(束ねる)だと考えます。今回の新型コロナに対して各国が取った選択も科学的エビデンスに基づく説得も十分な説明もされずに、一方的に「新型コロナ感染症はSARS型に封じ込めるもの」という責任の所在が明らかでない決定がほぼ全世界に強制されました。しかし世界中の経済が混乱し、新型コロナ感染症で人類が滅びる訳ではない事が明らかになると、当時一方的に無視された「科学的根拠に基づくまっとうな意見」がぽつぽつと明らかになってきました。
冷静な情報分析を粛々と行っている医学界では、感染者数(発症や重症ではなく)は増加しているが、死者数は低下しており、ウイルスの感染率は増加しているが、毒性については弱毒化が示唆されています。また科学的な根拠がないロックダウン政策を中国が取った事に世界中が「左へ習え」状態になった事に対して、エビデンスのない政策を何故無理に行って、経済を破綻させたのか、という疑問が世界から提起されてきています。現在世界で起きている混乱はコロナウイルスそのものによって起きたのではなく、「コロナヒステリー」とも言える過剰対応によって人々が普通の生活を続けなかったために起こされた結果に過ぎないという論評が増えています。そしてその混乱は「第二波が来る」「ワクチンを打たなければ経済再開はあり得ない」といったアジテーションによって継続されようとしています。
Covid-19ウイルスは変異を続けているが、総体的には弱毒化している
米国ではいまだに新型コロナ感染症が増え続けていますが、実際に治療にあたっているピッツバーグ大学の医師がインタビューに答えて、「感染陽性の人達の重症度は当初に比べて軽くなっている」と証言しています。また世界中のコロナ感染症のデータを集計しているworld meterのグラフ(下図)を見ても、新規感染者は増加していても、回復者も増加しており、重傷者数は減少傾向にあることが分かります。これはウイルスが弱毒化している事を科学的に示しています。一番被害が大きかったイタリアでも医師たちは、重症患者が明らかに減っているとして弱毒化に言及しています。
1月以降の世界の新規感染者数と新規回復者数の推移(回復者が明らかに増加) 回復者が増加するにつれて新型コロナ感染症の死亡率が減少
都市のロックダウンにサイエンスとしての根拠はない
2007年2月に米国CDCはインフルエンザなどの感染症パンデミックの際の対応ガイドラインを定めて公表しています(下図)。それによると、パンデミックの程度が4-5になっても、休校や自宅での仕事、待機などによるsocial distanceの確保は必須とされるものの、都市封鎖といった措置は記載されていません。武漢の新型コロナ感染症アウトブレイクに対して中国政府が都市封鎖という措置を取った際に、WHO、米国のCDC、ワシントンポストやNY timesといった主要メディアが「ガイドラインにない前例のない措置である」と批判的に報道したのもそのためです。
2007年に公表されたCDCのパンデミック時の対処ガイドライン 都市のロックダウンという項目はない
ロックダウンは不要であった
ノルウエーの首相Erna Solberg氏はテレビのインタビューに答えて「最悪の事態を想定しすぎた」として隣国のスウェーデンの比較的自由な制限でもよかった可能性を示唆しています。一方でスウェーデンの保健相はもう少し厳しい対応が望ましかったとして、両国の経済再開を歩み寄りによって再開させるきっかけを作っています。
デンマークでは当初感染症、公衆衛生の専門家達が、コロナウイルスの病態からロックダウンは不要であると政治家に提言していたのに無視されたと報道されています。またドイツからも2017年から18年にかけてのインフルエンザによる死亡よりも明らかに少ないコロナの死亡に鑑みて、ロックダウンは誤った政策であったという公的な報告が明らかになっています。専門家の助言を無視して行われた政策の結果にはもう責任を持てないと専門家達は憤っています。
政治家達を無理やり経済破壊のロックダウンに駆り立て、強制したのはいかなる力学であったのかの解明が待たれます。
新型コロナの国内での新たなパンデミックはなさそう
日本やアジアにおいて、新型コロナウイルスの重傷者、死者が欧州よりも明らかに少ないことに関して、未知の因子Factor Xがあるだろうと予想されていることはすでに常識です。多くの識者が、獲得免疫ではない元々持っている自然免疫にその手掛かりがあるだろうと考えています。BCG接種が自然免疫やT細胞機能の強化にかかわっている可能性も指摘されています。イスラエルでBCG投与、非投与歴でコロナ感染に差がなかったという報告がありましたが、投与歴ではなく、ツベルクリン反応で差を見なければBCGによる免疫の影響を調べることはできない事は明らかです。多くのCovid-19についての新しい論文の中で、最近注目されるのは、感染者でも軽症の患者の抗体価がすぐ下がるというLongらのNature medicineの論文です。日本でも抗体検査ができるようになり、抗体保有者が非常に少ない事が報道されましたが、実際には感染して早期に軽症、無症状で治ってしまった人たちは抗体価が直ぐに陰性化してしまう事が示唆されます。これはワクチンが将来できても、ワクチン後すぐに抗体価が下がってしまう可能性もあります。新型コロナは獲得免疫ではなく、自然免疫で対応するというのが変異を繰り返し、進化してゆくコロナウイルスに対する正しい対応のように思います。
拝読して、考えさせられること多々あり。医学的知識ほぼゼロなので、既成情報でしか判断できない自分に落胆した次第です。
事後報告になるかと思いますが、本記事をを読んだうえでの感想等を、拙ブログで掲載する所存であります。
gooブログで「小寄道」で検索すれば出るかと存じます。
ご意見、感想を賜れば幸いです。
突然の書き込みにて、たいへん失礼ですが、感想と報告を兼ねました。よろしくお願いいたします。
コロナについての記事は間が開きましたが、それは「検査陽性増加」=「患者増加」として報道し、偏向した刷り込みに嫌気がさしている事もあります。またまとめて記事にしたいとは思っています。
先日大学の感染症対策専門の医師と話したのですが、メディアでは大っぴらに言えないものの、専門家のほぼ一致した意見は私が前からのブログで述べていたのと同じ内容(例えばday 0をどこに置くかの問題)でした。ただそう話すと政治的な事との齟齬が出たり、陰謀論的な「ウイルスはどこから来たか」といった話にも触れることになるのでメディアでは言えないし、言及してもディレクターに都合よくカットされて番組の言いたい方向にまとめられて終わりということのようです。
現場では重症化する人も皆無ではありませんが、以前に比べて人工呼吸器から脱する期間も短縮され、何より圧倒的に重症者が少ない現実があります。感染が起こるのは発症2日前から発症後7-8日までであることも解っていて、それ以降PCRで陽性が出続けるのは死骸や断片(5コピーあると陽性になってしまう)を見ているだけだと話してました。
世界的に騒ぎが収まってしまうと「人類初の遺伝子ワクチンを大規模に投与する」チャンスがなくなってしまうので、ワクチンができるまでは騒いでもらわないといけません。この2-3日のニュースでも日本に大量供給させるために日本人での臨床試験をカットするといった「思い切り前のめり」の危険な話も出てきています。要はコロナは医学の衣を着た政治問題になっていると思われます。