印鑑の楽善堂 四代目店長 平澤 東のブログ

東京 八王子 印鑑文字工房 楽善堂の店長が印鑑や文字の魅力を語る

持ち込みの象牙印材に銀丹を入れる

2022年05月14日 | 印鑑リフォーム
印鑑 八王子 楽善堂
──── 八王子で印鑑を作り続けて123年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

 ブログの投稿、ご無沙汰をしておりました。また、よろしくお願い致します。
先日、未彫刻の象牙の印材をお持ち込みで「文字を彫って側面に前位置の印(しるし)を
入れて下さい。」というお客様が見えました。銀丹(ぎんたん)と言って、銀製の薄い板(15ミ
リ×3ミリ)を入れることをご提案しました。

 昭和の時代は、実印の場合はたいてい銀丹が入っている印材が多く出ていましたが、
時代と共に無地(前位置の印(しるし)が無い)印材が主流になってきました。理由として、印
鑑を捺す時は慎重に捺すことが必要で、そのためには一度、彫刻面を見てどこが前位置(上
位置)かを確認してから捺す、というものです。

 おそらく、このお客さんは銀丹の入っている象牙の印材を以前にご覧になった記憶があ
り、そのように作りたいを思われたことと考えられます。当店では、特にお客様からのご
指示が無ければ、無地の印材をご提案して、納品時に小さな丸い金色シールを前位置(上位
置)に貼っております。お客様が押捺に慣れてきた場合、いつでも金色シールははがすこと
ができるからです。

 実印、銀行印と違い、普段の仕事で使う場合には、銀丹入りでなく、指型付き(ゆびがた
つき)のご提案も致します。これは、長方形のへこみが前位置(上位置)にあります。指で持
てば、すぐに前位置が分かります。シャチハタのネーム9は、気が付いている方は少ない
と思いますが、前印(まえじるし)がきちんと付いていて、ライトグレーのライン(Xstamper
の文字入り)が前位置(上位置)になります。


▲象牙印材の3種類です。左から無地・銀丹入り・金丹入り です。
ちなみに、無地の印材への加工工賃は、直径15ミリ、長さ60ミリの場合で、
銀丹入り加工 ¥3300(税込) 金丹入り加工 ¥9800(税込)になります。



八王子 印鑑 楽善堂のホームページ http://rakuzendo.com

楽善堂の印鑑リフォーム専用ページhttp://inkan-reform.com

英語版のページ、外国人のお客様用ページ http://www.name-stamp.tokyo/

楽善堂、gooのトップペhttp://blog.goo.ne.jp/rakuzendo


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