印鑑の楽善堂 四代目店長 平澤 東のブログ

東京 八王子 印鑑文字工房 楽善堂の店長が印鑑や文字の魅力を語る

印鑑リフォーム、前と後の印材の長さ

2017年08月21日 | 印鑑リフォーム
印鑑 八王子 楽善堂
──── 八王子で印鑑を作り続けて110年 ────

こんにちは。東京、八王子で印鑑を作っている職商人(しょくあきんど)の平澤 東(とう)です。

先日、象牙の印材をお預かりして、リフォームさせていただきました。面訂(めんてい)といって、一度、彫刻面を平面にします。文字を彫ってある分だけが短くなるわけですが、見掛け上は、ほとんど短くなったことがわかりません。一気に短くする作業をするのでなく、少しずつ短くしていきます。1回目の面訂では、深く彫ってある箇所が少し、残ります。2回、または3回目で平面にしていきます。こうすることで、印材の長さを極力、長い状態に留めることができます。面訂は、電動式の面訂専門の機械で擦り下ろして、最後は手作業で、微妙な高低のうねり部分を修正します。

写真にあるように、ケースに収納すると、僅かな長さの違いがスペース部分を見ることでわかります。印鑑の彫刻面の彫りの深さは、大きな正方形の角印以外、通常の円形印鑑は、たいてい1ミリ以内です。


▲左は面訂のしていない新規印材、右は面訂後の印材です。



▲面訂前に印材をケースに入れました。



▲面訂後の印材をケースに入れました。僅かなスペースが
あります。




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