2011年、じーじは当時も村上ワールドに夢中になっていたようで、そんな中で瀬尾まいこさんのこの小説にも感心をしたらしく、ブログが残っていました。
参考までに再録します。
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あいかわらず村上ワールドを読んでいます。
最近は『羊をめぐる冒険』(2004・講談社文庫)や『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』(2010・新潮文庫)などなど…。
『羊をめぐる冒険』は久しぶりにきちんと読んだのですが、舞台が札幌だけでなく、じーじのふるさとである旭川もちょこっとだけ出てきていることに気づいて嬉しかったです。
さて、瀬尾さんですが、こちらも村上さんに負けずに面白かったです。
『僕の明日を照らして』(2010・筑摩書房)は虐待を扱っていて、かなりシリアスな内容ですが、瀬尾さん特有のユーモアと優しさがあちこちにちりばめられていて、読んだあとにほのぼのとした気持ちと少しの勇気とたくさんの元気がもらえる本でした。
瀬尾さんの本は『卵の緒』にしても、『幸福の食卓』や『天国はまだ遠く』などにしても、いずれも哀しさの中に独特のユーモアと優しさと温かさとそして小さな希望が描かれています。
このあたりは少し質が異なるものの、村上さんとの共通点があるような気がします(作風はだいぶ違いますが、何か根本にあるユーモアの感覚みたいなものが似ているような気がしますが、どうでしょうか?)。
今後も注目をしてゆきたい小説家の1人だなと思いました。
今日もいい小説が読めて、おいしい晩酌が楽しめそうです。 (2011. 10 記)
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2019年4月の追記
瀬尾さんが本屋大賞を受賞されました。
おめでとうございます。 (2019.4 記)
読み終えました。
何か今までの概念が覆されるような
感覚を抱きました。
いつも良本の紹介をありがとうございます。
また、勝手ながら先生のブログで
紹介されていた本であると
自身のブログとリンクさせていただきました。
瀬尾さんの小説は、読みが深いというか、年寄りが読んでも頷けます。
おとなになっても、人間は弱いのですが、そのへんをうまく書いてくれています。
今後も楽しみな作家さんです。