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司馬遼太郎『南蛮のみちⅡ-街道をゆく23』1988・朝日文芸文庫-「街道をゆく」を読む

2024年11月08日 | 随筆を読む

 2018年のブログです

     *   

 司馬遼太郎さんの『南蛮のみちⅡ-街道をゆく23』(1988・朝日文芸文庫)を再読しました。

 司馬さんの本の感想文を書くのはたぶん初めて。

 実はじーじは大の司馬さんフアンで、「街道をゆく」の北海道編などはそれこそ何回読んだかわからないくらいなのですが、なぜか今までブログは書かずにきました。

 しかし、じーじは電車に乗る時や病院の待合室などでは、必ずと言っていいほど、司馬さんの本を読んでいます。

 面白いですし、かといって、人前でプッと笑ってしまうような危険(?)もなく、安心して読めて、見た目もちょっと賢そうに見えそうな(?)、安全な本ではないかと思います(一方、じーじの経験では、川上弘美さんや椎名誠さん、村上春樹さんの一部のエッセイなどはやや危険(?)です)。

 さて、本書、1983年に『週刊朝日』に連載されたもの。

 じーじはこの文庫本を1997年に購入して読んでいるようなのですが、それにしても今読んでも全く色褪せていません。

 ちなみに、じーじは1973年に大学に入学して、新聞配達のアルバイトをしながら大学に通っていたのですが、その頃、新聞販売店に置いてあった『週刊朝日』に連載されていた司馬さんの「街道をゆく」シリーズを読むのを毎週、楽しみにしていたことを思い出します。

 本書は「街道をゆく」シリーズでも数少ない海外取材編ですが、司馬さんの豊富な知識と旺盛な好奇心と多少のユーモアから、とても質の高い旅行記兼エッセイになっています。

 スペインとポルトガル、スペインの落日を考え、ポルトガルと日本の関係などを冷静に、かつ、公平に、考察しています。

 挿し絵を描いている画家の須田剋太さんとのやり取りも絶妙で楽しめます。

 ポルトガルの描写などを読んでいると、日本との類似性も強く感じられ、親近感も湧いてきます。

 じーじのようなじいじいでも、一度くらい行ってみたいな、と思えるような感じがします。

 今後も、司馬さんの「街道をゆく」シリーズを読みながら、日本と海外の上質な旅を追体験したいな、と思いました。      (2018. 11 記)
 
 


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