弁理士『三色眼鏡』の業務日誌     ~大海原編~

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【知財記事(農水知財)】善通寺産四角スイカ

2019年06月29日 11時18分00秒 | 農水知財
おはようございます!
梅雨どきらしい空模様の今朝の@湘南地方です。

今日はコブ2つきで出勤中。

さて、今日はこんな記事

(KSB(瀬戸内海放送)サイト「Park KSB」より引用)
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ユニークな形が人気「四角スイカ」が農産品の保護制度に登録 香川・善通寺市

香川県善通寺市特産の四角いスイカが、地域の農産品を保護する国の制度に登録されました。

農林水産省が知的財産として保護、付加価値を高めるGI保護制度に「善通寺産四角スイカ」が登録されました。成熟前のスイカを立方体のケースに入れてサイコロのような形に育てたものです。
善通寺市で約50年前から栽培が始まり、現在は9軒の農家が毎年、約500個を育てています。

ユニークな形が人気で観賞・贈答用として東京や大阪などに1個1万円前後で出荷されています。立方体の栽培容器の特許を取得するなど栽培方法を確立していることなどが登録の理由です。
=====================
(引用終わり)

農水省の産品紹介ページはこちら

…いや、GI産品としては正直ちょっと違和感があるけど、、、
特性が生産地に主として帰せられる理由って何だろうと思ってみてみたら、
「「善通寺産四角スイカ」は、香川県農業協同組合が中心となり、スイカ作りが盛んな善通寺市において、付加価値の高いスイカの生産を目的として開発が始まった。
香川県農業協同組合は、美しい四角い形のスイカの生産が可能となるよう、成型栽培容器の材質や大きさ等について長年にわたり研究し、試行錯誤を続けてきたものであり、平成16年には成型栽培容器について特許を取得し(特許番号:特許第3583386号、特許権者:香川県農業協同組合)、成型栽培方法を確立した。また、美しい外観の四角スイカを生産するためには、成型栽培容器で栽培するスイカの選抜が重要となるが、選抜技術についても香川県農業協同組合が中心となり地域で伝承する体制を整えている。」
とのこと(一部抜粋)。

こういうのでもGIになるのね。気候風土の問題じゃないやん。。
ともあれ、知財制度を活用してプロモーションを行った例、という意味では注目してもよいかも。

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【農水知財】大きなサクランボ

2019年06月06日 08時38分20秒 | 農水知財
おはようございます!
快晴ッ!な今朝の@湘南地方です。
今日はもう少ししたらお出かけです。


さて、今日はこんな記事

(日本農業新聞より引用)
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サクランボ「やまがた紅王」命名 “超大玉”500円玉サイズ

山形県の吉村美栄子知事は4日、県産の500円玉大の超大玉サクランボ新品種「山形C12号」の名称を「やまがた紅王(べにおう)」と決めたと発表した。
2022年度の先行販売、23年度の本格販売を目指す。輸出も視野に、香港や台湾、中国、韓国でも同名の商標登録を出願した。名称公募に1万5034件の応募があり、「山形紅王」の6件を含め、「紅王」が97件で最も多かった。

命名について県は、「“サクランボの王様”の風格にふさわしい。親しみやすく、さくらんぼ県を内外にアピールできる」と説明。

(以下略)

================================
(引用終わり)

J-Platpatへのデータ集積は未済の模様だが、こちらのプレスリリースに詳細が書かれていた。

品種登録の出願は2017年にされていた。
500円玉サイズのサクランボって、食べがいありそうだな。

商標はアジア諸国にも出願済とのことだが、品種登録はどうなのだろう?
このあたり、記事によれば生産は登録制で、登録先に苗木を供給することでコントロールするかたちのようだが、
流出してしまった場合の対策は取れているのだろうか。
プレスリリースのタイミングを商標の出願公開公報のタイミングと合わせているなど、きちっとした印象を受けるので大丈夫だろうとは思うけど。



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【農水知財】トピックスが盛りだくさん

2019年03月28日 08時12分04秒 | 農水知財
おはようございます!
今日はやや曇り空な@湘南地方です。

さて、昨日は公務=農水知財対応委員会の年度最後の会合でした。
ある意味ホットな分野。で、面白い先生方がたくさんいらっしゃって充実した時間でした。

そんな中、今朝はこんな記事も。

(JIJI.COMより引用)
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農作物品種の流出防止へ=知財として保護強化-農水省検討会

農林水産省は27日、イチゴやブドウなど、日本で開発された農作物新品種の海外流出を防ぐ方策を協議する検討会の初会合を開いた。
知的財産として登録を強化し、より実効性のある保護策を講じていく。

植物の新品種については、種苗法に基づき品種登録を行えば育成者権が発生し、種苗や収穫物を独占できる知的財産制度がある。ただ、この制度は10年以上見直されておらず、登録数も停滞。農家の間では登録品種が知財だとの認識が薄いとの指摘もある。 

=======================
(引用終わり)

次年度もまあ、色々と話題が盛りだくさんなんだろうな。。。
うちの業界に期待されている役割もそれだけ多いということ。
春からも、気を引き締めていきましょう。

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【農水知財】晴王

2019年03月19日 07時50分15秒 | 農水知財
おはようございます!
曇り空ちょっとどんよりな今朝の@湘南地方です。

さて、今日はこんな記事

(日本農業新聞より引用)
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県産ブランド 侵害許さぬ 知的財産保護を強化
桃やブドウ 海外で商標出願へ 岡山県


岡山県は2019年度、海外での県育成品種や県ブランド農産物などの知的財産保護の強化に乗り出す。
海外では桃やブドウなど県ブランド農産物の模倣品が横行し、第三者が商標出願する事態も起きている。
海外でのブランド侵害の調査や品種、商標の登録に向けた対象国を広げる。輸出に取り組む生産者の相談対応も強化する。

(以下略)
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(引用終わり)

掲題の「晴王」は、岡山県のシャインマスカットのブランド名称なのだそうだが(すみません不勉強でした)、例によってというか、中国で第三者に商標登録出願されてしまっていたらしい。で、現在異議申立て中。
県としても予算措置を取るようで、前年比3倍超の知財総合支援事業費を計上。

ほんと、後から対処するより前もって対策しておく方が結果リーズナブルなのはどの分野でもそうなのだろうけど、知財は特にそうかも。
出願にかかる費用/手間と後から異議・無効を立てる費用/手間の差ったらないので。


ちなみに。

この記事のページには「日本弁理士会」のバナー広告が張られている。以前に比べたらだいぶ柔らかい印象のサイトになっているのでクリックしてみてくださいな。
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【農業知財】スマート農業の知財保護にガイドライン

2018年03月22日 07時43分57秒 | 農水知財
おはようございます!
まだ結構寒い今朝の湘南地方です。
でも日中は17℃まで上がるらしい。体調管理に注意ですな。

さて、日刊工業新聞でこんな記事がリリースされていました。

「スマート農業の知財保護 農水省、29日初会合 秋に指針」
有料記事なので引用は避け、要点だけをかいつまむと以下の通り。

・農業現場における知財保護のためのガイドライン策定への取組みが開始する。29日に初会合。
・スマート農業の浸透により熟練農家の栽培ノウハウがデータベースに取り込まれる傾向が強まる。
・多くの農家にとってそのノウハウを活用できることで生産性/品質向上につながる。
・一方で適切な保護が図られないとノウハウ盗用のリスクが。そのためノウハウ供与を渋る可能性も。
・そこで、交通整理。契約状況のひな型を作成。

前々からこの分野に関心は持っていたところだけど、ようやく動き出すらしい。
次年度の研究課題かなぁ。
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【農水知財】「守れ」と言われても…本人にその気がないと。。

2018年03月15日 08時05分09秒 | 農水知財
おはようございます!
引き続き春の柔らかい日差しと花粉が降り注ぐ今朝の湘南地方です。

昨日のパネルディスカッション「マルシェを活かした街づくり」、
無事成功裏に終えることができました。まずは一安心。

さて、今朝はこんな記事。

(日本経済新聞より引用)
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国内農業の知財を守れ 論説委員 志田 富雄

「シャインマスカットやスカイベリーは手遅れだ。シャインマスカットの損失だけで1千億円にのぼるかもしれない」(農林水産省食料産業局の杉中淳知的財産課長)

シャインマスカットは広島県にある果樹試験場で育成され、2006年に品種登録された種なしブドウのヒット作だ。甘みが強く、皮ごと食べられることが魅力で、店頭では1房1000円以上の値札が付くことも珍しくない。
(以下略)

=======================
(引用終わり)

有料会員向け記事なのでハンパなところで引用止めますが、、、要点としては
・シャインマスカットもスカイベリーといった主力品種が中国に持ち出されている
・海外で種苗法の保護を受けるためには、譲渡開始から4年以内に当該国で登録し育成者権を得る必要がある
・国内で権利を持っていても、海外での流通には打つ手がない
・なんなら商標登録もされてしまっているケースもある
という、確かに「手遅れ」な状況。

急に海外展開を考える事態になったもんだから、対応できてないというのが実際のところ、だよなぁ。
特許の場合もそうだけれど、最初から海外を視野に入れた商品開発してないと、
わざわざコスト掛けてまで国際出願しようとは思わないだろうし。

国策として農産品輸出の道を拓いていくために海外での保護を受けることを推奨する、というのであれば、
収益償還を前提とした助成制度を設けるなどしないと、育成者が一時に背負うリスクが大きすぎるような気がする。

コスト発生のタイミングと事業としての成功可能性。
もちろん当事者がシビアに見極めて行動していくべきなのだけど、encourageする工夫は必要かな、と。
バラマキじゃなく、リスクコントロールの支援を。そうでないと、生産者/育成者本人としてはリスクテイクの動機が乏しい状況に見える。


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【農水知財】どこまでで“1チーム”になるか

2018年01月24日 07時00分00秒 | 農水知財
おはようございます!
…というか今日は予約投稿。
何となく明日は朝からバタバタしそうなので。

さて昨日23日、「北海道食品企業立地セミナー」に参加してきました。
基調講演では東京大学大学院農学生命科学研究科の中嶋康博教授が
「食」の総合拠点づくりを目指して の演題で話題提供。
日本の食を支えるにあたっての北海道産の重要性に改めて言及。

それにしても、資料でいただいた「食糧需給表」の畜肉の国内生産-輸入のバランスグラフは
なかなかショッキングではあった。
いまや牛肉は消費量の半分以上が輸入になって25年以上経つわけね。

第一部では「北海道ブランド」としての一体感を強調し、
企業誘致も「北海道」として訴求していた。。
にもかかわらず、第二部では道内の各市町村が
よく言えばそれぞれに個性を出して、
悪く言えば統一感なく各々の地域のアピールをしていた。

イベントとしてのお題目と実際があってないように感じられたのは私だけだろうか…?
これまでも繰り返しコメントしているので突っ込まないけど、
地域ブランド作りを真剣に考えるなら、
どこまでで「1チーム」としていくのか、をきっちり整理してから取り組む必要がある、と思う。

個々の産品のポテンシャルが大きいだけに、
それぞれがそれぞれの立ち位置で同床異夢になっている印象、なんだよなぁ。
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【農水知財(?)】異業種コラボレーション

2017年12月19日 08時44分37秒 | 農水知財
おはようございます!
空気の乾燥著しい今朝の湘南地方です。
お肌も乾燥してしまっていたので乳液なんかを顔に塗ってみたものの、
分量がわからずアンパンマンなみにほっぺたてっかてかになっています。

さて、今日はこんな記事

(日本農業新聞より引用)
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本屋さん 販促の場に 苦境打開へ産地とタッグ 銘柄牛応募3万超 「なぎビーフ」知名度向上へ 岡山県奈義町

苦境が続く書店と知名度不足に悩むブランド牛が、タッグを組んだ。岡山、鳥取両県の対象書店で本を買うと、岡山県奈義町の特産「なぎビーフ」が当たるキャンペーンを展開。相乗効果は抜群で、開始1カ月で3万件を超える応募が集まった。異業種とコラボレーションした新しいPR方法に、生産者は手応えを得ている。
(以下略)
===============================
(引用終わり)

確かに、「渋滞」を起こしている通常の展示会なんかよりも、違うチャンネル経由の方が潜在的な顧客層に届く可能性はある、のかも。
でもまあ、問題がそれ以外の部分にあるように思われる。

1)オリジナルのサイトが見当たらない。
 この記事を見て気になって検索してみても、おおもとのJAのサイト内でさえ「なぎビーフ」の説明がみあたらない。
 これだけ情報を探すのに苦労する「ブランド牛」も珍しいかも。
 せっかく話題になっても、その集まった関心を取りこぼしてしまう可能性が高い。
2)表記は「なぎビーフ」?「奈義ビーフ」?
 表記の不統一も目立つ。
 これでは、どれが本物なのかそうじゃないのかの区別は、当事者以外にはつきにくい。
3)地元での認知度
 1989年から存在しているブランドなのに、「地元での知名度はいまひとつ」ってのは、その取り組みをしてなかったから。
 地元で地道に浸透させるでも良し、首都圏や関西で名声を得て“逆輸入”するかたちでも良いけれど、
 地元で支持されない産品はなかなか存在感を増していくことは難しいと思う。
 この点はこれから力を入れてやっていくと記事にも書いてあるので見守りたい。
4)商標保護
 ロゴマーク(図形要素付き)について、第5798480号で確保はしている(その取得にも紆余曲折があった模様だが…)。
 使用態様は統一しているのだろうか?余計な心配ではあるけれど。。

ルールの熟知とセオリーの踏襲。
異業種コラボという「奇手」は、定石を踏まえた上で初めて機能するように思うのだが…。


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【農水知財(商標)】「スカイベリー」第三者登録

2017年09月07日 08時31分27秒 | 農水知財
おはようございます!
適度に落ち着く曇り空の湘南地方です…でも今日は午後から荒れるんですよね。
皆さまお気をつけて。


あさかぜファミリーに「サカダチスキー」が仲間入り♪


ま、それはさておき。
今日はこんな記事。

(日本農業新聞より引用)
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イチゴ「スカイベリー」日本産また"標的" 中国で第三者商標登録

日本の農産品ブランドの名称を、無関係な中国の業者が商標出願する事例が後を絶たない。
これまで「松坂牛」など複数事例が確認されてきたが、今回新たに、栃木県が開発した人気のイチゴ
「スカイベリー」が、中国の業者に商標登録されていることが判明した。
日本の農産品ブランドのただ乗りを放置すれば、輸出拡大に水を差しかねない。
日本ブランドの保護には、海外で無断増殖を防ぐための品種登録に加え、商標登録による「二重の防御」
が有効だが、申請費用や手続きなどが産地の負担となり、思うように進んでいない。

================================
(引用終わり)

例えば栃木県のサイトによれば、「スカイベリー」が国内で品種登録出願されたのは2011年のこと(品種名は「栃木i27号」)。
日本国内で商標登録出願されたのは2012年3月23日。
折しも震災の傷癒えぬ時期、こんなサイトにあるように、中国は日本の農産物の輸入禁止措置を引いていた(こちらによる限り、現状は解除されている)。栃木県も対象。

だから中国での権利取得をしなかったのか、事情は良くわからない。
海外での「スカイベリー」関連の権利取得状況をTMviewで調べる限り、マレーシアでカナの「スカイベリー」を取得していることが確認できるのみ。
同じ栃木県のサイトにあるように香港、台湾がイチゴの主要な輸出先のようだけど、保護状況は不明。
(時間の関係上調査しきれてないので、もしかしたら香港、台湾でも普通に登録しているのかもしれません。ただ中国では、出願していなかったから第三者に取られた、ということ。)

確かに出願には費用は掛かるし、手間もかかるのだけど、
それも必要経費として見込まなければ事業としては立ち行かないんじゃないの?というのが率直な意見。
このサイトにあるような自動収穫ロボットに投資している分の数%程度だと思うんだが。。
外国出願助成を活用したりコスト負担を軽減する手立ても別途あるけど、
事業としてやる以上かかるはずの手間と費用は織り込まないといけないと思う。






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“食と農”連携グループ全国交流会

2013年07月22日 10時12分21秒 | 農水知財
先週末、掲題のイベントに参加してきた。

2日間のイベントで、
初日は17の分科会に分かれての実地検分~夜は地域産品をふんだんに使った交流会。
二日目は株式会社山本忠信商店の山本英明社長による基調講演。

実地検分では、「手ぶら農業体験」「農村ホームステイ事業」などを手掛けている
津島農場さんを訪問。
そこで津島さんの圃場を見学させていただき、これまでの取り組みをうかがう。



また、“グリーンツーリズム代理業”とでもいうべき取り組みをされている、
株式会社いただきますカンパニーのいのくちふみこさんのお話もうかがう。



↑ワラをまいたのをベンチ代わりに、倉庫の中で座学聴講。



農家民泊という体験を創造している津島さん、
畑の景観自体を楽しんでもらう、といういのくちさん、
視点の違いはあるものの、
共通するのは「生産者と消費者の距離を縮める」というアプローチ。


我々は当たり前のようにスーパーやコンビニで食べ物を買い求めることができる。
それはとても“豊か”なことだけれども、
その背景にはそれを生産する方々がいることを忘れてはいけない。

“豊かさ”の中には、選択の自由も含まれている。
外国産の安い農産物を買うことも、国内産のそれよりは高い農産物を買うことも、
一消費者の立場としては何ら強制されることはない。
おサイフ事情と相談して選べばよい。

ただ、その自由が当たり前のものと思ってはいけない。
常に外国産を選び続けることで生じる不利益にも目を向ける必要がある。
売れなければ、店頭に置かれない。当たり前の話だ。
そうすれば、国内の生産者は減り、選択の自由はなくなる、かもしれない。



私は野球が好きで、時々球場に足を運ぶけれども、
経済合理性を追求すればCS契約して家で観た方が、
安いし快適だし、ピッチャーの配球や腕の振り方まで良く見えて面白い。
だけど、誰も球場に足を運ばなくなったら、プロ野球は成立しない。

観戦チケットはそれなりにコストがかさむし、
正直見に行ったときに不甲斐ない試合をされると
“金返せ!”と思うこともあるけど(笑)、
でもファンだから、時間と予算が許す範囲内で見に行く。

ま、極論すればプロ野球は無くてもとたんに生活できなくなることはないけど
(私自身の生活には、イロドリとイキガイがなくなってしまうけど(笑))、
農産物は、そういうわけにはいかない。もっと切実だ。


でも、今の生活を続けていたら、
国産の農産物を食卓に並べる自由を失う日が、もしかしたら来るかもしれない。
そうなってからでは、取り戻せないものがたくさんある。

消費者の立場として、自分が口にしているものがどうやって作られているか、
知るため、感じるための機会を提供してくれている方々がいる。
そのことを知るべきだと思う。
そして、興味をもち、気が向いたら(それくらいの気持ちで良いと思う)
ぜひアクセスしてみるのが良いと思う。
食料自給率がどうとか、という話ではなく、
消費者が消費者自身の手で“豊かさ”を守るために。

てか、日本人なんだから、日本のもののファンであろうよ。
地元の人に支持されないプロチームって、どうよ?


選挙で投票に行くことも、一人ひとりの生活に繋がっていることだけど、
スーパーの店頭でどれを選ぶかも、それと同じなんだ、と感じる人が増えればなぁ。

そんなことを考えながら過ごした2日間でございました。

お世話になった津島さん、いのくちさん、同友会の実行委員の方々、関係者の方々。
貴重な機会をありがとうございました。

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