先週末、
掲題のイベントに参加してきた。
2日間のイベントで、
初日は17の分科会に分かれての実地検分~夜は地域産品をふんだんに使った交流会。
二日目は株式会社山本忠信商店の山本英明社長による基調講演。
実地検分では、「手ぶら農業体験」「農村ホームステイ事業」などを手掛けている
津島農場さんを訪問。
そこで津島さんの圃場を見学させていただき、これまでの取り組みをうかがう。
また、“グリーンツーリズム代理業”とでもいうべき取り組みをされている、
株式会社いただきますカンパニーのいのくちふみこさんのお話もうかがう。
↑ワラをまいたのをベンチ代わりに、倉庫の中で座学聴講。
農家民泊という体験を創造している津島さん、
畑の景観自体を楽しんでもらう、といういのくちさん、
視点の違いはあるものの、
共通するのは「生産者と消費者の距離を縮める」というアプローチ。
我々は当たり前のようにスーパーやコンビニで食べ物を買い求めることができる。
それはとても“豊か”なことだけれども、
その背景にはそれを生産する方々がいることを忘れてはいけない。
“豊かさ”の中には、選択の自由も含まれている。
外国産の安い農産物を買うことも、国内産のそれよりは高い農産物を買うことも、
一消費者の立場としては何ら強制されることはない。
おサイフ事情と相談して選べばよい。
ただ、その自由が当たり前のものと思ってはいけない。
常に外国産を選び続けることで生じる不利益にも目を向ける必要がある。
売れなければ、店頭に置かれない。当たり前の話だ。
そうすれば、国内の生産者は減り、選択の自由はなくなる、かもしれない。
私は野球が好きで、時々球場に足を運ぶけれども、
経済合理性を追求すればCS契約して家で観た方が、
安いし快適だし、ピッチャーの配球や腕の振り方まで良く見えて面白い。
だけど、誰も球場に足を運ばなくなったら、プロ野球は成立しない。
観戦チケットはそれなりにコストがかさむし、
正直見に行ったときに不甲斐ない試合をされると
“金返せ!”と思うこともあるけど(笑)、
でもファンだから、時間と予算が許す範囲内で見に行く。
ま、極論すればプロ野球は無くてもとたんに生活できなくなることはないけど
(私自身の生活には、イロドリとイキガイがなくなってしまうけど(笑))、
農産物は、そういうわけにはいかない。もっと切実だ。
でも、今の生活を続けていたら、
国産の農産物を食卓に並べる自由を失う日が、もしかしたら来るかもしれない。
そうなってからでは、取り戻せないものがたくさんある。
消費者の立場として、自分が口にしているものがどうやって作られているか、
知るため、感じるための機会を提供してくれている方々がいる。
そのことを知るべきだと思う。
そして、興味をもち、気が向いたら(それくらいの気持ちで良いと思う)
ぜひアクセスしてみるのが良いと思う。
食料自給率がどうとか、という話ではなく、
消費者が消費者自身の手で“豊かさ”を守るために。
てか、
日本人なんだから、日本のもののファンであろうよ。
地元の人に支持されないプロチームって、どうよ?
選挙で投票に行くことも、一人ひとりの生活に繋がっていることだけど、
スーパーの店頭でどれを選ぶかも、それと同じなんだ、と感じる人が増えればなぁ。
そんなことを考えながら過ごした2日間でございました。
お世話になった津島さん、いのくちさん、同友会の実行委員の方々、関係者の方々。
貴重な機会をありがとうございました。