弁理士『三色眼鏡』の業務日誌     ~大海原編~

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【知財記事(特許)】特許手数料の減免 縮小へ

2020年11月25日 08時12分01秒 | 知財記事コメント
おはようございます!
冷たい小雨がパラパラリ…な@湘南地方です。

さて、今日はこんな記事

(日経電子版より引用)
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特許手数料の減免 縮小へ
件数重視、財政難で転換 中小向け制度、出願減少の懸念も

特許庁は特許出願などの手数料を巡り、引き上げも含めた見直しに着手する。2021年にも中小企業向けに手数料を割り引く制度を縮小する。出願増を重視して欧米より低くしてきたが、会計上、赤字続きだった。ただ、出願数は中国や米国との差が開いている。特許庁は利用促進とのバランスに配慮して見直すが、企業の負担が増えれば出願数が減る懸念もある。

(以下略)
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(引用終わり)

有料会員限定記事なので引用は控え目にするが、
記事内では以下の点が指摘されている。

・特許制度は「特別会計」=一般会計とは別に“自給自足”
・収支がここ10年で大幅に悪化
個人名義で特許を登録した後法人に移転を繰り返すことで手数料逃れをする行為が判明 ←
・過去にはシステム刷新の計画に55億円を投じたものの失敗
・出願件数は減少の一途(2010年=34万件 → 2018年=31万件)

現状の減免制度はこちら
制度の趣旨を考えもしないで悪用する会社もあるものだねぇ、ともはや逆に感心(笑)
実際にどれだけの数そういう「不正」があったのかは分からないけど。

もともと中小企業の出願件数のシェアは多くは無いから、減免を“適性化”したとしても全体の出願件数にはそこまで大きな影響はないのだろうとは思うが…。
年間の割引件数に上限を設ける、という修正案もあるようなので、適正に運用されて中小企業の出願が引き続き促進されることを期待。

コメント
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