弁理士『三色眼鏡』の業務日誌     ~大海原編~

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【知財記事コメント(著作権)】にわかに、NFT。

2021年04月20日 08時11分19秒 | 知財記事コメント
おはようございます!今日も快晴、良い天気!な@湘南地方です。

何とか上下水道も復旧し、今日は一日快適に事務所でお仕事、の予定。
…もう選挙カーが走り回っておるのか。。。聞こえた名前には絶対投票しない(←鎌倉市民じゃないのでそもそも選挙権ない)。
気が付けばGWがもう目の前…って、ちょっとアセる。

さてさて、今日は「NFT」の話。
たまたま昨日の朝のNHKのニュースでも取り上げられていたけど、

今日ご紹介はこんな記事

(日経新聞より引用)
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デジタル資産の著作権保護事業

エイベックスは16日、デジタル資産の「非代替性トークン(NFT)」を活用した事業へ参入する。情報を改ざんしにくいブロックチェーン(分散台帳)技術を使い、著作権情報の確からしさを保証する。電通など11社からなる業界団体が運営する、権利の売買や利用ができるシステムと連携し、デジタル上で流通できる仕組みを整える。

(以下略)
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(引用終わり)

NFT(= Non-Fungible Token)とは、“ブロックチェーンと呼ばれるデジタル台帳上のデータの単位”、というのがWikipedia上の説明。
…「データの単位」と言われても、なんだか???という方のためにもう少し柔らかい説明があるのがこちら

その「代替不可能性」「唯一性」が、デジタルアート作品(画像/音楽など)の「所有権」を証明するのに活用される、ということのよう。
まあ以前から著作権管理、特に複製が容易なデジタル著作物の著作権管理には課題が多かったところで、これとブロックチェーンとは親和性が高い(取引履歴が残る・改ざんに強い)とは言われていたわけで。

まあ理屈ではわかるのだけど、例えばこんなページを見ていると、結局アートが投機対象となるだけなんじゃない…?という気もしてしまう。
クリエイターが一回的な取引だけじゃなく、それ以降の転売に関しても“見返り”を受けることができる仕組み、というのは、歓迎されても良いところだとは思う。
ただ、要は「ルールが変わる」というだけであって、結局クリエイターに利益が還元されるというよりはその仕組みを運営する人たちにチャリンチャリン落ちていくだけじゃない?
「クリエイターに日の目を!」という錦の御旗を掲げつつ彼らをダシに新たな儲けの種にしているだけ、
という見方をするのはちょっとひねくれているだろうか?

結局、仕組みを運営する側の「志」と「良心」の問題なんだけど、
一方でクリエイターの側も自らの権利に対する関心を高めることも必要、というありきたりの結論になってしまうなぁ。

コメント
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