27日、連立合意について記者会見する各党の党首ら(ウィーン)=AP
【ウィーン=共同】オーストリアで次期政権樹立に向けた連立協議が合意に達した。反移民で「極右」と称される第1党の自由党を除いた形で協議を続けていた3党が27日、発表した。昨年9月の総選挙以降、新政権が発足しない異例の事態が収束する見通しになった。
3党は、中道右派の国民党と中道左派の社会民主党、リベラル政党のNEOS。
オーストリアでは昨年9月の総選挙で自由党が第1党となった。第2党の国民党は自由党主導の政権発足阻止のため他党と連立協議を進めたが、今年1月に不調に終わり、自由党との連立協議を始めたが2月に決裂していた。
自由党との連立協議では、自由党出身者を首相とする初めての「極右」政権が発足する見通しだったため、国内では抗議デモが起きていた。自由党は1956年に元ナチス党員らが結成した。
日経記事2025.2.27より引用