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日経平均株価、一時1000円高 3万7000円台回復

2024-08-16 10:42:57 | 日本経済・金融・給料・年金制度


上げ幅が一時1000円を超えた日経平均株価を示すモニター=16日午前、
東京都港区の外為どっとコム(共同)

 

16日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に続伸して始まった。前日比の上げ幅は一時1000円を上回り、取引時間中としては2日以来、2週間ぶりに3万7000円台に乗せた。

前日の米国株式相場の上昇に加え、外国為替市場で円相場が一時1ドル=149円台に下落したことも株式相場の追い風となっている。

 

 

三井住友トラスト・アセットマネジメントの上野裕之チーフストラテジストは「米国景気は、日本株急落の一因にもなっていた」と指摘。

15日発表の7月の米小売売上高が堅調だったことを受けて「米国経済がソフトランディング(軟着陸)するとの期待が高まった。日本株には買い戻しが入りやすい」と話す。

 

米連邦準備理事会(FRB)が大幅な利下げに動くとの観測が後退したことを受け、円相場は一時、1ドル=149円台前半をつけた。円安を背景に、トヨタホンダなど輸出関連株への買いが目立っている。

15日の米国株式市場ではダウ工業株30種平均が3日続伸した。終値は、前日比554ドル67セント(1.38%)高の4万0563ドル06セントと7月31日以来の高値となった。7月の米小売売上高は前月比1.0%増と、ダウ・ジョーンズ通信が集計した市場予想(0.3%増)を上回った。米経済が軟着陸するとの見方が強まり、株式相場の追い風となった。

 

 

小売り大手のウォルマートが同日発表した2024年5〜7月期決算で売上高が市場予想を上回り、大幅高となったこともダウ平均を押し上げた。

非必需品の売れ行きが上向きつつあるといい、小売売上高とあわせて個人消費が底堅いとの見方につながり、景気敏感株を中心に買いが入った。

 

多くの機関投資家が運用指標にするS&P500種株価指数は6日続伸し、前日比88.01ポイント(1.61%)高の5543.22で終えた。

急落前にあたる7月末の水準を上回った。四半期決算が好感されたシスコシステムズが急伸。著名投資家ビル・アックマン氏が率いるファンドによる新規取得が判明したナイキも上昇した。ボーイングキャタピラーなど景気敏感株も買われた。

 

 

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も6日続伸した。前日比401.895ポイント(2.33%)高の1万7594.496と7月31日以来の高値で終えた。エヌビディアやテスラが上昇した。

 

 

 

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

 

 

 

 

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滝田洋一
日本経済新聞社 客員編集委員
 
ひとこと解説

 

①令和のブラックマンデー(8月5日)に見舞われた先週、外国人投資家は日本株を買い越していました。債券もです。 https://mof.go.jp/policy/international_policy/reference/itn_transactions_in_securities/week.pdf

②今朝発表された財務省集計によれば、外国勢は日本株を4週ぶりに5000億円あまり買い越し、中長期債も2週ぶりに1.4兆円あまり買い越しました。

③日経平均はいま、7月31日の日銀利上げから8月5日までの急落の8割戻しの水準です。「日本売り」 正体見たり枯れ尾花。そんな雰囲気が国内投資家の間にも広がってくるかも。

④日銀は内田プットの微調整に動くでしょうか。8月23日からのジャクソンホール会合が注目されますが、植田日銀総裁は閉会中審査で日本に。この辺のところ、どうにかなりませんか。

 (更新)
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