午後3時を少し過ぎた ベーリックホール
私の足音だけが響きます
コバルトブルーの扉が冷たさを醸し出して ふっと身震いしました
でも・・・隣りのダイニングルームには西日射して 華やかなテーブルセッティング
フランス製のワインカラーのプレートの上には 有田焼のお皿
その上には 会津塗の漆の器
和と西洋のグラスやプレート こんな組み合わせもお洒落・・・
ワインも晴着を纏っています
春慶塗の箸箱
ペーズリー柄のテーブルクロスに朱色の春慶塗の角盆
有田焼のお皿や漆の器・・・
クロスは無地でと思いがちですが こんな組み合わせも華やかでいいですね~
とても参考になります
2階へ・・・
夫人寝室隣りのサンポーチの窓からは 冬風に木の葉が揺れていました
青銅の高台の花入れには 壁の色に合わせたラベンダーとカスミソウがさりげなく活けられて
静寂を飾っていました
あの頃・・・ベーリック夫人はこの窓を眺めながら何を想ってらしたんでしょう
心地よい空間に そんな事を思いながら時間を忘れてしまいそうでした
フェンス越しに眺めるベーリックホール
イギリス人貿易商B.R.べリック氏の邸宅として昭和5年に設計され
第二次世界大戦前まで住宅として使用されていました
現存する山手外国人住宅の中では最大規模の建物で 設計したのは「J.H.モーガン」(HPより)
当時 この時間・・・
フェンス越しに 大邸宅を眺めながら人々が行き交っていたことでしょう
垣間見る洋館は 憧れの館だったのでしょうか
ベーリック夫人は 流暢な日本語を話されていたそうです
きっと ご近所の方々と良い交流されていたことでしょう
そんな事を考えながら
ベーリックホールを後に隣りのエリスマン邸へと向かいました
Madame K