今日、2月22日はボーイスカウトの創始者ベーデンパウエル卿の誕生日だ。
もうボーイスカウトから離れて二十年以上、いや三十年近く経つのだが、未だに2月22日になると「お、今日はBP祭だな」なんて思い出します。
ボーイスカウトとは「一日一善」をモットーに、地域に根ざした社会活動を行う青少年の団体です。私も少年のころは日曜日ごとに駅前清掃なんかに行ってました。
現在の活動はどんな感じでしょうか。私たちの時代には今では信じられない位のディープな野外活動をやってました。
春、夏には3泊から7泊ほどの野外活動(キャンプ)があります。今のような立派な道具類は無く、キャンバス地のテントにマッチとロウソクランタンが基本装備です。
雨の中で火を起こす方法や、土砂降りの中で設営(キャンプ地を作る)もやりました。
中でも思い出深いのは富士登山です。山中湖のほとりにキャンプを張り、16、7歳の少年だけで富士山へ向けて出発です。
始発のバスで新五合目へ出て、そこからは歩いて富士山頂を目指しました。
午前6時過ぎに出発し無事登頂を果たしたのが午後4時頃。山頂で数分過ごしたのちにダッシュで下山開始です。しかしバス停に戻った午後9時にはとうの昔に終バスが出たあとでした。
なんせ子供のことです、今から思えば日帰りで富士登山というのは無謀な計画でしたね。
登頂開始から下山まで十数時間かけたあと、更に山中湖キャンプまで国道を16km歩いて帰りました。深夜、キャンプ地から出た捜索隊に出会うまで20時間以上歩いていた訳で、今の世なら保護者が訴えそうなそんな活動を6~7年やってました。
おかげさまで、自己犠牲に率先垂範、5分前集合、暖かいご飯よありがとうなんて「普通」の有難さが判るようになりました。
ボーイスカウトには「備えよ常に」という教えがあります。
阪神淡路大震災に遭った時、あらかじめ地震に備えておくことは出来ませんでしたが、その後の避難生活の中でも「あのキャンプよりまだマシ」という気持ちが自分を支えてくれたのは確かです。
野外活動では衣食住、全てにおいて、自分と仲間が試される世界です。もし事前に知っていれば尻込み間違いなしですが、飛び込んだおかげで貴重な経験が出来ました。
早いうちにボーイスカウト、お勧めです。