ヴァイオリン日記

オーストラリア・メルボルンでヴァイオリン弾きをしてます。日常生活で感じたこと、経験した事、きままに更新しています。

万歳チェコ人

2010年06月16日 | ひとりごと
久しぶりにシンドラーのリストを見た。

空気が凍る寒い時期にアウシュヴィッツに友達と行った事を思い出した。
多くの人が毒殺されたというガス室にも入った。
ユダヤ人の髪でできた絨毯や、主人を亡くしたトランク、
さっき脱ぎ捨てたのかと思われる靴やサンダル、義足やメガネ、金歯などが大量に残されていて、
その夜は、ショックのあまり寝付けなかったのを覚えてる。

音楽家には才能のある素晴らしいユダヤ人が多い。

シンドラーのリストを弾くパールマンもそうだし、
ヴィニアフスキー、クライスラー、ハイフェッツ、メニューイン、
ミルシュテイン、オイストラフ、コーガン、シゲティ、カールフレッシュ。。。
名前をあげたらきりがないほど、歴史に名を残すヴァイオリニスト達。
今の美しい音楽は彼らの遺産とも言えるだろう。

そしてナチスが犯した罪を背負ったドイツはその罪を認識している。

日本も歴史認識は必要ではないか。

その時の<正しいもの>はその環境や時代によって変わってくる。
でも、私は、人が感じる根本的な<美しさ>は変わらないんじゃないかと思う。

人には時間という観念があるからこそ、美しさを感じるのではないか。
<命>は、生まれた瞬間にもうすでに時間を持っている。

シンドラーが救った命は現在も命を持ち続けている。

それは、ほとんどの人が感じる正しいことだ。