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続いて宮崎県を訪れた際に境内に割れた巨石と面白い伝説が残る東霧島神社の紹介です。
東霧島神社へは、宮崎自動車道 都城ICより30分ほど。JRえびの高原線 東高坂駅より徒歩で15分ほどで行くことが出来ます。
宮崎市内からだと西へ高速を使って1時間ほどで行くことが出来ます。少々不便な立地ではありますが、磐座や面白い伝説が残る見どころの多い神社でもあります。
境内案内図(写真クリックで拡大)
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参道を行くと周囲を樹木で覆われた故有谷(ゆやだに)と呼ばれる谷がありその中央に まず目に飛び込んでくるのが玉垣で囲まれた鳥居のある一画です。
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中央には、左右に大きく割れた神蹟「神石」(別名:神裂石・魔石・雷神石・割裂神石) があります。![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/17/060d5ba4f2cfb8dedf485672457cdafe.jpg)
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見事に一刀両断に割れています。![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/9a/5d3fc3bd72a1def48fe9a70c1d25269e.jpg)
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縦270㎝、横285㎝、厚さ6~40㎝、もう片方は約250㎝四方あるそうです。かつて「真幸院」の文字が見えていたと伝えています。
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謂れに関しましては、公式ページの伝承の他に、以下のような興味深い逸話があります。興味深い内容ですので全文引用させて頂きます。
この石は、魔物で人々に害を加えていた。それで霧島神が十握剣で3つに切り分けた。その1つは雷神となって飛び去った。残り2つは霧島六所神とオオヤマツミノカミとなったという。
さらに、この神石のところはイザナキノミコトが切ったところで、3つのうち1つは、宮崎郡大島平原村(現在の宮崎市波島)に飛んでいった。昔、ある人が東霧島の神石の切り断面を紙に写し、合わせてみたところ曲がり具合までぴったり合ったという。
享保7(1722)年、常陸国(茨城県)の浄観という行者が語ったところによると出雲国(島根県)に奇石があり、土地の人は昔薩摩藩の霧島山から飛んできた石と伝えている。大石を2つに切り裂いた一片の形をしているという。
なかなか興味深い逸話です。3つに切り裂かれたうちの一つが宮崎市波島へ。方や出雲国で、それぞれ見つかったとの共通した謂れが残っています。
確かに「神石」を見ると小さいほうの巨石の端もスパッと切れておりこの断片が何処かにあってもおかしくありません。
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神池 湧水が豊富な地なのでしょう。悠々と鯉が泳いでおりました。
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涌水が石の脇より染み出しています。
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龍王神水![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/4f/842f51c9ef49f024fed81e365c538809.jpg)
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竜王神水 案内板
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龍王社
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拝殿へは、この石段(鬼磐階段)を登って行きます。右に鬼の像がありますが、こちらの石段にも伝承が残っています。
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.鬼磐階段 鬼が造ったと伝説が残る「振り返らずの坂」ざっくりとした石で積み上げられています。
その昔、この地方を治めていた豪族で鬼といわれるほど恐れられ、善良なる土民に悪の限りを尽くしていたという。ところで、この善良なる土民の一人に、気品ある娘がおったという。悪しき豪族、その娘を嫁にせんがため、再三口説くもその願いかなわず、ついには田畑を荒らし、土民を困らせたという。土民はほとほと困り果て、ついには守り神である霧島の神様に願いをかけたのであります。霧島の、鬼どもを集めていはく。『この神殿に通ずる階段を一夜にして一千個の石を積み上げたならば、お前たちの願いをかなえ、もし、そのことがなし得られない時は、この地を去れ』と契約をなされたのであります。ある日のこと、夜も更け静まりかえったある時のこと。鬼どもは約束の石段作りに取りかかった。
集った鬼どもはあの怪力をもって!!あれよあれよ!!という間に石段を積み上げていったという。霧島の神ハタと困り、このままでは悪がはびこり、善はすたるの御心にましまして、東の空、しらじと明るくし、長鳴き鳥を集めて鳴かしめ、鬼どもは夜明けと思い、九百九十九個の石を積み上げたところでそうそうに退散したという。
この石階段を鬼磐階段と言い、振り向かずにこの階段を心を込め願い事をとなえながら登ると願いが叶うと言い、『振り向かずの坂』とも言います。なお、今でも霧島の神には鶏を殺し、御供えすることを禁じています。(引用:公式ページより)
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石段を振り返ってみると段差が分からないので、確かに降りるのに少し躊躇してしまいます。
石段は、百七十段しかありませんが、傾斜がきつく登りにくいので注意が必要です。
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杯状穴がある石段
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他とは、組成が違う石
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途中にある猿田彦神社(祭祀:猿田彦尊)健脚を兼ねここに祀られているのでしょう。(全く根拠はありませんが、ひょっとするとかつてはアラハバキを祀っていたのかも知れません。)
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拝殿到着です。
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拝殿より本殿を望む
祭祀:伊弉諾尊
相殿神:天照大御神・瓊瓊杵尊・天忍穂耳尊・彦火火出見尊・鸕鷀草葺不合尊・神日本磐余彦尊
由緒:
東霧島神社は、霧島山を囲む様にしてたつ霧島六所権現の一つで、第5代孝昭天皇の御世に創建されたと伝えられています。山の噴火などによって神殿などは焼失・埋没し、荒廃していたところ、応年3年(963)に京都天台宗の僧である、性空上人(しょうくうしょうにん)によって神殿などが再興され、江戸時代になり東霧島大権現宮と呼ばれるようになりました。(引用:こちら)
ちなみに、訪れた当時 宮司さんに「なぜ東を“つま”と読ませるんですか?」とお聞きしたのですが、なんでも
「つま」とは主に建築用語で“ ヘリ、端、袖”とも言いますよね。霧島山の東端に位置する当社なので東霧島(つまきりしま)と、なるんだそうです。
なるほど!!
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愛宕神社 祭祀:火之迦具土神尊
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白髭神社 延命白髭の神(一般的に白髭神社の祭神は、猿田彦)
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御神石
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/e9/d345c7af37e9f0d06a5d384524a81578.jpg)
破風が結構鋭角です。
(撮影:2005.7)
※ 訪問日が2005年で、かなり時間が経過しています。現状と異なっている可能性もございます。ご了承ください。
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