話題の新海誠監督の最新作「すずめの戸締まり」甲府イオンモール内の東宝シネマズにて、観て参りました!
映画『すずめの戸締まり』予告②【11月11日(金)公開】
【感想】★★☆☆☆(期待して観に行ったわりには残念)
※ 例によってネタバレ言動あります。
やはり新海誠監督作品ならではの圧倒的な息をも呑む美しい映像美。この作品でも生かされていました。
物語自体の構成は意外とシンプルで、全ては5日間の間に起こった出来事です。簡単に言えば震災孤児だった主人公(岩戸鈴芽)がある日イケメン大学生(宗像草太)と出会い彼とともに各地で災いを未然に防ぐといったストーリーでした。しかし映像は美しいのですが、全体のテーマを考えた時、けっこう重く暗い内容で、観た後なんだかスッキリしませんでした。
唐突に廃墟に現れる「どこでもドア」には、ちょっと違和感を覚えてしまいました。そもそも「要石」や「後ろ戸」は、廃墟になる前からその場所に存在していたのでしょうか?
代々「閉じ師」の家系でもある草太の先祖たちが過去にここへ「要石」を置き封印してきたのでしょうか?
鈴芽が要石を抜いてしまったことにより、ミミズが「後ろ戸」の常世の世界より解放されていた時、鈴芽以外の人たちにはその姿が見えていませんでした。鈴芽は孤児となった時の幼い頃の夢を良く見ていましたが、彼女には草太のような「閉じ師」としての特異な能力があったのでしょうか?
要石が「ダイジン」と呼ばれる白猫になり草太が子供の椅子に早々と変えられてしまうと言う設定もちょっと違和感がありました。
逃げ惑う猫を子供用椅子が追いかけると言った、端から見ればヘンな展開でもあります。
「ダイジン」を追いながら各地で知り合ったたくさんの人との触れ合いやエピソードも物語には特に直接関連は無く、女子高校生をスナックで働かせるのもなんだかなぁ。と、思いつつ昭和歌謡もなんだか違和感アリアリでした。
突如登場の「サダイジン」と、ラストのオチも何となく纏められていて弱く・・・。
そして、めでたしめでたし。
例のごとく日本神話と関連付け考察されている方もみかけます。
劇中で、草太が祝詞を奏上する場面がありますが主人公の鈴芽は、新海誠監督自ら「岩戸神話に登場する“ アメノウズメ ”からインスピレーションを受けた」と語っているそうです。
例えば、ミミズが開放され空が暗くなるシーンがありますが(岩戸神話に結び付け)岩戸隠れしていたアマテラスは外の騒がしさに気になって姿を現す→世の中が明るくなる。その立役者がアメノウズメで、劇中でも鈴芽の活躍で後ろ戸の戸締りに成功するくだり。
日本神話と結びつけるには、ちょっと設定が薄いですね。
登場する「要石」は鹿島、香取神宮で実際に「地震封じ」として存在しますが劇中の「要石」は、どうやら鈴芽の住む九州と東北にも存在するようです。
劇中では、かつての「閉じ師」(たち?)が、災いを封印したことになっているようですが、自ら「要石」となる事もある責任重大な職業でもあります。
劇中では、かつての「閉じ師」(たち?)が、災いを封印したことになっているようですが、自ら「要石」となる事もある責任重大な職業でもあります。
しかし、震災は起きてしまったわけで要石の機能はしなかったと、いう事になります。この辺りの設定は、一度観ただけでは良く理解しておらずもう少し考察が必要かも知れません。
以上思いつくがままに、疑問に残る点などを書き連ねましたが全体的に、内容を理解していない部分もありちょっと消化不良気味ですので、今一度観に行こうかと思っています。
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