日々平穏 

日々の雑多な話題と管理人の趣味中心の見聞記を紹介

【神社】大同二年(807年平安初期)紀州本社より勧請された甲斐国熊野郷の総鎮守・山梨県下最古級の美しい社殿~熊野神社@山梨県甲州市塩山熊野

2022-07-27 | 神社・仏閣
今回は、甲州市塩山熊野地域の総鎮守“熊野神社”の紹介です。
中央本線塩山駅より徒歩30分ほど。甲州市重川と並行して南北に走る国道411号(大菩薩ライン)の西側塩山熊野地域に鎮座しています。
なんでも大同二年(807平安時代)紀州の熊野本宮本社より勧請されたという古い歴史を持つ一社です。
本殿は6棟もあって、うち2棟が鎌倉時代の造営とされ、山梨県下でも屈指の歴史を持つ古建築が連なる古社でもありここも見どころが多い神社です。

まず、気になったのは社号の「熊野」の文字。通常使われている漢字ではありません。調べた限り異体字でも無さそうで、わざわざ社号に使われた意図など気になるところです。

その様式からかつて鐘楼だった建物と思われます。
狛犬一対
拝殿(国重文)
拝殿より本殿を望む 茅葺の入母屋造り。全方向に吹き放れ一見神楽殿に見えますが賽銭箱と鈴が置かれているところから拝殿で間違えない様です。 
拝殿を左横から。

拝殿を右横から
本殿六棟 一段上がった位置に並ぶさまは壮観です。
祭祀:伊弉冊尊、速玉男命、事解男命、忍穂耳尊、瓊々杵尊、彦火々出見尊 
由緒:社伝によると、大同2年(807)紀伊熊野社から勧請されたという。その後、後白河法皇の勅命により社殿を建立。文保2年(1318)・寛政3年(1462)12月に社殿の造営が行われ(宝永2年「熊野神社由緒書」熊野神社文書)、応仁元年(1467)には武田信長らにより本殿が再興された(同年12月19日「棟札銘」当社蔵)。その後天文18年(1549)にも造替が行われた(同年6月29日「棟札銘」甲斐国志) 
そのうちの右側に並ぶ二社は、国指定重文 造営年代は“鎌倉時代と考えられ、記録に示す文保二年(1318室町時代)の造替のものではないか”と 伝えています。
檜皮葺の一間社 隅木入り春日造り妻入り 特徴のある古式の様式を持つ素晴らしい建築様式です。

現地案内板(クリックして拡大)

熊野神社略誌(クリックして拡大)
本殿 裏手より
本殿裏手にあった小祠群
謎の石造物① 何でしょう?かつての狛犬?
謎の石造物⓶ 左の石碑は「不動尊」と、ありました。
謎の石造物③ この円柱は灯篭か何かの柱の部分でしょうか?

ここでも、山梨ではお約束の丸石神

諏訪の神と共に甲斐国で武田家から庇護されてきた、ここ塩山熊野神社
国衙祭祀と密接にかかわり、甲府盆地では、度重なる水害による御幸祭などの祭礼を執り行う神社として名を連ねており甲斐国の中でもとりわけ古代より重要視されていた一社でもあります。
【マップ】


最新の画像もっと見る

コメントを投稿