さっちゃん 空を飛ぶ

認知症で要介護5の妻との楽しい日常を 日記に書き留めたいと思います

胃瘻の造設をお願いしました

2022-03-24 23:49:11 | 肺炎
入院後まもなく、担当医師から「食事を飲み込む力が弱いので、鼻から胃へ管を通し、栄養投与をします」との説明を受けました。
所謂、胃管です。
その時に僕は思いました。
「胃管と胃瘻とどう違うんだろう?」
ですからネットで調べてみました。
結論から言うと、胃管と胃瘻は同じです。
どう同じかと言えば、どちらも経口摂取できない患者への方策だからです。

それぞれメリット、デメリットがあります。
デメリットで言えば、胃管は管の存在に違和感があり、管を通して垂れる唾液等の誤嚥が発生し易くなります。
胃瘻はお腹に穴を開けるわけですから、そこに大きな抵抗感がありますよね。

昔から胃瘻に反対する人々の声をよく耳にしていました。
「これは単なる延命措置ではないのか?」
その患者さんの状態にもよるのでしょうが、胃瘻が単なる延命措置であるケースもあると思います。

救急搬送後、さっちゃんに行なわれた医療行為のほとんどは延命措置のようなものだったと思います。
酸素投与、点滴、etc. それらの医療行為が加えられなければ、さっちゃんの生命は絶たれていたでしょうから。
その後、胃管が設置されました。
これも水分・栄養を摂取するための延命措置です。
水分・栄養を摂取しなければ生命維持はできませんから。

さっちゃんのような高齢の認知症患者に対する延命措置と単なる延命措置の境界線はどこにあるのでしょう?
病院側としても最初からその境界線は明確に提示されていました。
それはこのような内容でした。
3月5日の「医師からの説明内容」より
 高齢でもともと様々な持病もあるため、容態が悪化する可能性があります。悪化した場合、若年者ではもともと余力があるため、人工呼吸治療や透析治療などの体に強い負担のかかる集中治療が適応となります。しかし、ご高齢の場合はそれらの治療はいたずらに苦しみを与えるだけになる可能性が高く、基本的に集中治療を行う妥当性はありません(良くなる見込みに乏しい場合は延命であり、治療にならない)。そのため、急変(心肺停止など)を含む容態悪化時には苦痛を伴う治療は行いません。
3月7日の「医師からの説明内容」より
 ご高齢であり、認知症の既往があることや今回も重症であったことから、急変する可能性も十分考えられます。心臓マッサージや人工呼吸器管理は本人様の負担にしかならずかえって苦しい思いをさせてしまうと考えられるため、急変された場合には点滴やマスクでの酸素投与までの保存的加療とさせていただきます。

つまり、強い負担がかかったり、苦しみを与えるだけの治療は行なわないことが境界線となっているようです。
胃瘻は強い負担も苦しみもなく、胃管よりも不快感も少ないようです。
昨日、担当医師から初めて胃瘻の話が出た際にも、即決は出来ませんでしたけれど、内心では胃瘻は妥当な方策だろうなと思いました。

そして今日、もう少し情報を得て、考えましたが、僕の結論は変わりませんでした。
午後1時16分、災害医療センターに電話し、担当医師の先生に「胃瘻造設をお願いします」と告げました。
まずはこの病院で胃瘻造設手術が出来るかどうかが問題になります。
出来るのならそのまま進行しますが、出来ないとなればその後の選択肢が幾つか生じて、また僕に判断が迫られます。
シンプルに進行できて欲しいと思います。

この電話の直後にはケアマネさんにこのことを報告しました。
ケアマネさんはさっちゃん帰宅後の痰の吸引について凄く心配されています。
僕がPCR検査をして陰性ならば、その条件でさっちゃんの吸引を体験できないかなど、可能性を考えてくださっています。
次にH越さんと話した際に聞いてみようかと思います。
コメント
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